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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.3.0 導入ガイド
FUJITSU Software

7.1.1 SANストレージのポート組合せ定義ファイルの作成

事前に以下の定義ファイルを作成し、L-Serverのディスクにアクセスする場合に利用されるストレージ装置の、ポートの組合せを定義します。
本製品はSANストレージのポート組合せ定義ファイルを元にストレージ装置のポートにLUNマスキングを設定します。
ストレージ装置がETERNUSの場合、ファイバーチャネルスイッチのゾーニングもSANストレージのポート組合せ定義ファイルを元に設定します。
ストレージ装置を追加し、ストレージソースをリソースプールに追加する場合も、以下のファイルを定義します。

ストレージ装置が、NetApp FASストレージ、またはFalconStor NSSが動作するStorage Serverの場合は本定義ファイルを作成する必要はありません。

定義ファイルを編集した場合の、マネージャーの再起動は必要ありません。

定義ファイルの格納場所

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイルの名前

storage_portset.rcxprop

定義ファイルの書式

1行に1台のストレージの情報を以下の形式で行頭から記述します。改行して記述はできません。

storage_unit_ipaddr,"portX:portY","portX:portY",...

定義ファイルの指定項目
  • ETERNUSストレージの場合

    storage_unit_ipaddr

    ESCで管理しているETERNUSストレージの運用管理用LANポートのIPアドレスを指定します。
    同一IPアドレスを複数行で指定した場合、最初に定義した行が有効になります。

    ポートセット

    L-Serverのディスクにアクセスする場合に利用されるETERNUSストレージのFC-CAポートの組合せを、FC-CAポートのWWPNで表したものです。
    FC-CAポートの組合せをコロン(":")で区切られた2つのWWPN(16桁の16進形式)で指定します。最大64個の組合せを指定できます。
    ETERNUSストレージのコントローラー故障時に、L-Serverが利用しているFC-CAポートが両方閉塞することを避けるために、同じコントローラー配下のFC-CAポートを2つ組み合わせないでください。

    ファイバーチャネルケーブルを接続しないFC-CAポートのWWPNは指定できません。
    すでに定義したWWPNは、ほかのポートセットに指定できません。

    LUNマスキングとゾーニングは以下のHBAとストレージ装置のポートの組合せで設定されます。HBAとストレージ装置のポート間のファイバーチャネルケーブルが接続されているか確認してください。

    - HBA Port1と1つ目に定義したストレージ装置のポート

    - HBA Port2と2つ目に定義したストレージ装置のポート

    ポイント

    本製品は、以下の順にアクセスパスを定義します。

    - portXで定義したストレージ装置のポートとHBA Port1

    - portYで定義したストレージ装置のポートとHBA Port2

    注意

    HBA address renameがWWNを割り当てるHBA Portの順番は、サーバハードウェアの種別によって、異なる場合があります。

    「設計ガイド CE」の「C.2 HBA address rename設定時のWWNの割当て順序」を参照してください。

  • EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージの場合

    storage_unit_ipaddr

    EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージのSPのIPアドレスを指定します。

    同一IPアドレスを複数行で指定した場合、最初に定義した行が有効になります。

    ポートセット

    L-Serverのディスクにアクセスする場合に利用されるEMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージのSPポートの組合せを、SPポート名で表したものです。

    SPポートの組合せをコロン(":")で区切られた2つのSPポート名で指定します。最大64個の組合せを指定できます。

    1つのL-Serverで利用するFC本数が1本または4本の場合、この定義ファイルは利用せず、「7.1.7 物理サーバごとのFC搭載数および実装位置の設定」に記述されている定義ファイルを利用してください。

    ここで指定する2つのポートは、異なるSP配下のSPポートにしてください。EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージのSPが故障したとき、同じSP配下のSPポートを指定していると、L-Serverが利用しているSPポートが両方使用できなくなることがあります。

    ファイバーチャネルケーブルを接続しないSPポートは指定できません。

    すでに定義したSPポート名は、ほかのポートセットに指定できません。

  • EMC Symmetrix DMXストレージまたはEMC Symmetrix VMAXストレージの場合

    storage_unit_ipaddr

    EMC Symmetrix DMXストレージまたはEMC Symmetrix VMAXストレージのSymmetrix IDを指定します。

    同一Symmetrix IDを複数行で指定した場合、最初に定義した行が有効になります。

    ポートセット

    L-Serverのディスクにアクセスする場合に利用される、EMC Symmetrix DMXストレージまたはEMC Symmetrix VMAXストレージのポートの組合せを、ディレクター番号 + ポート番号で表したものです。
    ポートの組合せをコロン(":")で区切られた2つのポートで指定します。最大1個の組合せを指定できます。

    ここで指定する2つのポートは、異なるディレクター配下のポートにしてください。EMC Symmetrix DMXストレージまたはEMC Symmetrix VMAXストレージのディレクターが故障したとき、同じディレクター配下のポートを指定していると、L-Serverが利用しているポートが両方使用できなくなることがあります。

    ファイバーチャネルケーブルを接続しないポートは指定できません。
    すでに定義したディレクター番号 + ポート番号は、ほかのポートセットに指定できません。

    以下の場合には、この定義ファイルは使用せず、「7.1.7 物理サーバごとのFC搭載数および実装位置の設定」に記述されている定義ファイルを利用してください。

    - L-Serverから2組以上のダイレクタのポートを使用する場合

    - 1つのL-Serverで利用するFC本数が1本または4本の場合

    - ストレージを利用するL-Server数が多い場合

定義ファイルの例を以下に示します。

  • ETERNUSストレージを利用した場合

    192.168.1.24,"500000E0D00C7006:500000E0D00C7086","500000E0D00C7086:500000E0D00C7087"

  • EMC CLARiXストレージまたはEMC VNXストレージを利用した場合

    192.168.1.24,"SPAPort0:SPBPort0","SPAPort1:SPBPort1"

  • EMC Symmetrix DMXストレージまたはEMC Symmetrix VMAXストレージを利用した場合

    000192601264,"07GPort1:08GPort1"