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Linkexpress Replication optionV5.0L20 導入運用ガイド
FUJITSU Software

1.2.5 レプリケーション運用の保守

ここでは、レプリケーションの運用を保守する方法について説明します。

1.2.5.1 ログファイルの再作成

入出力障害などで、トランザクションログテーブルおよび差分ログファイルが破壊された場合は、トランザクションログテーブルおよび差分ログファイルが使用不可能な状態になります。この場合、それぞれのログファイルの再作成を行ってください。また、トランザクションログテーブルおよび差分ログファイルの容量を拡張する場合にも、再作成が必要になります。

ここでは、各ログファイルの再作成の方法について説明します。

1.2.5.1.1 トランザクションログテーブルの再作成

トランザクションログテーブルの再作成は、レプリケーションオブジェクトスキーマの再作成により行います。手順は以下のとおりです。

  1. 複写元システムのすべての利用者プログラムが実行中でないことを確認してください。実行中の場合は、利用者プログラムの終了を待ってから操作を始めてください。 (注1)

  2. 複写元システムのすべてのレプリケーション業務が処理中でないことを確認します。処理中の場合は、業務の完了を待ってから操作を始めてください。

  3. 複写元システムのすべての一括差分複写業務を中止します。

  4. 複写元システムのすべての抽出定義に対して、差分ログの取得を終了します。

  5. 複写元システムのすべての抽出定義に対して、差分ログの追出しを行います。

  6. 複写元システムのすべての抽出定義に対して、差分ログの破棄を行います。

  7. 複写元システムのすべての抽出定義を削除します。

  8. レプリケーションオブジェクトスキーマを削除します。

  9. レプリケーションオブジェクトスキーマを再作成します。トランザクションロテーブルの容量を確保する場合には、容量が大きいディスクに作成しているテーブル空間を指定します。

  10. 複写元システムのすべての抽出定義を作成します。

  11. 複写元システムのすべての抽出定義に対して全複写業務または初期複写業務を行います。これにより、すべての複写元データベースと複写先データベースの同期をとることができます。

  12. 停止したすべての抽出定義に対して、差分ログの取得を開始します。(注1)

  13. 中止した一括差分複写業務を開始します。

  14. 利用者プログラムを開始します。(注1)

注1)手順11.で初期複写業務を利用する場合には、差分ログの取得開始および利用者プログラムを停止する必要はありません。

各操作の詳細については、以下の参照項目を参照してください。

1.2.5.1.2 差分ログファイルの再作成(定義変更)

再作成の対象となる差分ログファイルを定義した抽出定義に対して以下の操作を行います。なお、本手順は差分ログファイルが正常な状態(容量不足、閉塞などのエラーが発生していない)で差分ログの運用が継続可能な場合の手順を説明しています。

  1. 複写元データベースを更新する利用者プログラムが実行中でないことを確認してください。実行中の場合は、利用者プログラムの終了を待ってから操作を始めてください。(注1)

  2. 対象の抽出定義を指定したレプリケーション業務が処理中でないことを確認します。処理中の場合は、業務の完了を待ってから操作を始めてください。

  3. 対象の抽出定義に対して、差分ログの追出しを行います。

  4. 複写元システムのすべての一括差分複写業務を実行します。(上記までのすべての差分ログを複写先システムに手動などで反映します)

  5. 対象の抽出定義を指定した一括差分複写業務を中止します。

  6. 対象の抽出定義に対して、差分ログの取得を終了します。

  7. 対象の抽出定義を削除します。削除の方法については、“1.1.6.3 抽出定義の削除”および“コマンドリファレンス”の“lxrepdroコマンド”を参照してください。

  8. 削除した抽出定義と同じ名前で、抽出定義を再定義します。差分ログファイルの容量を増やす場合などは、この時に容量を大きく指定します。定義の方法については、“1.1.6 抽出定義”およびコマンドリファレンス”の“lxrepcreコマンド”を参照してください。

  9. 停止したすべての抽出定義に対して、差分ログの取得を開始します。(注1)

  10. 中止した一括差分複写業務を開始します。

  11. 利用者プログラムを開始します。(注1)

注1)手順8.の後で、初期複写業務により複写元データベースと複写先データベースの同期をとる場合には、差分ログの取得開始および利用者プログラムを停止する必要はありません。

各操作の詳細については、以下の参照項目を参照してください。

注意

上記の4.または6.の処理でエラーになった場合には、7.の処理での強制削除(-eオプション)を実行してください。

1.2.5.1.3 差分ログファイルの再作成(容量不足、閉塞からのリカバリ)

差分ログファイルの容量不足または閉塞が発生した場合は、再作成の対象となる差分ログファイルに関連する抽出定義に対して以下の操作を行います。なお、本操作を行う場合は、全複写による複写先データベースの復旧が必要です。

  1. 複写元データベースを更新する利用者プログラムが実行中でないことを確認してください。実行中の場合は、利用者プログラムの終了を待ってから操作を始めてください。(注1)

  2. 対象の抽出定義を指定したレプリケーション業務が処理中でないことを確認します。処理中の場合は、業務の完了を待ってから操作を始めてください。

  3. 対象の抽出定義を指定した一括差分複写業務を中止します。

  4. 対象の抽出定義に対して、差分ログの追出しを行います。

  5. 対象の抽出定義に対して、差分ログの取得を終了します。

  6. 対象の抽出定義に対して、差分ログの破棄を行います。

  7. 対象の抽出定義を削除します。削除の方法については、“1.1.6.3 抽出定義の削除”および“コマンドリファレンス”の“lxrepdroコマンド”を参照してください。

  8. 必要に応じて、差分ログファイルを配置しているディスクを再設定します(ディスク交換や容量拡張など)。

  9. 削除した抽出定義と同じ名前で、抽出定義を再定義します。差分ログファイルの容量を増やす場合などは、この時に容量を大きく指定します。定義の方法については、“1.1.6 抽出定義”および“コマンドリファレンス”の“lxrepcreコマンド”を参照してください。

  10. 再定義した抽出定義に対して全複写業務または初期複写業務を行います。これにより、複写元データベースと複写先データベースの同期をとることができます。

  11. 停止したすべての抽出定義に対して、差分ログの取得を開始します。(注1)

  12. 中止した一括差分複写業務を開始します。

  13. 利用者プログラムを開始します。(注1)

注1)手順10.で初期複写業務を利用する場合には、差分ログの取得開始および利用者プログラムを停止する必要はありません。

各操作の詳細については、以下の参照項目を参照してください。

注意

上記の4.または6.の処理でエラーになった場合には、7.の処理での強制削除(-eオプション)を実行してください。

1.2.5.2 データベースの保守

複写元データベースおよび複写先データベースの保守の方法は、一般のデータベースの保守の方法と同じです。

データベースの保守の方法については、Symfoware ServerまたはEnterprise Postgresのマニュアルを参照してください。