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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.3.0 操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理)
FUJITSU Software

20.6 表示

リソース一覧のプール一覧は、リソースフォルダーの表示とリソースの総容量および空き容量を表示します。

L-Server一覧では、物理L-Serverの場合、対応する物理サーバを表示します。

仮想L-Serverの場合、L-Serverが動作するVMホスト名を表示します。

表示情報の[割当リソース]と[使用リソース]のチェックボックスにチェックを入れると、割当て済みのリソース、および使用中のリソースが表示されます。

割当て済みのリソースには、リソースの割当て状態に応じて以下の情報が表示されます。

使用リソースには[使用する物理サーバ]または[使用するVMホスト]で設定されたリソースが、アイコン + リソース名として表示されます。

オーケストレーションツリーでリソースプールを選択した状態で、[リソース一覧]タブを選択した場合、リソースプール配下のリソースの情報が一覧で表示されます。

[リソース詳細]タブを選択した場合、リソースプール内の総容量や空き容量などの詳細情報を表示します。

また、[利用可能プール]タブを選択するとユーザーが利用権を持っているリソースプールと配下のリソースが一覧で表示されます。

シン・プロビジョニングの属性が設定された仮想ストレージリソースの場合、使用済み容量には仮想的に割り当てた容量が表示されます。また、仮想的に割り当てた容量の値によって、空き容量の表示が以下のように異なります。

VMwareのデータストア、Hyper-VのCluster Shared Volume(CSV)、Citrix XenServerのストレージリポジトリでは、シン・プロビジョニングの属性が設定されたストレージプールに登録した場合、上記の形式で表示されます。

  • 仮想ストレージリソースの総容量が20GBで、仮想的に割り当てた容量が10GBの場合

    総容量 : 20.0GB
    空容量 : 10.0GB

  • 仮想ストレージリソースの総容量が20GBで、仮想的に割り当てた容量が30GBの場合

    総容量 : 20.0GB
    空容量 : -10.0GB

ストレージプールの総容量は、リソースプールに登録されている仮想ストレージおよびディスクリソースの容量の合計が表示されます。なお、仮想ストレージと、その仮想ストレージから切り出したディスクリソースが、同一リソースプールに存在する場合、ディスクリソースの容量はストレージプールの総容量に加算されません。


VMプールのCPUとメモリの総容量

VMプールのCPUとメモリの総容量は、リソースプールに登録されているすべてのVMホストに対して、以下の計算式で求められた容量の合計が表示されます。

VMホストの物理資源量 - VMホストで占有される資源量

VMホストで占有される資源量は、以下の通りとなります。

表20.1 VMホストで占有される資源量

サーバ仮想化ソフトウェア

CPU容量

メモリ容量

VMware

VMホストに設定されているシステムリソースのCPU予約の合計([システムリソースプール]の[host]を除く要素の予約の総和)

VMホストに設定されているシステムリソースのメモリ予約の合計([システムリソースプール]の[host]を除く要素の予約の総和)

Hyper-V

物理CPU数 × 物理CPU性能値 × VMホストに設定されているCPU予約値(%) / 100

VMホストに設定されているメモリ予約値

Solarisゾーン

  • 大域ゾーンのSolarisゾーンリソースプールが本製品の管理対象である場合

    物理CPU性能値 × 大域ゾーンのCPUのcap値 / 100

  • 大域ゾーンのSolarisゾーンリソースプールが本製品の管理対象外である場合

    0

以下の優先順位でメモリ容量を決定します。どちらにも設定がない場合、0を指定しているとみなします。

  1. global_zone_reserved_memory.rcxpropに記載されているメモリ容量

  2. 大域ゾーンのcapped-memory.physicalのメモリ容量

OVM for SPARC

制御ドメインに設定されているCPU数 × 物理CPU性能値

制御ドメインに設定されているメモリ容量

RHEL-Xen

物理CPU数 × 物理CPU性能値 × 20(%) / 100

VMホストが使用しているメモリ容量

KVM

物理CPU数 × 物理CPU性能値 × 設定されているCPU予約値(%) / 100

設定されているメモリ容量

Citrix Xen

物理CPU数 × 物理CPU性能値 × VMホスト(コントロールドメイン)の仮想CPUのCAP値 / 100

VMホスト(コントロールドメイン)の動的最大メモリ量

OVM for x86 3.x

0

VMホストが使用しているメモリ容量

注意

以下のすべての条件を満たしている場合、[リソース詳細]タブの[VMホスト一覧]と[容量情報]の、[CPU容量]と[メモリ容量]にフェールオーバー用にリザーブされている容量が表示されます。HA機能が有効ではないVMホストやフェールオーバー用にリザーブする運用ではない場合、ハイフン("-")が表示されます。

  • サーバ仮想化ソフトウェアによるHA機能が有効なVMホストで、CPU容量とメモリ容量をフェールオーバー用にリザーブする運用の場合

以下のすべての条件を満たすVMホストの場合、CPUおよびメモリ資源量の総容量および空き容量は、0になります。また、VMプールの総容量および空き容量にも加算されません。

