リソース一覧のプール一覧は、リソースフォルダーの表示とリソースの総容量および空き容量を表示します。
L-Server一覧では、物理L-Serverの場合、対応する物理サーバを表示します。
仮想L-Serverの場合、L-Serverが動作するVMホスト名を表示します。
表示情報の[割当リソース]と[使用リソース]のチェックボックスにチェックを入れると、割当て済みのリソース、および使用中のリソースが表示されます。
割当て済みのリソースには、リソースの割当て状態に応じて以下の情報が表示されます。
allocated
リソース名
preserved
リソース名 + "(preserved)"
defined
"(defined)"
使用リソースには[使用する物理サーバ]または[使用するVMホスト]で設定されたリソースが、アイコン + リソース名として表示されます。
オーケストレーションツリーでリソースプールを選択した状態で、[リソース一覧]タブを選択した場合、リソースプール配下のリソースの情報が一覧で表示されます。
[リソース詳細]タブを選択した場合、リソースプール内の総容量や空き容量などの詳細情報を表示します。
また、[利用可能プール]タブを選択するとユーザーが利用権を持っているリソースプールと配下のリソースが一覧で表示されます。
シン・プロビジョニングの属性が設定された仮想ストレージリソースの場合、使用済み容量には仮想的に割り当てた容量が表示されます。また、仮想的に割り当てた容量の値によって、空き容量の表示が以下のように異なります。
仮想的に割り当てた容量が、仮想ストレージリソースの総容量以下の場合
空き容量には、仮想的に割り当てられていない領域の容量が表示されます。
仮想的に割り当てた容量が、仮想ストレージリソースの総容量を超えた場合
空き容量には、超えた容量の値がマイナス("-")符号付きで表示されます。
VMwareのデータストア、Hyper-VのCluster Shared Volume(CSV)、Citrix XenServerのストレージリポジトリでは、シン・プロビジョニングの属性が設定されたストレージプールに登録した場合、上記の形式で表示されます。
例
仮想ストレージリソースの総容量が20GBで、仮想的に割り当てた容量が10GBの場合
総容量 : 20.0GB
空容量 : 10.0GB
仮想ストレージリソースの総容量が20GBで、仮想的に割り当てた容量が30GBの場合
総容量 : 20.0GB
空容量 : -10.0GB
ストレージプールの総容量は、リソースプールに登録されている仮想ストレージおよびディスクリソースの容量の合計が表示されます。なお、仮想ストレージと、その仮想ストレージから切り出したディスクリソースが、同一リソースプールに存在する場合、ディスクリソースの容量はストレージプールの総容量に加算されません。
VMプールのCPUとメモリの総容量
VMプールのCPUとメモリの総容量は、リソースプールに登録されているすべてのVMホストに対して、以下の計算式で求められた容量の合計が表示されます。
VMホストの物理資源量 - VMホストで占有される資源量 |
VMホストで占有される資源量は、以下の通りとなります。
サーバ仮想化ソフトウェア | CPU容量 | メモリ容量 |
---|---|---|
VMware | VMホストに設定されているシステムリソースのCPU予約の合計([システムリソースプール]の[host]を除く要素の予約の総和) | VMホストに設定されているシステムリソースのメモリ予約の合計([システムリソースプール]の[host]を除く要素の予約の総和) |
Hyper-V | 物理CPU数 × 物理CPU性能値 × VMホストに設定されているCPU予約値(%) / 100 | VMホストに設定されているメモリ予約値 |
Solarisゾーン |
| 以下の優先順位でメモリ容量を決定します。どちらにも設定がない場合、0を指定しているとみなします。
|
OVM for SPARC | 制御ドメインに設定されているCPU数 × 物理CPU性能値 | 制御ドメインに設定されているメモリ容量 |
RHEL-Xen | 物理CPU数 × 物理CPU性能値 × 20(%) / 100 | VMホストが使用しているメモリ容量 |
KVM | 物理CPU数 × 物理CPU性能値 × 設定されているCPU予約値(%) / 100 | 設定されているメモリ容量 |
Citrix Xen | 物理CPU数 × 物理CPU性能値 × VMホスト(コントロールドメイン)の仮想CPUのCAP値 / 100 | VMホスト(コントロールドメイン)の動的最大メモリ量 |
OVM for x86 3.x | 0 | VMホストが使用しているメモリ容量 |
注意
