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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 16.6 運用ガイド
FUJITSU Storage

G.4.4 運用

ZFSのストレージプールをバックアップおよびリストアする手順を説明します。

AdvancedCopy Managerを使用するための事前設定(デバイスの設定)や、バックアップ/リストアの詳細な手順などは、「第7章 レプリケーション運用」または『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』を参照してください。

ここで記載している手順およびコマンド例はスナップショット型コピー(OPC)の例です。ほかのコピー種別を利用する場合は、コピー種別に応じた手順およびコマンドに置き換えて実施してください。

ZFSの操作は、参考情報として代表的な方法を記載していますが、使い方の詳細はOSのマニュアルを参照してください。

ポイント

実行例は、「G.4.2 システム構成」におけるレプリケーション運用またはAdvancedCopy Manager CCM運用の構成を基に記載しています。実際の操作は構成に合わせて実施してください。

システム領域のバックアップ/リストア

バックアップ

システム領域(ルートプール)のバックアップを行う手順を示します。

項番

内容

操作サーバ

1

バックアップ対象のサーバを停止します。

業務サーバ

2

AdvancedCopy Managerで対象ストレージプール配下のデバイスをバックアップします。

バックアップサーバ

3

バックアップ対象のサーバを起動します。

業務サーバ

バックアップ手順は、以下のとおりです。

  1. バックアップ対象のサーバを停止します。

    サーバの停止方法は、OSのマニュアルを参照してください。
    また、サーバの停止後、サーバの電源が停止していることを確認してください。

  2. AdvancedCopy Managerで対象ストレージプール配下のデバイスをバックアップします。

    バックアップサーバからAdvancedCopy Managerのコマンドを使用して、バックアップを行います。

    レプリケーション管理を使用する場合

    swsrpmakeコマンドをグループ指定で実行します。バックアップ対象サーバへの通信が発生しないように-mオプションを指定します。

    [実行例]

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -m -Xgroup STP1
    GROUP=STP1 swsrpmake completed
    #
    AdvancedCopy Manager CCMを使用する場合

    AdvancedCopy Manager CCMのacopc start(OPCまたはQuickOPCのコピー開始コマンド)を実行します。

    [実行例]

    # /opt/FJSVccm/bin/acopc start -g STP1
    DX440/0x01:DX440/0x11
    # DATE : 2012/01/01 00:00:00 - << OPC Started >>
    # From:BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=1/
    Adr_high=0/Adr_low=0/size_high=0/size_low=0
    # To  :BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=11/
    Adr_high=0/Adr_low=0
    
      Succeeded : 1
      Failed    : 0
    #

    注意

    ストレージプールを構成するすべてのデバイスに対して処理を行うため、コピーペアは指定しないでください。

  3. バックアップ対象サーバを起動します。


リストア

システム領域(ルートプール)のリストアを行う手順を示します。

項番

内容

操作サーバ

1

リストア対象のサーバを停止します。

業務サーバ

2

AdvancedCopy Managerで対象ストレージプール配下のデバイスをリストアします。

バックアップサーバ

3

リストア対象のサーバを起動します。

業務サーバ

リストア手順は、以下のとおりです。

  1. リストア対象のサーバを停止します。

    サーバの停止方法は、OSのマニュアルを参照してください。
    また、サーバの停止後、サーバの電源が停止していることを確認してください。

  2. AdvancedCopy Managerで対象ストレージプール配下のデバイスをリストアします。

    バックアップサーバからAdvancedCopy Managerのコマンドを使用して、リストアを行います。

    レプリケーション管理を使用する場合

    逆方向(複製先から複製元の方向)にコピーを実施します。

    -Xreverseオプションを指定してswsrpmakeコマンドを実行します。また、リストア対象サーバへの通信が発生しないように-mオプションを指定します。

    [実行例]

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -m -Xreverse -Xgroup STP1
    GROUP=STP1 swsrpmake completed
    #
    AdvancedCopy Manager CCMを使用する場合

    逆方向(複製先から複製元の方向)にコピーを実施します。

    -rオプションを指定して、AdvancedCopy Manager CCMのacopc start(OPCまたはQuickOPCのコピー開始コマンド)を実行します。

    [実行例]

    # /opt/FJSVccm/bin/acopc start -r -g STP1
    DX440/0x01:DX440/0x11
    # DATE : 2012/01/01 00:00:00 - << OPC Started >>
    # From:BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=11/
    Adr_high=0/Adr_low=0/size_high=0/size_low=0
    # To  :BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=1/
    Adr_high=0/Adr_low=0
    
