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PRIMECLUSTER  コンセプトガイド 4.4
FUJITSU Software

2.3.6 GLS

GLS (Global Link Services) は、複数のNICを使用して、自システムが接続されるネットワーク伝送路を冗長化し、通信全体の高信頼化を実現するソフトウェアです。

GLSには以下のメリットがあります。

GLS には次の2つの機能があります。

参照

GLSの機能の詳細については、“PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 (伝送路二重化機能編)” 、“PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 (伝送路二重化機能 仮想NIC方式編)”および “PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 (マルチパス機能編)” を参照してください。

なお、伝送路二重化機能 仮想NIC方式編およびマルチパス機能編はSolaris版のみ存在します。

2.3.6.1 高速切替方式

GLS自身の方式により伝送路を制御します。本方式では、多重化した伝送路を同時に使用し、障害発生時は該当の伝送路を切り離して縮退運用します。

GLS自身が制御するため、障害を早期に検出することが可能です。通信可能な相手装置は、高速切替方式が動作しているSolarisサーバおよびLinuxサーバで、その他のホストとの通信には利用できません。また、ルータを超えた別ネットワーク上のホストとの通信には利用できません。

図2.13 高速切替方式

2.3.6.2 NIC切替方式

二重化したNICを同一ネットワーク上に接続し、排他使用して伝送路の切替えを制御します。本方式では通信相手が限定されず、また同一ネットワーク上および別ネットワーク上の両方のホストとの通信が可能です。なお、二重化範囲は直結しているスイッチおよびハブまでとなるため、通信経路全体を二重化するには、ルータ等の途中ネットワーク機器や通信相手装置の伝送路も二重化する必要があります。

図2.14 NIC切替方式