以下のすべての条件を満たしている場合、[リソース詳細]タブの[VMホスト一覧]と[容量情報]の、[CPU容量]と[メモリ容量]にフェールオーバー用にリザーブされている容量が表示されます。HA機能が有効ではないVMホストやフェールオーバー用にリザーブする運用ではない場合、ハイフン("-")が表示されます。
サーバ仮想化ソフトウェアによるHA機能が有効なVMホストで、CPU容量とメモリ容量をフェールオーバー用にリザーブする運用の場合
以下のすべての条件を満たすVMホストの場合、CPUおよびメモリ資源量の総容量および空き容量は、0になります。また、VMプールの総容量および空き容量にも加算されません。
物理L-Server上に導入されたVMホストである。
VMホストがVMプールに登録されている。
VMホストが動作する物理サーバを物理サーバの用途変更で解放している。
VMホストおよびVMホストが動作する物理サーバが以下のすべての条件を満たしていない場合、空き容量が0と表示されます。
電源の状態が"ON"であること。
状態が"normal"であること。
保守モードが設定されていないこと。
サーバ仮想化ソフトウェアのメンテナンスモードが設定されていないこと。
【VMware】
サーバ仮想化ソフトウェアのスタンバイモードが設定されているVMホストは、状態が"stop"でも、空き容量に計算結果が表示されます。
【KVM】
設定されているCPU予約値(%)のデフォルト値は20%です。
設定されているメモリ容量(GB)のデフォルト値は2GBです。
なお、物理サーバの情報が正常に取得できない場合、デフォルトのCPU予約値(%)が0%になります。
物理サーバの情報は、ServerView Agents for Linuxから取得しています。
ServerView Agents for Linuxの設定を確認してください。
確認方法は、「導入ガイド CE」の「2.2.1.1 ソフトウェアの準備と確認」の「必須ソフトウェアの準備と確認」を参照してください。
VMホストのリソース詳細とコマンド(rcxadm pool list -name リソースプール名)におけるCPU容量の総容量には、"CPU性能 x コア数"の形式で容量が表示されます。なお、CPU性能は、小数第一位までを表示しており、それ以下の値は切り捨てられます。そのため、小数第二位の値によっては、空き容量と一致しない場合があります。
L-Server換算表示
ここでは、VMプール、サーバプール、ストレージプールで作成できるL-Serverの換算数を表示する方法を説明します。
オーケストレーションツリーで対象のVMプールを左クリックし、[リソース一覧]タブを表示します。
[テンプレート]選択リストで、換算するL-Serverテンプレートを選択します。
[OK]ボタンをクリックします。
[L-Server作成可能台数]に、作成できるL-Server台数が表示されます。
注意
VMホストと仮想ストレージの状態が"normal"以外のときは、リソースの空き容量が存在しても、L-Serverの配置対象から除外されます。
【VMware】
サーバ仮想化ソフトウェアのスタンバイモードが設定されているVMホストは、L-Serverの配備対象から除外され、同一クラスタ内の、ほかのVMホストが配備の対象になります。
【Hyper-V】
動的メモリ設定が有効なL-Serverテンプレートを使用する場合、動的メモリがサポートされていないVMホストは、L-Serverの配備対象から除外されます。L-Serverの換算数には、リソースの空き容量が存在しても、"0"が表示されます。
ただし、L-Serverの換算数には、リソースの空き容量に応じた値が表示されます。
物理L-Serverの場合、仮想ストレージのL-Serverの換算数は目安であり、L-Server作成時にエラーになる可能性があります。
[L-Server作成可能台数]およびリソースの空き容量で表示される容量
[L-Server作成可能台数]およびリソースの空き容量で表示される容量は、以下のように計算されます。
項目 | 計算式 | 備考 |
---|---|---|
L-Server作成可能台数 | 以下の値で最も小さい数値が表示されます。
| - |
CPU、メモリ | リソース総容量(注2) - (仮想マシン(注3)で使用中のリソースの合計) - VMホストの予約容量(VM製品のHA機能有効時に確保されている容量)(注4) | - |
ネットワーク、アドレスの空き容量 | リソース総容量 - (L-Server(注5)で使用中のリソースの合計) | - |
ストレージの空き容量 | リソース総容量 - (L-Server(注5)で使用中のリソースの合計 + イメージ(注6)の合計) | - |
ディスクの空き容量 | リソースとしての空き容量は表示されません。 ただし、以下のすべての条件を満たす場合、リソースプールの空き容量として換算されます。
