記述形式
jobschchknetvar 変数名 [-num 判定用演算子,比較値[,判定用演算子2,比較値2] | -char 比較方法,比較文字列] [-z] |
機能説明
ジョブネット変数判定ジョブで呼び出されるコマンドです。
指定したジョブネット変数に対し、判定条件を指定して値を判定します。値を数値とみなして大小比較する方法と、値を文字列とみなして文字列比較する方法とがあります。
判定条件を指定しない場合、変数の存在有無が判定され、ジョブネット変数の情報が標準出力に表示されます。判定対象の変数名の変数が存在しなかった場合、常に判定条件は一致しません。
判定に使用したジョブネット変数の情報は、「変数名=変数値」の形式で標準出力に表示されます。判定対象の変数が存在しなかった場合は、何も表示されません。
オプション
変数名
判定対象とする変数名を指定します。
判定の対象とするジョブネット変数名を64バイト以内で指定します。
ジョブネット変数名の形式は「ジョブネット変数のプレフィックス+“.”(半角ドット)+ジョブの出力情報に出力された名前(“NAME=VALUE”形式の“NAME”)」です。
-num、-charいずれのオプションもない場合は、変数の存在を確認する変数名を指定し、存在すれば条件一致となります。指定した変数が存在し、その値が空文字の場合は、「変数が存在する」扱いとなります。
-num 判定用演算子,比較値[,判定用演算子2,比較値2]
ジョブネット変数の値を数値とみなして比較します。
判定演算子、比較値だけを指定した場合は、比較値に対する比較条件を判定します。
判定演算子2、比較値2も指定した場合は、比較値から比較値2までの範囲条件を判定します。
数値の比較条件の場合
“判定用演算子”は、以下の6種類です。
EQ(EQual)
“比較値”と等しい
NE(Not Equal)
“比較値”と等しくない
GT(Greater Than)
“比較値”より大きい
GE(Greater than Equal to)
“比較値”以上
LT(Less Than)
“比較値”より小さい
LE(Less than Equal to)
“比較値”以下
変数の値と比較する比較値には-2147483648から2147483647までの整数値を設定します。
数値の範囲条件の場合
“判定用演算子1”には、以下のいずれかを指定します。
GT(Greater Than)
“比較値1”より大きい
GE(Greater than Equal to)
“比較値1”以上
“判定用演算子2”には、以下のいずれかを指定します。
LT(Less Than)
“比較値2”より小さい
LE(Less than Equal to)
“比較値2”以下
変数の値と比較する“比較値1”および“比較値2”には、-2147483648から2147483647までの整数値を指定し、“比較値1”には“比較値2”より小さい数値を指定します。
-char 比較方法,比較文字列
ジョブネット変数の値を文字列とみなして比較します。
比較方法には、以下のいずれかを指定します。
EQ(EQual)
変数の値が比較文字列と等しい
NE(Not Equal)
変数の値が比較文字列と等しくない
IN(INclude)
変数の値が比較文字列を含む
NI(Not Include)
変数の値が比較文字列を含まない
比較文字列には、仮名半角およびユーザ定義文字を除く、512バイト以内の文字列を指定します。
比較文字列に何も入力しなかった場合は、以下の動作となります。
比較方法がEQのとき
変数の値が空文字列のときに判定条件が一致します。
比較方法がNEのとき
変数の値が空文字列以外のときに判定条件が一致します。
比較方法がINのとき
常に判定条件が一致しません。
比較方法がNIのとき
常に判定条件が一致します。
-z
判定結果の復帰値を逆にします。
-zオプションを指定しない場合
判定条件が一致すれば0で復帰し、判定条件が一致しなければ1で復帰します。、
-zオプションを指定した場合
判定条件が一致すれば1で復帰し、判定条件が一致しなければ0で復帰します。
復帰値
復帰値 | 意味 |
---|---|
0 | 正常終了 -zオプションが指定されていない状態で判定条件が一致しました。 -zオプションが指定されている状態で判定条件が一致しませんでした。 |
1 | 正常終了 -zオプションが指定されていない状態で判定条件が一致しませんでした。 -zオプションが指定されている状態で判定条件が一致しました。 |
2以上 | 異常終了 |
コマンド格納場所
Windows | Systemwalker Operation Managerインストール先ディレクトリ\MpWalker.JM\bin |
Solaris | /usr/bin |
注意事項
本コマンドは、Systemwalker Operation Managerのジョブとして登録された場合にだけ実行することができます。コマンドプロンプトから直接実行するなど、Systemwalker Operation Managerのジョブ以外の方法で実行することはできません。
本コマンドは、スケジュールサーバ上で設定されるジョブネット変数を判定するコマンドです。ネットワークジョブや分散実行ジョブで実行することはできません。
システムが自動で設定するジョブネット変数は指定できません。
使用例
ジョブネット変数“JOB.ABC”の値が、文字列“xyz”と等しいか判定する場合のジョブの定義例を以下に示します。
jobschchknetvar JOB.ABC -char EQ,xyz |
実行結果/出力形式
JOB.ABC=xyz |