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Interstage Studio V12.1.0 ユーザーズガイド Java EE 6編
FUJITSU Software

8.2.3 開発手順

以下に、実際にデータベースのテーブルを作成する手順を説明します。

1) データベースの準備

2) データベースへの接続

3) テーブルの作成

4) テーブルの確認

1) データベースの準備

国名と総人口のデータを格納するデータベースを作成します。データベースはava EE機能が提供する開発用の簡易データベースであるDerby(Java DB)を使用します。

以降の手順でDerbyに以下の設定項目のような環境を作成します。設定項目と異なる環境の場合は、その設定項目は以降の説明では読み替えてください。設定方法の詳細はInterstage Application Serverのマニュアルを参照してください。

項目

内容

サーバ名

localhost

データベース

COUNTRYDATA

リモート接続のポート番号

1527

ユーザ名

データベースにアクセスできるユーザ名

パスワード

ユーザ名に対するパスワード

スキーマ

STUDIO

1-1) データベースの起動

以下のコマンドを実行してデータベースを起動してください。デフォルトでは、データベースとして1527ポートが使用されます。1527ポートが他のサービスですでに利用されている場合は起動エラーとなりますので、1527ポートを使用しているサービスを停止して再度コマンドを実行するか、--dbportオプションを指定して空いているポートを指定してください。詳細については、Interstage Application Serverのasadminコマンドの使用方法をご確認ください。

C:\Interstage\APS\F3FMisje6\glassfish\bin\asadmin start-database

(本製品をC:\Interstageにインストールした場合です。本章の以降の例も同様です。)

2) データベースの接続

2-1) パースペクティブの切り替え

メニューバーから[ウィンドウ] > [パースペクティブ] > [パースペクティブを開く] > [その他]を選択すると、[パースペクティブを開く]ダイアログボックスが表示されます。[パースペクティブを開く]ダイアログボックスから[データベース開発]を選択して、[OK]をクリックします。

2-2) 接続プロファイルの作成

データソースエクスプローラビューから[データベース接続]を選択して、右クリックします。コンテキストメニューから[新規]を選択すると、[新規接続プロファイル]ウィザードが表示されます。

[接続プロファイル・タイプ]リストから[Derby]を選択します。以下の情報を設定後、[次へ]をクリックします。

設定項目

設定内容

名前

Derby_Studio

[ドライバーおよび接続の詳細の指定]ページが表示されます。

[ドライバー]の右にある(新規ドライバー定義)をクリックすると、[新規ドライバー定義]ダイアログボックスが表示されます。[名前/タイプ]タブの[使用可能なドライバー・テンプレート]リストから[データベース]の[Derby クライアント JDBC ドライバー]の[システム・バージョン]10.8を選択し、[Jarリスト]タブをクリックします。

[ドライバー・ファイル]のderbyclient.jarを選択して、[Jar/Zipの編集]をクリックします。

[ファイルの選択]ダイアログボックスが表示されます。以下のファイルを選択して[開く]をクリックします。

C:\Interstage\APS\F3FMisje6\javadb\lib\derbyclient.jar

[OK]をクリックします。[ドライバーおよび接続の詳細の指定]ページに戻ります。

[プロパティー]グループの項目を以下のように設定します。 [次へ]をクリックすると[要約]ページが表示されます。

[プロパティ]グループの[一般]タブ

設定項目

設定内容

データベース名

COUNTRYDATA

ホスト

localhost

ポート番号

1527

ユーザ名

user

パスワード

ユーザ名に対するパスワード(省略値はusrです)

[要約]ページでは、入力した情報を確認することができます。

以下の情報を確認後、[完了]をクリックします。

確認項目

確認内容

名前

Derby_Studio

説明

なし

開始時に自動接続

false

完了時に自動接続

true

データベース

COUNTRYDATA

ホスト

localhost

ポート番号

1527

ユーザ名

データベースに接続するためのユーザID(user)

デーテベースを作成(必要に応じて)

true

データベースを現行バージョンへアップグレード

false

パスワードの保管

false

URL

jdbc:derby://localhost:1527/COUNTRYDATA;create=true

2-3) データベースとの接続

デフォルトでは、[新規接続プロファイル]ウィザードの[ドライバーおよび接続の詳細の指定]ページで[ウィザード完了時に接続]がチェックされています。この状態ではウィザード完了時に自動的にデータベースへ接続されます。