[L-Server作成可能台数]は、以下のように表示されます。
| 【Hyper-V】 仮想ストレージから切り出され保存されたディスクリソースは、システムディスクとして使用できないため、L-Serverで未使用であっても、0になります。 |
注1)
【VMware】
L-Serverテンプレートから仮想マシンを作成した場合に割り当てられるオーバーヘッドメモリを含みません。そのため、表示されたL-Server作成可能台数まで作成できない場合があります。
注2) VMホストで使用するオーバーヘッドは含みません。
注3) 起動中の仮想マシンのリソースだけでなく、停止中の仮想マシンで使用されているリソースを含みます。電源切断時のサーバ解放が設定された、電源OFFのL-Serverは含みません。
【VMware】
仮想マシンで使用するオーバーヘッドメモリを含みます。VMware FTのセカンダリ仮想マシンのリソースを含みます。
【Citrix Xen】
XenCenterで作成された仮想マシンは、VM管理製品からCPU性能値を取得できないため、CPU使用量は0で計算されます。
注4) VMホストの予約容量は、「VMホストの予約容量」を参照してください。
注5) 起動中のL-Serverのリソースだけでなく、停止中のL-Serverで使用されているリソースを含みます。
注6) イメージには、クローニングイメージとスナップショットを含みます。なお、イメージの大きさは表示されません。
【Xen】
管理対象サーバでRHEL5-Xenを利用する場合、「導入ガイド CE」の「8.4.7 RHEL5-Xen利用時の注意点」を参照してください。
VMホストの予約容量
【VMware】
VMware HAのアドミッションコントロールが有効な場合に確保されているリソース容量です。アドミッションコントロールのポリシーに従い計算されます。ポリシーごとの計算式は以下のとおりです。
ポリシー | 計算式 |
---|---|
ポリシーが"フェイルオーバーの予備容量として予約されたクラスタリソースの割合"の場合 | リソース総容量(注) × 割合値(%) |
ポリシーが"フェイルオーバーホストの指定"に該当したVMホストの場合 | リソース総容量(注) × 100(%) |
ポリシーが"フェイルオーバーホストの指定"に該当しないVMホストの場合 | リソース総容量(注) × 0(%) |
ポリシーが"ホスト障害のクラスタ許容"の場合 | リソース総容量(注) × 0(%) |
注) VMホストで使用するオーバーヘッドは含みません。
ポリシーが以下の場合、VMホストの予約容量は確保されません。許容範囲を超えて配備する場合があるため、配備後に電源ONできない場合があります。
ポリシーが"フェイルオーバーホストの指定"で、フェイルオーバーホストに複数のVMホストを定義している場合
ポリシーが"ホスト障害のクラスタ許容"の場合
オーバーコミット用のリソースプールとして設定されたVMプールのCPU空き容量およびメモリ空き容量
オーバーコミット用のリソースプールとして設定されたリソースプール(VMプール)では、空き容量計算の指定値に従い、計算されます。
上限値で換算するように設定されていた場合、仮想マシンのCPU性能/メモリ容量を元に、CPU空き容量/メモリ空き容量が計算されます。
オーバーコミットを使用しないリソースプール(VMプール)では、上限値換算だけをサポートします。
ポイント
仮想L-Serverを作成する際に、CPU予約性能とメモリ予約容量を指定しなかった場合の値は、以下のとおりです。
CPU予約性能: 0
メモリ予約容量: メモリ容量または初期メモリ量
【VMware】
予約値で換算する設定が行われていた場合、仮想マシンのCPU予約性能/メモリ予約容量を元に、CPU空き容量/メモリ空き容量が計算されます。また、L-Serverテンプレートに指定されたCPU予約容量/メモリ予約容量を元に、L-Server作成台数が計算されます。
VMプールに対する空き容量計算の指定が上限値換算の場合、VM管理製品から仮想マシンのCPU/メモリの制限値に"制限なし"を設定された仮想マシンでは、以下の値を上限値とし計算されます。
CPUの制限値が制限なし
VMホストの物理CPU性能値を使用
メモリの制限値が制限なし
仮想マシンに設定されたメモリサイズ
【Hyper-V】
予約値で換算するように設定されていた場合、仮想マシンとL-Serverテンプレートの動的メモリの設定によって、換算時に参照する値が以下のように異なります。
動的メモリが有効の場合
仮想マシンのCPU予約性能/初期メモリ量を元に、CPU空き容量/メモリ空き容量が計算されます。
L-ServerテンプレートのCPU予約性能/初期メモリ量を元に、CPU空き容量/メモリ空き容量が計算されます。
動的メモリが無効の場合
