L-Serverテンプレートでモデル名を指定せずに物理L-Serverを作成するには、事前に定義ファイルを作成し、構成情報(CPUコア総数、CPU周波数、メモリ容量など)を定義したあとで、管理対象サーバを登録します。
また、VIOMまたはISMで管理されているラックマウント型サーバやタワー型サーバで物理L-Serverを作成する場合、サーバに搭載されているカード情報も定義する必要があります。
以下の場合、定義ファイル作成後にハードウェア情報を本製品に再設定します。
定義ファイルを作成する前に、対象のサーバを本製品に登録した場合
本製品に登録済みのサーバに対して、定義ファイルに記述した構成情報(CPUコア総数、CPU周波数、メモリ容量など)を変更する場合
詳細は、「運用ガイド CE」の「第9章 ハードウェア保守」を参照してください。
注意
定義ファイルに記述した値と、実際のサーバの構成情報が異なる場合、物理L-Serverの作成または起動に失敗する、または誤ったCPUとメモリ情報で物理サーバが配備される可能性があります。
必ず、定義ファイルに記述した値と、実際のサーバの構成情報が同じか確認してください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
server_spec.rcxprop
【Windowsマネージャー】
Shift-JIS
【Linuxマネージャー】
UTF-8
【Windowsマネージャー】
CR/LF
【Linuxマネージャー】
LF
定義ファイルの1行目は、必ず以下を記述します。
ServerSpec,V1.1 |
定義ファイルでは、1行に1台のサーバの構成情報(CPUコア総数、CPU周波数、メモリ容量、カード情報など)を、カンマ(",")区切りで記述します。
2台以上のサーバを定義する場合、改行して記述します。
各行は、以下の形式で記述します。
model_name, cpu_core_count, cpu_clock, memory_size, cpu_type[, cardinfo] |
データとカンマ(",")間に空白があっても無視されます。
同じ物理サーバの構成情報(CPUコア総数、CPU周波数、メモリ容量など)を重複して記述した場合、先に記述されているものが採用されます。
コメントは、先頭文字をシャープ("#")で記述します。
管理対象サーバのモデル名を記述します。
先頭文字を"["、終端文字を"]"として記述します。
リソース詳細画面の基本情報に表示されるモデル名を記載します。
管理対象サーバ登録時に入力する、物理サーバ名を記述します。
先頭文字を英字とし、半角英数字とハイフン("-")で構成された15文字以内の文字列で記述します。
物理CPUコア総数を記述します。
0~999までの整数を半角数字で記述します。
"0"を記述した場合、リソース詳細画面の基本情報にはハイフン("-")が表示され、物理L-Serverは作成できません。
CPU周波数を記述します。
0~999999までの整数を半角数字で記述します。
メガヘルツを単位とし、1GHzは1000MHzとして記述します。
"0"を記述した場合、リソース詳細画面の基本情報にはハイフン("-")が表示され、物理L-Serverは作成できません。
メモリの総サイズを記述します。
0~999999999までの整数を半角数字で記述します。
メガバイトを単位とし、1GBは1024MBとして記述します。
"0"を記述した場合、リソース詳細画面の基本情報にはハイフン("-")が表示され、物理L-Serverは作成できません。
CPUタイプを記述します。
カンマ(",")を除く、半角英数字および記号がASCII文字(0x20~0x2bおよび0x2d~0x7e)で構成された64文字以内の文字列で記述します。
省略した場合、画面にはハイフン("-")が表示されます。
サーバに搭載されているカード情報を記述します。
VIOMまたはISMで管理されているラックマウント型サーバやタワー型サーバで物理L-Serverを作成する場合、サーバに搭載されているカード情報を記述します。
なお、カード情報は省略できます。省略した場合、管理LANはOnboardLANを使用した以下のハード構成になります。
RX200S7以降: Onboard LAN1, OnboardLAN2, PCISlot1 (LAN) 2Port, PCISlot2 (FC) 2Port, PCISlot3 (FC) 2Port RX300S7以降: Onboard LAN1, OnboardLAN2, PCISlot1 (LAN) 2Port, PCISlot2 (LAN) 2Port, PCISlot3 (FC) 2Port, PCISlot4 (FC) 2Port 上記以外 : Onboard LAN1, OnboardLAN2 |
カードごとに以下の形式で記述します。また、各カード情報の区切り文字には、コロン(":")を使用します。
カード種別
以下のカード種別を記述します。
- "LAN"
- "FC"
- "CNA"
上記以外の文字を記述した場合、カード情報は無効になります。
スロット種別
スロット種別を記述します。
以下のとおり、スロット種別は0~9までの整数を半角数字で記述します。
- "0": Onboard
- "1"~"9": PCIのスロット番号
ポート番号
ポート番号を記述します。ポート番号はハイフン("-")のあとに1~9までの整数を半角数字で記述します。
管理LANかどうかの判定フラグ
管理LANで使用するLANカードの場合、管理LANと判別するために"**"または"*"を記述します。
管理LANで使用するカード以外の場合、記述しません。
カード種別が"LAN"または"CNA"の場合に有効です
- プライマリーの管理LANのカード: "*"と記載します。
- セカンダリーの管理LANのカード: "**"と記載します。
- 管理LAN以外のカード: 何も記載しない。
LANまたはCNAの定義順番を以下のように記載してください。
プライマリーの管理LAN->セカンダリーの管理LAN->業務LAN |
PRIMERGYのオプションカードの搭載情報については、PRIMERGYのシステム構成図を確認してください。
カード情報を省略した場合、下記に記載されている順番でカードが搭載されているものとします。
搭載されているカードの順番が異なる場合は、実態に合わせてカード情報を記述してください。
RX/TX300 S7以降、TX2560 M1以降、RX2540 M1以降、RX2560 M1以降
["LAN0-1*","LAN0-2**","LAN1-1","LAN1-2","LAN2-1","LAN2-2","FC3-1","FC3-2","FC4-1","FC4-2"]
RX/TX200 S7以降、RX2530 M1以降
["LAN0-1*","LAN0-2**","LAN1-1","LAN1-2","FC2-1","FC2-2"]
上記以外
["LAN0-1*","LAN0-2**"]
例
定義ファイルの例を以下に示します。
ServerSpec,V1.1 |