手動で接続する場合には、データソースエクスプローラビューから作成した接続プロファイル[Derby_Studio]を選択します。右クリックするとコンテキストメニューが表示されるので、コンテキストメニューから[接続]を選択します。

3) テーブルの作成

3-1) パースペクティブの切り替え

[パースペクティブを開く]ダイアログボックスで[リソース]を選択して、[OK]をクリックします。

3-2) プロジェクトの作成

SQLファイルを置くためのプロジェクトを作成します。既存のプロジェクトにSQLファイルを置く場合は、プロジェクトを作成する必要はありません。メニューバーから[ファイル] > [新規] > [プロジェクト]を選択すると、[新規プロジェクト]ウィザードが表示されます。新規プロジェクトウィザードから[一般] > [プロジェクト]を選択して、[次へ]をクリックします。

以下の設定項目を確認、入力してください。以下の情報を設定後、[完了]をクリックします。

設定項目

設定内容

プロジェクト名

DBSample

3-3) SQLファイルの作成

テーブルを作成するSQLファイルをプロジェクトの直下に作成します。プロジェクトエクスプローラビューで[DBSample]プロジェクトを選択して、右クリックします。コンテキストメニューから[新規] > [その他]を選択します。[新規]ウィザードから[SQL開発] > [SQLファイル]を選択して、[次へ]を選択すると、[新規 SQL ファイル]ウィザードが表示されます。

以下の設定項目を確認、入力してください。以下の情報を設定後、[完了]をクリックします。

設定項目

設定内容

ファイル名

countrydata.sql

データベース・サーバー・タイプ

Derby_10.8

接続プロファイル名

Derby_Studio

データベース名

COUNTRYDATA

3-4) SQLファイルの編集

作成したSQLファイルに以下のようにスキーマ定義、テーブル定義、インデックス定義、データ挿入を記述します。

SQLファイルの定義

CREATE SCHEMA STUDIO;

CREATE TABLE STUDIO.C_DATA (
ID      INTEGER  PRIMARY KEY  NOT NULL,
C_NAME   VARCHAR(80),
T_POP    NUMERIC(10)
);

CREATE INDEX ID ON STUDIO.C_DATA(ID);

INSERT INTO STUDIO.C_DATA VALUES(1, '中国', 1373490000);
INSERT INTO STUDIO.C_DATA VALUES(2, 'インド', 1292710000);
INSERT INTO STUDIO.C_DATA VALUES(3, 'アメリカ', 321600000);
INSERT INTO STUDIO.C_DATA VALUES(4, 'インドネシア', 255460000);
INSERT INTO STUDIO.C_DATA VALUES(5, 'ブラジル', 204460000);
INSERT INTO STUDIO.C_DATA VALUES(6, 'パキスタン', 189870000);
INSERT INTO STUDIO.C_DATA VALUES(7, 'ナイジェリア', 178720000);
INSERT INTO STUDIO.C_DATA VALUES(8, 'バングラデシュ', 159860000);
INSERT INTO STUDIO.C_DATA VALUES(9, 'ロシア', 143460000);
INSERT INTO STUDIO.C_DATA VALUES(10, '日本', 126980000);

3-5) SQLの実行

SQLファイルエディタで作成したSQLファイルを開いて、エディタ領域上で右クリックします。コンテキストメニューから[すべて実行]を選択します。

SQLの実行結果は、[SQLの結果]ビューで確認します。

4) テーブルの確認

4-1) パースペクティブの切り替え

[パースペクティブを開く]ダイアログボックスで[データベース開発]を選択して、[OK]をクリックします。

4-2) テーブル定義の確認

作成したテーブルはデータソースエクスプローラビューで確認できます。内容を更新するには、接続プロファイル[Derby_Studio]を選択して、右クリックします。コンテキストメニューから[リフレッシュ]を選択します。

4-3) テーブルのデータ参照

作成したテーブルのデータをテーブルデータエディタで参照することができます。テーブルデータエディタは、データソースエクスプローラビューで[データベース接続] > [Derby_Studio] > [COUNTRYDATA] > [スキーマ] > [STUDIO] > [テーブル] > [C_DATA]を選択して、右クリックでコンテキストメニューを表示します。コンテキストメニューの[データ] > [編集]を選択することで起動します。

ポイント

エディタのセルを編集することで、値を変更することができます。またセルを選択して、コンテキストメニューから行の削除や行の追加などの編集が可能です。