オーバーコミット機能を有効にすると、CPUおよびメモリに対して、以下を設定することができます。
オーバーコミット機能の詳細については、「第8章 仮想L-Server作成のための設定」で、各VM管理製品の「オーバーコミット」の章を参照してください。
項目名 | 内容 | サーバ仮想化ソフトウェア | |||
---|---|---|---|---|---|
VMware | Hyper-V | RHEL-KVM | Solaris ゾーン | ||
CPU性能 | 仮想サーバのCPU性能 | ○ | ○ | ○ | ○ |
CPU予約性能 | 仮想サーバのCPU予約性能 | ○ | ○ | × | × |
[VMware] [Hyper-V] | 複数の仮想マシンが競合した場合、CPU性能の配分を決める相対的な配分比 | ○ | ○ | × | × |
メモリ容量 | 仮想サーバのメモリ容量 | ○ | ○ | ○ | ○ |
[VMware] [Hyper-V] | 仮想サーバのメモリ予約容量 | ○ | ○ | × | × |
[VMware] [Hyper-V] | 複数の仮想マシンが競合した場合、メモリのサイズの配分を決める相対的な配分比 | ○ | ○ | × | × |
○:設定可能
×:項目なし
注意
オーバーコミットを有効にする場合は、本製品で利用する、物理サーバ以外のすべてのL-Serverテンプレートに対して、オーバーコミットの設定を有効にする必要があります。
ただし、オーバーコミットを有効に設定した場合は、オーバーコミット無効のL-Serverテンプレートを選択して配備した場合でも、オーバーコミット有効の設定で配備されます。
オーバーコミット有効の仮想サーバは、起動時にリソースを消費するため、CPU予約性能やメモリ予約容量の設定が、OSの起動に最低限必要な容量に満たない場合、リソース不足で起動に失敗する場合があります。
オーバーコミットの有効または無効は、必ず運用開始前に設定してください。運用開始後に属性の切替えはできません。
ポイント
オーバーコミットに関する記事については、以下も合わせて参照してください。
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第15章 L-Serverテンプレートの操作」
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「20.2 作成」
「運用ガイド CE」の「8.7.1 概算料金の表示機能の設定」
「運用ガイド CE」の「8.7.4 利用料金計算機能の設定」
「運用ガイド CE」の「8.8 稼動状況のサーバ一覧の設定」
利用方法
オーバーコミット機能を利用する場合は、以下の手順を実施してください。
L-Serverテンプレートの登録
L-Serverテンプレートの作成・登録方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第15章 L-Serverテンプレートの操作」を参照してください。
定義ファイルの設定
ポイント
オーバーコミット機能の設定は、RORコンソールのセットアップウィザードからも設定できます。
セットアップウィザードの詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 CE」の「3.1 セットアップウィザード」を参照してください。
本製品の定義ファイルをエディタで開きます。
定義ファイルは、以下に格納されています。
【Windowsマネージャー】
[vsys_config.xml]
インストールフォルダー\RCXCFMG\config\vsys_config.xml
[managerview_config.xml]
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\managerview_config.xml
【Linuxマネージャー】
[vsys_config.xml]
/etc/opt/FJSVcfmg/config/vsys_config.xml
[managerview_config.xml]
/etc/opt/FJSVctmyp/config/managerview_config.xml
定義ファイルの以下の項目を設定します。
[vsys_config.xml]
キー名 | 内容 |
---|---|
over-commit | no : オーバーコミット無効(デフォルト値) |
設定例は以下のとおりです。
例
<properties version="1.0"> : <entry key="over-commit">yes</entry>
[managerview_config.xml]
キー名 | 内容 |
---|---|
enable-overcommit | false: オーバーコミット無効(デフォルト値) |
ファイルを保存します。
マネージャーを再起動します。
マネージャーの再起動については、「運用ガイド CE」の「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照してください。
VMプールの設定
オーバーコミットを有効にした場合、L-Platformの配備に利用するすべてのVMプールに対して、オーバーコミットを利用する設定をします。
VMプールの設定については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第20章 リソースプールの操作」を参照してください。