保守モードは、ネットワーク機器の定期保守などを行う場合に設定します。保守モードを設定されたネットワークデバイスは、動作状態の変化による異常イベントの通知と、自動設定が抑止されます。
以下の操作で、ネットワークデバイスの保守モードの設定または解除を行います。
保守モードの設定
以下のどれかの場合、ネットワークデバイスに保守モードが設定されます。
なお、管理ホスト(IPCOM VX)に対して保守モードを設定した場合、管理ホスト(IPCOM VX)上で動作しているすべての仮想アプライアンスにも保守モードが設定されます。
インフラ管理者がRORコンソールからネットワークデバイスに保守モードを設定する操作を行った場合
RORコンソールのネットワークデバイスツリーで、対象のネットワークデバイスを右クリックします。
表示されたメニューから[保守モード]の[設定]を選択します。
[保守モードの設定]ダイアログが表示されます。
[OK]ボタンをクリックします。
対象のネットワークデバイスに保守モードが設定されます。
インフラ管理者がネットワークデバイスを保守モードにするコマンドを実行した場合
rcxadm netdevice setコマンドで-attr mode=maintenanceオプションを指定することで、対象のネットワークデバイスに保守モードが設定されます。
ネットワークデバイスに対する自動設定が失敗した場合
保守モードの解除
以下のどちらかの場合、ネットワークデバイスに保守モードが解除されます。
インフラ管理者がRORコンソールからネットワークデバイスの保守モードを解除する操作を行った場合
RORコンソールのネットワークデバイスツリーで、対象のネットワークデバイスを右クリックします。
表示されたメニューから[保守モード]の[解除]を選択します。
[保守モードの解除]ダイアログが表示されます。
対象のネットワークデバイスが管理ホスト(IPCOM VX)で、管理ホスト(IPCOM VX)上で動作しているすべての仮想アプライアンスの保守モードも解除する場合、"仮想アプライアンスの保守モードも解除する。"をチェックします。
[OK]ボタンをクリックします。
対象のネットワークデバイスに保守モードが解除されます。
インフラ管理者がネットワークデバイスの保守モードを解除するコマンドを実行した場合
rcxadm netdevice setコマンドで-attr mode=activeオプションを指定することで、対象のネットワークデバイスの保守モードは解除されます。
参考
保守モードを解除するときに、対象のネットワーク機器の状態確認を行います。
状態に異常がない場合
保守モードを解除するとともに、動作状態を"normal"に遷移させます。
ネットワーク機器への通信ができない異常を検出した場合
保守モードの解除はできません。
管理ホスト(IPCOM VX)の保守モードを解除するときに、仮想アプライアンスの状態がunknownの場合、仮想アプライアンスの保守モードは解除されません。
例
コマンドで保守モードを設定する場合
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm netdevice set -name nd01 -attr mode=maintenance <RETURN> |
コマンドで保守モードを解除する場合
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm netdevice set -name nd01 -attr mode=active <RETURN> |
保守モードの設定状態は、以下のどちらかの方法で確認できます。
GUIの場合
ネットワークデバイスツリーで確認したいネットワークデバイスをクリックします。
[リソース詳細]タブを選択します。
"基本情報"の"保守モード"を参照し、保守モードの状態を確認します。
maintenance
保守モードが設定されていることを表します。
active
保守モードが解除されていることを表します。
コマンドの場合
rcxadm netdevice listコマンドを利用して確認できます。
listサブコマンドの表示結果で表示される"MAINTENANCE"で保守モードの状態を確認します。
ON
保守モードが設定されていることを表します。
OFF
保守モードが解除されていることを表します。
参照
rcxadm netdeviceコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.8 rcxadm netdevice」を参照してください。
注意
ネットワークデバイスに保守モードを設定した場合、ネットワークデバイスへの自動設定は行われません。
そのため、保守モードを設定したネットワークデバイスが冗長構成の場合、設定内容によっては冗長構成を保てなくなる可能性があります。
冗長構成のネットワークデバイスに対して保守モードを設定する場合、テナント管理者に対してL-Platformの操作(作成、変更、削除)を行わないように依頼することをお勧めします。
なお、冗長構成を保てなくなる設定内容については、ネットワークデバイスを構成するネットワーク機器の仕様に依存します。詳細は、ネットワーク機器のマニュアルを参照してください。
保守作業時、ネットワークデバイスによっては本保守モードの切替え操作を必要としないものがあります。詳細については、「運用ガイド CE」の「9.5 ネットワーク機器の保守」を参照してください。