データベースの以下の変更内容について説明します。
Oracleを使用する場合
Oracle OCIドライバを使用し、データソースの「File System Service Providerを使用する」の項目を「使用しない」(デフォルト)にした場合、PG60150の修正を適用していないInterstage V9.0では、ネットサービス名を指定してもSIDとして動作していました。V9.1以降では、「SID/ネットサービス名」に指定した値はOCIドライバの場合ネットサービス名として動作します。V9.0と同様にOCIドライバでSIDとして動作させたい場合は、J2EEプロパティファイルに以下の行を追加してください。
C:\Interstage\J2EE\etc\isj2ee.properties
/opt/FJSVj2ee/etc/isj2ee.properties
oracle.oci.sid=yes
本製品では「Oracleのコネクションプーリングを使用する」ことができますが、Interstage 8.0以前で定義可能であった「Oracleでコネクションプーリングを行う」とは別機能になります。そのため本製品ではInterstage管理コンソールを使用してInterstage 8.0以前で定義可能であった「Oracleでコネクションプーリングを行う」を定義できません。
Interstage 8.0以前の「Oracleでコネクションプーリングを行う」を定義したデータソースを使用することはできません。データソース定義を削除し再作成を行ってください。Interstage管理コンソールにより参照した場合、データソースの種類はいずれも選択されていない状態で表示され、Interstage管理コンソールでは更新できません。
本製品でサポートしているOracleのJDBCドライバではInterstage 8.0以前の「Oracleでコネクションプーリングを行う」で定義されたデータソース定義で使用されるOracleConnectionCacheImplクラスが未サポートとなっているため、使用できません。
Interstage Application Server 8.0以前において定義可能であったグローバルトランザクションを使用する場合は、「データソースの種類」で「分散トランザクションを使用する」を選択してください。
また、Interstage Application Server 8.0以前で「グローバルトランザクションを利用する」で定義されたデータソースを本製品へリストアした場合、「分散トランザクションを使用する」が選択された状態で表示されます。
「ドライバタイプ/ネットワークプロトコル」に"oci/ipc"を指定した場合、V10.0以前のバージョンでは誤って"oci/tcp"で接続してしまうことがありましたが、本バージョンレベルでは、正しく"oci/ipc"で接続します。
Symfowareを使用する場合
Interstage V9.0より「データソースの種類」に「Interstageのコネクションプーリングを使用する」が選択可能となりました。
Interstage管理コンソールおよびisj2eeadminコマンドでSymfowareのJDBCデータソースを作成する場合、従来は「データソースの種類」のデフォルトが「Symfowareのコネクションプーリングを使用する」でしたが、Interstage V9.0より「Interstageのコネクションプーリングを使用する」がデフォルトとなります。
isj2eeadminコマンドで、Interstage 8.0以前の定義ファイルをそのまま使用し「Symfowareのコネクションプーリングを使用する」を登録する場合は、isj2eeadminコマンドに「-v 8.0」オプションを付加してください。
詳細は「リファレンスマニュアル(コマンド編)」の「isj2eeadmin」を参照してください。
V4.0以前のSymfowareはサポートされなくなりました。Interstage 8.0以前はInterstage管理コンソールを使用してSymfowareのデータソースを定義する時に、JNDIサービスプロバイダのクラス名にV4.0以前のSymfowareのクラス名(fujitsu.symfoware.jdbc2.jndisp.SYMContextFactory)を選択できましたが、Interstage V9.0以降では選択できません。Interstage 8.0以前の資産を利用し、データソース定義にJNDIサービスプロバイダのV4互換のクラス名が設定されている場合は、isj2eeadminコマンドを使用してInitialContextFactoryタグの値をサポートするクラス名に修正してください。
詳細は「リファレンスマニュアル(コマンド編)」の「isj2eeadmin」を参照してください。
PostgreSQLを使用する場合
PostgreSQLのJDBC 2.0 + Optional Package のJDBCドライバはサポート対象外となりました。JDBC3.0以降でアプリケーション実行環境のJavaのバージョンに合ったJDBCドライバを使用してください。
クライアントバージョンが"V2"のデータソースは利用できません。データソースのクライアントバージョンを"V5"に変更してください。
PostgreSQLのJDBC 2.0 + Optional Package のJDBCドライバはサポート対象外となりました。JDBC3.0以降でアプリケーション実行環境のJavaのバージョンに合ったJDBCドライバを使用してください。
クライアントバージョンが"V2"のデータソースは利用できません。データソースのクライアントバージョンを"V5"に変更してください。
データベース共通
本製品で動作するIJServerのJavaのバージョンが移行前の製品と異なる場合、使用するJDBCドライバを変更する必要がある場合があります。使用するJDBCドライバを変更する場合、そのJDBCドライバがサポートするデータベースを確認し、サポートしているデータベースを使用するようにしてください。詳細はJDBCドライバの提供元に確認してください。
本製品がサポートしているJDBCドライバについては、「システム設計ガイド」の「データベース関連(J2EE)」を参照してください。
Interstage V9.0より、File System Service Providerを使用せずにJDBCデータソースを登録することが可能となりました。デフォルトではFile System Service Providerを使用しない場合のデータソースが定義されます。
isj2eeadminコマンドにより、Interstage 8.0以前で抽出した定義ファイルでFile System Service Providerを使用するデータソースを登録する場合は、「-v 8.0」オプションを指定してください。詳細は「リファレンスマニュアル(コマンド編)」の「isj2eeadmin」を参照してください。
Interstage V9.0より、データソース定義の登録、更新時にパスワードが省略可能となります。このため、isj2eeadminコマンドでパスワードを省略した場合、エラーとならず登録が完了します。
Interstage V9.0より、isj2eeadminコマンドによりデータソース定義を更新する際、DatabaseKindは定義更新時に変更できなくなります。
DatabaseKindを変更する場合は、一度削除してから再度作成してください。
Interstage 8.0までサポートしていたCMP1.1の範囲で有効だったSQL文のキャッシュ機能はInterstage V9.0以降では未サポートとなりました。
Interstage V9.0より、データベースタイプが「Oracle」で、データソースの種類が「Oracleのコネクションプーリングを使用する」の場合とデータベースタイプが「Symfoware」で、データソースの種類が「Interstageのコネクションプーリングを使用する」の場合にStatementキャッシュ機能をサポートしましたので、「27.2.6 Statementキャッシュ機能」を参照し使用してください。
Interstage V9.0より、初回に参照したデータソース定義情報、データソースオブジェクトをキャッシュするようになりました。Interstage 8.0以前では、IJServer起動後にデータソース定義を変更しても有効になる場合がありましたが、Interstage V9.0以降ではIJServer起動前にデータソースの定義登録を行ってください。