仮想マシンのCPU予約性能/メモリ容量を元に、CPU空き容量/メモリ空き容量が計算されます。
L-ServerテンプレートのCPU予約性能/メモリ容量を元に、L-Server作成台数が計算されます。
【KVM】【Citrix Xen】【OVM for x86 3.x】
予約値で換算する設定が行われていた場合、仮想マシンのメモリ予約容量(=メモリ容量)を元に、メモリ空き容量が計算されます。CPU空き容量は変化しません。
【Solarisゾーン】
以下の条件のどれかに当てはまる場合、本製品のリソース管理対象外になるため、L-ServerのCPU個数、CPU性能値は"-"になります。
非大域ゾーンに、CPUのcap値が設定されていない。
非大域ゾーンを管理対象以外のSolarisゾーンリソースプールで管理している。
当てはまらない場合、CPUのcap値に応じたCPU数、CPU性能値になります。
詳細は、「設計ガイド CE」の「E.6.2 サーバの事前準備」を参照してください。
CPU個数、CPU性能値が"-"の場合、L-Serverの使用するリソース量は0で計算します。
CPU個数、CPU性能値に値が入っている場合、その値をもとに計算します。
非大域ゾーンに、メモリのcap値が設定されていない場合、L-Serverのメモリサイズは"-"になります。
cap値が設定されている場合、L-Serverのメモリサイズはcap値の値となります。
メモリサイズが"-"の場合、L-Serverの使用するリソース量は0で計算します。
メモリサイズに値が入っている場合、その値をもとに計算します。
予約値で換算するように設定されていた場合、VMホストのCPU空き容量、メモリ空き容量は変化しません。
【OVM for SPARC】
OSのインストール中などで、CPU個数、CPU性能値、メモリサイズが"-"の場合、L-Serverの使用するリソース量は0で計算します。
CPU個数、CPU性能値、メモリサイズに値が入っている場合、その値をもとに計算します。
予約値で換算するように設定されていた場合、VMホストのCPU空き容量、メモリ空き容量は変化しません。
VMプール、ストレージプールに対するL-Server換算表示
VMプール、ストレージプールに対するL-Server換算表示では、仮想L-ServerテンプレートのVM種別(VMtype)、および、CPUアーキテクチャー(CPUArch)の指定によって、作成できるL-Server数が以下のようになります。
L-ServerテンプレートにVM種別(VMtype)が指定されている場合
指定したVM種別に該当するリソースに対して、作成できるL-Server数が表示されます。
指定したVM種別に該当しないリソースに対して、常に"0"と表示されます。
L-ServerテンプレートにVM種別(VMtype)が指定されていない場合
CPUアーキテクチャー(CPUArch)が該当するリソースに対して、作成できるL-Server数が表示されます。
該当しないリソースに対して、常に"0"と表示されます。
L-Serverテンプレートの定義については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.2.2 仮想L-Serverテンプレート」を参照してください。
【OVM for SPARC】
OVM for SPARCでは、CPU性能値はVMホストのCPU性能値になります。そのため、L-ServerテンプレートのCPU性能値は無視されます。L-Serverの換算数は"VMホストのCPU性能値 × CPU数"とメモリ容量から計算されます。
VMプールのCPUおよびメモリ資源量【OVM for SPARC】
OVM for SPARCのVMホスト(VM host1)とゲストドメイン上に構築したVMホスト(VM host2)をVMプールに登録した場合、VMプールのCPUおよびメモリ資源量は以下のように換算されます。
同一のVMプールに登録した場合
総容量
VM host2の資源は、VM host1の資源量に含まれるためVMプールの総容量に加算されません。
また、VM host2のVMホスト占有資源量はVMプールの総容量から減算されます。
空き容量
従来と同じように、VM host1とVM host2の空き容量がVMプールの空き容量に加算されます。
異なるVMプールに登録した場合
総容量
従来と同じように、VM host1、VM host2の資源量(物理資源量 - VMホスト占有資源量)がVMプールの総容量に加算されます。
空き容量
従来と同じように、VM host1、VM host2の空き容量がVMプールの空き容量に加算されます。
ポイント
仮想L-Serverの配備先の選択方法については、「設計ガイド CE」の「2.2.3 L-Server」の「L-Server配備先の選択」を参照してください。