ページの先頭行へ戻る
ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.3.0 導入ガイド
FUJITSU Software

6.1 HBA address rename設定サービスの設定

ここでは、HBA address rename設定サービスの設定について説明します。

ポイント

以下の手順は、ラックマウント型サーバおよびタワー型サーバを利用して物理L-Serverを作成する場合だけ必要です。
ただし、VIOMまたはISMがサポートしているラックマウント型サーバの場合はVIOMまたはISMで管理できます。

本製品では、WWNの代わりに、サーバの運用に合わせたWWNをサーバ側に設定し、サーバ側でI/O制御を可能にするI/O仮想化技術(HBA address rename)を取り入れています。

HBA address renameは、管理対象サーバの電源ON時に、管理サーバから管理対象サーバのHBAのWWNを設定することで実現しています。このWWNは電源をOFFにするまで管理対象サーバ内で保持されます。

管理サーバの異常や管理LANに接続するNICの故障などが原因で管理サーバと管理対象サーバが通信できない場合、管理対象サーバのHBAにWWNが設定されなくなるため、停止した管理対象サーバの電源をONにしても起動できません。
本サービスを利用すると、このような場合でも管理対象サーバを起動できます。本サービスは管理サーバ以外のサーバで動作させ、管理サーバと同様に、管理対象サーバのHBAにWWNを設定します。

HBA address renameの設定は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「5.5.2 HBA address renameの設定」を参照してください。

HBA address renameを利用する場合、HBA address rename設定サービスを起動してください。


以下の手順で、HBA address rename設定サービスの設定を行います。

  1. [HBA address rename設定サービス]ダイアログを表示します。

    【Windows】
    [スタート]-[すべてのプログラム(P)]-[ServerView Resource Orchestrator]-[HBA address rename設定サービス]を選択します。

    【Linux】
    デスクトップ環境で以下のコマンドを実行してください。

    # nohup /opt/FJSVrcvhb/bin/rcxhbactl start& <RETURN>

    [HBA address rename設定サービス]ダイアログが表示されます。

  2. 以下の項目を設定します。

    状態

    本サービスの状態が表示されます。停止中の場合は[停止中]、動作中の場合は[動作中]と表示されます。

    管理サーバのIPアドレス

    管理サーバのIPアドレスを入力します。

    ポート番号

    管理サーバと通信するためのポート番号を入力します。インストール時のポート番号は23461です。
    管理サーバの"rcxweb"のポート番号を変更している場合、変更した番号を指定してください。

    最新同期時刻

    管理サーバとの最新同期時刻が表示されます。
    本サービスと管理サーバとの間で、管理対象サーバの情報を同期した最新時刻になります。

  3. 以下のどれかのボタンをクリックします。

    • 本サービスを起動する場合

      [起動]ボタンをクリックします。

    • 本サービスを停止する場合

      [停止]ボタンをクリックします。

    • 操作をキャンセルする場合

      [キャンセル]ボタンをクリックします。

管理サーバの電源をOFFにし、業務サーバが正常に起動することで、本サービスが正しく動作することを確認できます。

ポイント

グラフィカルモードが使用できない場合、HBA address rename設定サービスの初回起動後のサービスの停止、起動、状態確認は、service rcvhb {stop | start | status} コマンドで行えます。

正常に動作している場合は下記のように表示されます。

【Linux】

# service rcvhb status
rservice is running...
pxeservice is running...
SystemcastWizard TFTP service is running...

参考

HBA address rename設定サービス用サーバで動作しているROR関連サービスは、以下になります。

【Windows】

  • Resource Coordinator WWN Recovery Service

  • Fujitsu PXE MTFTP Service

  • Fujitsu PXE Services

【Linux】

  • rservice

  • pxeservice

  • SystemcastWizard TFTP service

注意

本サービスには、以下の注意事項があります。

  • 常に[動作中]の状態にしてください。

  • 1台の管理サーバに対して1台のサーバだけで起動してください。

  • 起動と停止には、OSの管理者権限が必要です。

  • マネージャーがインストールされたサーバでは動作しません。

  • 管理サーバとHBA address rename設定サービスを設定したサーバは、同一セグメントの管理LANに配置する必要があります。