  • 物理L-Server上に導入されたVMホストである。

  • VMホストがVMプールに登録されている。

  • VMホストが動作する物理サーバを物理サーバの用途変更で解放している。

VMホストおよびVMホストが動作する物理サーバが以下のすべての条件を満たしていない場合、空き容量が0と表示されます。

  • 電源の状態が"ON"であること。

  • 状態が"normal"であること。

  • 保守モードが設定されていないこと。

  • サーバ仮想化ソフトウェアのメンテナンスモードが設定されていないこと。

【VMware】

  • サーバ仮想化ソフトウェアのスタンバイモードが設定されているVMホストは、状態が"stop"でも、空き容量に計算結果が表示されます。

【KVM】
設定されているCPU予約値(%)のデフォルト値は20%です。
設定されているメモリ容量(GB)のデフォルト値は2GBです。
なお、物理サーバの情報が正常に取得できない場合、デフォルトのCPU予約値(%)が0%になります。
物理サーバの情報は、ServerView Agents for Linuxから取得しています。
ServerView Agents for Linuxの設定を確認してください。
確認方法は、「導入ガイド CE」の「2.2.1.1 ソフトウェアの準備と確認」の「必須ソフトウェアの準備と確認」を参照してください。


VMホストのリソース詳細とコマンド(rcxadm pool list -name リソースプール名)におけるCPU容量の総容量には、"CPU性能 x コア数"の形式で容量が表示されます。なお、CPU性能は、小数第一位までを表示しており、それ以下の値は切り捨てられます。そのため、小数第二位の値によっては、空き容量と一致しない場合があります。


L-Server換算表示

ここでは、VMプール、サーバプール、ストレージプールで作成できるL-Serverの換算数を表示する方法を説明します。

  1. オーケストレーションツリーで対象のVMプールを左クリックし、[リソース一覧]タブを表示します。

  2. [テンプレート]選択リストで、換算するL-Serverテンプレートを選択します。

  3. [OK]ボタンをクリックします。
    [L-Server作成可能台数]に、作成できるL-Server台数が表示されます。

注意

  • VMホストと仮想ストレージの状態が"normal"以外のときは、リソースの空き容量が存在しても、L-Serverの配置対象から除外されます。

    【VMware】
    サーバ仮想化ソフトウェアのスタンバイモードが設定されているVMホストは、L-Serverの配備対象から除外され、同一クラスタ内の、ほかのVMホストが配備の対象になります。

    【Hyper-V】
    動的メモリ設定が有効なL-Serverテンプレートを使用する場合、動的メモリがサポートされていないVMホストは、L-Serverの配備対象から除外されます。L-Serverの換算数には、リソースの空き容量が存在しても、"0"が表示されます。

    ただし、L-Serverの換算数には、リソースの空き容量に応じた値が表示されます。

  • 物理L-Serverの場合、仮想ストレージのL-Serverの換算数は目安であり、L-Server作成時にエラーになる可能性があります。


[L-Server作成可能台数]およびリソースの空き容量で表示される容量

[L-Server作成可能台数]およびリソースの空き容量で表示される容量は、以下のように計算されます。

表20.2 [L-Server作成可能台数]およびリソースの空き容量で表示される容量

項目

計算式

備考

L-Server作成可能台数

以下の値で最も小さい数値が表示されます。

  • CPUの空き容量 / "テンプレート"選択リストで選択した、L-Serverテンプレートに指定されたCPUの容量

  • メモリの空き容量 / "テンプレート"選択リストで選択した、L-Serverテンプレートに指定されたメモリの容量(注1)

  • ストレージの空き容量 / "テンプレート"選択リストで選択した、L-Serverテンプレートに指定されたストレージの容量

-

CPU、メモリ

リソース総容量(注2) - (仮想マシン(注3)で使用中のリソースの合計) - VMホストの予約容量(VM製品のHA機能有効時に確保されている容量)(注4)

-

ネットワーク、アドレスの空き容量

リソース総容量 - (L-Server(注5)で使用中のリソースの合計)

-

ストレージの空き容量

リソース総容量 - (L-Server(注5)で使用中のリソースの合計 + イメージ(注6)の合計)

-

ディスクの空き容量

リソースとしての空き容量は表示されません。

ただし、以下のすべての条件を満たす場合、リソースプールの空き容量として換算されます。

  • L-Serverとクローニングイメージでディスクが使用されていない

[L-Server作成可能台数]は、以下のように表示されます。

  • L-Serverテンプレートに指定されたディスクの数が1つの場合で、かつL-Serverテンプレートに指定されたディスク容量がディスクリソースの容量と等しいか小さい場合

