Interstage管理コンソール、またはコマンドを使用してWebサービスアプリケーションの運用操作を行います。
IJServer作成、環境設定
Webサービスを使用する場合、同一VMタイプのIJServerを作成します。
注意
IJServerのタイプは同一VMだけとなります。
使用できるXMLパーサは、JAXP1.2以上をサポートしているものだけです。
アプリケーションの配備/配備解除
Webサービスアプリケーションを含むWAR/EARを、従来のWAR/EARと同様に配備/配備解除します。
アプリケーションの配備/配備解除について詳細は、“3.5 J2EEアプリケーションの配備と設定”を参照してください。
WSDLファイル、およびWSDLファイルから参照されているリソース読み込み処理の、デフォルトのタイムアウト時間は45秒です。
デフォルトのタイムアウト時間を変更する場合、Interstage JMXサービスが使用するjavaプロセスのシステムプロパティに以下の値を設定してください。
-Dcom.fujitsu.interstage.isws.deploy.wsdl.timeout=タイムアウト時間(単位:ミリ秒) |
“0”を指定した場合、タイムアウト時間は無制限になります。
例
タイムアウト時間を90秒にする場合
-Dcom.fujitsu.interstage.isws.deploy.wsdl.timeout=90000 |
また、プロキシを経由してWSDLファイルから参照されているリソースを取得する場合、Interstage JMXサービスが使用するjavaプロセスのシステムプロパティに設定します。
システムプロパティに設定する値については、“19.2.3 プロキシを経由した接続”を参照してください。
Interstage JMXサービスが使用するjavaプロセスのシステムプロパティの設定方法は、“運用ガイド(基本編)”の“Interstage管理コンソール環境のカスタマイズ”の“Interstage JMXサービスのカスタマイズ”を参照してください。
Webサービスの公開URL
WARファイルの場合、Servletの仕様に従ってWebサービスの公開URLをカスタマイズすることができます。詳細は、“8.1.1 マッピングが必要な呼び出し方”の“URLで指定して呼び出す場合”および“18.6.3 web.xml”を参照してください。
IJServerにWebサービスアプリケーションを配備すると、そのWebサービスの公開用WSDLを取得できます。
必要に応じて、このWSDLをWebサービスの利用者に任意の方法で提供します。
公開用WSDLを取得する場合は、配備後にInterstage管理コンソールのワークユニット > “IJServer名” > [アプリケーション状態/配備解除]タブでWebモジュールを選択して、[Webサービス環境定義]タブより行ってください。
WebサービスアプリケーションがSTATELESS Session Beanの場合、Interstage管理コンソールの[ワークユニット] > “IJServer名” > [アプリケーション状態/配備解除]タブでEARモジュール、ejb-jarモジュールと選択して、[Webサービス環境定義]タブより取得してください。
ポイント
上記で取得できるWSDLは、Webサービスを呼び出すためのURL情報が記述されているほか、J2EEのアプリケーションモジュール標準の形式に整えられています。
公開用WSDLでは、一部のインデントなどが整形される場合があります。
公開用WSDLには、配備したWARファイルの“WEB-INF/wsdl”配下のファイル、またはejb-jarファイルの“META-INF/wsdl”配下のファイルも含められます。
WAR/ejb-jarファイルの構成については、“18.1.1 WebサービスアプリケーションのWAR/ejb-jarファイルの構成”を参照してください。
Webサービス環境定義の項目は、deployment descriptorに記載する項目です。
Webサービスのdeployment descriptorについて詳細は、“18.6.1 webservices.xmlの記述形式”を参照してください。
注意
設定を変更するには、再配備を行います。配備後の設定変更はできません。
Interstage管理コンソールを使用して、Webサービスアプリケーションのメソッドごとに処理時間を参照できます。
Webサービスアプリケーションのモニタリングについて詳細は、Interstage管理コンソールのヘルプを参照してください。
また、SOAPエンジン処理を含めた処理時間をServletの処理時間として参照できますが、こちらはメソッドごとではなくポートごとになります(ポート内のすべてのメソッドに関する合計や平均となります)。
受信するリクエストメッセージサイズ(添付ファイルおよびSOAPメッセージ込み)の上限指定
下記の方法で、Webサービスで受け付けるリクエストのサイズ(添付ファイルおよびSOAPメッセージの合計)を制限できます。
なお、この条件を超えたサイズのリクエストを受信した場合、以下となります。
Webサービスアプリケーションは呼び出されません。
Webサービスクライアントには以下のエラーが返却されます(リクエストの形式に依存)。
HTTPのエラーメッセージが返却される場合(通常)
ステータスコード413のエラーメッセージが返却されます。
SOAPのエラーメッセージ(Faultメッセージ)が返却される場合
Faultのエラーメッセージ(FaultString)は、不定。
container.logに、下記が出力されます。
ISWS: ERROR: isws11201: Error occurred.; nested exception is:
org.xml.sax.SAXParseException: Premature end of file. %s(詳細情報) または
その他
ただし、Webサービスで、2ギガバイト(2147483647バイト)以上のリクエストメッセージは受信できません。2ギガバイトを越えるリクエストメッセージを受信した場合は、ステータスコード400でHTTPのエラーメッセージが返却されます。
Interstage管理コンソールを使用して、以下の設定項目で、リクエストの上限サイズを指定してください。
[サービス] > [Webサーバ] > “Webサーバ名” > [環境設定] > [詳細設定] > [リクエストメッセージ本体の最大サイズ制限]
この制限指定は、Webサービスだけでなく、Webサーバで受け付けるすべてのリクエストに対して有効です。問題がある場合は、次の方法で制限指定を行ってください。
Interstage HTTP Serverの環境定義ファイルの<Location>ディレクティブおよび<LimitRequestBody>ディレクティブを使用して、制限指定を行ってください。
<Location>ディレクティブでWebアプリケーションのパスを指定したうえで、<LimitRequestBody>ディレクティブでリクエストサイズの上限値を指定します。詳細については、“Interstage HTTP Server 運用ガイド”を参照してください。
例
WebサービスのWebアプリケーション(パス:“myws”)のリクエストサイズを制限するInterstage HTTP Serverの環境定義ファイルの記述例(一部抜粋)
<Location /myws> LimitRequestBody 1048576 </Location>