    [L-Server作成可能台数]は1になります。

  • 上記以外やL-Serverテンプレートに指定されたディスクの数が2つ以上の場合

    [L-Server作成可能台数]は0になります。

【Hyper-V】

仮想ストレージから切り出され保存されたディスクリソースは、システムディスクとして使用できないため、L-Serverで未使用であっても、0になります。

注1)
【VMware】
L-Serverテンプレートから仮想マシンを作成した場合に割り当てられるオーバーヘッドメモリを含みません。そのため、表示されたL-Server作成可能台数まで作成できない場合があります。
注2) VMホストで使用するオーバーヘッドは含みません。
注3) 起動中の仮想マシンのリソースだけでなく、停止中の仮想マシンで使用されているリソースを含みます。電源切断時のサーバ解放が設定された、電源OFFのL-Serverは含みません。
【VMware】
仮想マシンで使用するオーバーヘッドメモリを含みます。VMware FTのセカンダリ仮想マシンのリソースを含みます。
【Citrix Xen】
XenCenterで作成された仮想マシンは、VM管理製品からCPU性能値を取得できないため、CPU使用量は0で計算されます。
注4) VMホストの予約容量は、「VMホストの予約容量」を参照してください。
注5) 起動中のL-Serverのリソースだけでなく、停止中のL-Serverで使用されているリソースを含みます。
注6) イメージには、クローニングイメージとスナップショットを含みます。なお、イメージの大きさは表示されません。
【Xen】
管理対象サーバでRHEL5-Xenを利用する場合、「導入ガイド CE」の「8.4.7 RHEL5-Xen利用時の注意点」を参照してください。


VMホストの予約容量

【VMware】
VMware HAのアドミッションコントロールが有効な場合に確保されているリソース容量です。アドミッションコントロールのポリシーに従い計算されます。ポリシーごとの計算式は以下のとおりです。

ポリシー

計算式

ポリシーが"フェイルオーバーの予備容量として予約されたクラスタリソースの割合"の場合

リソース総容量(注) × 割合値(%)

ポリシーが"フェイルオーバーホストの指定"に該当したVMホストの場合

リソース総容量(注) × 100(%)

ポリシーが"フェイルオーバーホストの指定"に該当しないVMホストの場合

リソース総容量(注) × 0(%)

ポリシーが"ホスト障害のクラスタ許容"の場合

リソース総容量(注) × 0(%)

注) VMホストで使用するオーバーヘッドは含みません。


ポリシーが以下の場合、VMホストの予約容量は確保されません。許容範囲を超えて配備する場合があるため、配備後に電源ONできない場合があります。

オーバーコミット用のリソースプールとして設定されたVMプールのCPU空き容量およびメモリ空き容量

オーバーコミット用のリソースプールとして設定されたリソースプール(VMプール)では、空き容量計算の指定値に従い、計算されます。
上限値で換算するように設定されていた場合、仮想マシンのCPU性能/メモリ容量を元に、CPU空き容量/メモリ空き容量が計算されます。
オーバーコミットを使用しないリソースプール(VMプール)では、上限値換算だけをサポートします。

ポイント

仮想L-Serverを作成する際に、CPU予約性能とメモリ予約容量を指定しなかった場合の値は、以下のとおりです。

  • CPU予約性能: 0

  • メモリ予約容量: メモリ容量または初期メモリ量

【VMware】
予約値で換算する設定が行われていた場合、仮想マシンのCPU予約性能/メモリ予約容量を元に、CPU空き容量/メモリ空き容量が計算されます。また、L-Serverテンプレートに指定されたCPU予約容量/メモリ予約容量を元に、L-Server作成台数が計算されます。
VMプールに対する空き容量計算の指定が上限値換算の場合、VM管理製品から仮想マシンのCPU/メモリの制限値に"制限なし"を設定された仮想マシンでは、以下の値を上限値とし計算されます。

【Hyper-V】
予約値で換算するように設定されていた場合、仮想マシンとL-Serverテンプレートの動的メモリの設定によって、換算時に参照する値が以下のように異なります。

【KVM】【Citrix Xen】【OVM for x86 3.x】
予約値で換算する設定が行われていた場合、仮想マシンのメモリ予約容量(=メモリ容量)を元に、メモリ空き容量が計算されます。CPU空き容量は変化しません。

【Solarisゾーン】

【OVM for SPARC】

VMプール、ストレージプールに対するL-Server換算表示

VMプール、ストレージプールに対するL-Server換算表示では、仮想L-ServerテンプレートのVM種別(VMtype)、および、CPUアーキテクチャー(CPUArch)の指定によって、作成できるL-Server数が以下のようになります。

【OVM for SPARC】
OVM for SPARCでは、CPU性能値はVMホストのCPU性能値になります。そのため、L-ServerテンプレートのCPU性能値は無視されます。L-Serverの換算数は"VMホストのCPU性能値 × CPU数"とメモリ容量から計算されます。


VMプールのCPUおよびメモリ資源量【OVM for SPARC】

OVM for SPARCのVMホスト(VM host1)とゲストドメイン上に構築したVMホスト(VM host2)をVMプールに登録した場合、VMプールのCPUおよびメモリ資源量は以下のように換算されます。

ポイント

仮想L-Serverの配備先の選択方法については、「設計ガイド CE」の「2.2.3 L-Server」の「L-Server配備先の選択」を参照してください。