      Succeeded : 1
      Failed    : 0
    #

    注意

    ストレージプールを構成するすべてのデバイスに対して処理を行うため、コピーペアは指定しないでください。

  3. リストア対象サーバを起動します。

データ領域のバックアップ/リストア

バックアップ

データ領域のバックアップを行う手順を示します。

項番

内容

操作サーバ

1

バックアップ対象のストレージプール内の、すべてのZFSファイルシステムをアンマウントします。

業務サーバ

2

対象のストレージプールをexportします。

業務サーバ

3

AdvancedCopy Managerで対象ストレージプール配下のデバイスをバックアップします。

業務サーバまたはバックアップサーバ

4

対象のストレージプールをimportします。

業務サーバ

5

対象のZFSファイルシステムをマウントします。

業務サーバ

バックアップの手順は、以下のとおりです。

  1. バックアップ対象のストレージプール内の、すべてのZFSファイルシステムをアンマウントします。

    業務サーバ(バックアップ元サーバ)でZFSファイルシステムをアンマウントします。ZFSファイルシステムのアンマウント方法は、OSのマニュアルを参照してください。

    [実行例]

    # zfs mount
    STP2/data1 /mnt/data1
    STP2/data2 /mnt/data2
    #
    # zfs umount /mnt/data1
    # zfs umount /mnt/data2
    #
  2. 対象のストレージプールをexportします。

    業務サーバ(バックアップ元サーバ)でZFSストレージプールをexportします。詳細は、OSのマニュアルを参照してください。

    [実行例]

    # zpool export STP2
    #
  3. AdvancedCopy Managerで対象のストレージプール配下のデバイスをバックアップします。

    業務サーバまたはバックアップサーバからAdvancedCopy Managerのコマンドを使用して、バックアップを行います。

    レプリケーション管理を使用する場合

    swsrpmakeコマンドをグループ指定で実行します。

    [実行例]

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -Xgroup STP2
    GROUP=STP2 swsrpmake completed
    #
    AdvancedCopy Manager CCMを使用する場合

    AdvancedCopy Manager CCMのacopc start(OPCまたはQuickOPCのコピー開始コマンド)を実行します。

    [実行例]

    # /opt/FJSVccm/bin/acopc start -g STP2
    DX440/0x02:DX440/0x12
    # DATE : 2012/01/01 00:00:00 - << OPC Started >>
    # From:BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=2/
    Adr_high=0/Adr_low=0/size_high=0/size_low=0
    # To  :BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=12/
    Adr_high=0/Adr_low=0
    
    DX440/0x03:DX440/0x13
    # DATE : 2012/01/01 00:00:02 - << OPC Started >>
    # From:BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=3/
    Adr_high=0/Adr_low=0/size_high=0/size_low=0
    # To  :BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=13/
    Adr_high=0/Adr_low=0
    
      Succeeded : 2
      Failed    : 0
    #

    注意

    ストレージプールを構成するすべてのデバイスに対して処理を行うため、コピーペアは指定しないでください。

  4. 対象のストレージプールをimportします。

    業務サーバ(バックアップ元サーバ)でZFSストレージプールをimportします。詳細は、OSのマニュアルを参照してください。

    [実行例]

    # zpool import STP2
    #
  5. 対象のZFSファイルシステムをマウントします。

    業務サーバ(バックアップ元サーバ)でZFSファイルシステムをマウントします。手順4(ストレージプールのimport)でZFSファイルシステムが自動マウントされなかった場合は、手動でZFSファイルシステムをマウントしてください。

    ZFSファイルシステムのマウント方法は、OSのマニュアルを参照してください。

    [実行例]

    # zfs mount STP2/data1
    # zfs mount STP2/data2
    #

リストア

データ領域のリストアを行う手順を示します。

項番

内容

操作サーバ

1

リストア対象のストレージプール内の、すべてのZFSファイルシステムをアンマウントします。

業務サーバ

2

対象のストレージプールを削除します。

業務サーバ

3

AdvancedCopy Managerで対象ストレージプール配下のデバイスをリストアします。

業務サーバまたはバックアップサーバ

4

対象のストレージプールをimportします。

業務サーバ

5

対象のZFSファイルシステムをマウントします。

業務サーバ

リストア手順は、以下のとおりです。

  1. リストア対象のストレージプール内の、すべてのZFSファイルシステムをアンマウントします。

    業務サーバ(バックアップ元サーバ)でZFSファイルシステムをアンマウントします。ZFSファイルシステムのアンマウント方法は、OSのマニュアルを参照してください。

    [実行例]

    # zfs mount
    STP2/data1 /mnt/data1
    STP2/data2 /mnt/data2
    #
    # zfs umount /mnt/data1
    # zfs umount /mnt/data2
    #
  2. 対象のストレージプールを削除します。

    業務サーバ(バックアップ元サーバ)でZFSストレージプールを削除(destroy)します。ZFSストレージプールの削除方法は、OSのマニュアルを参照してください。

    [実行例]

    # zpool destroy  STP2
    #
  3. AdvancedCopy Managerで対象のストレージプール配下のデバイスをリストアします。

    業務サーバまたはバックアップサーバからAdvancedCopy Managerのコマンドを使用して、リストアを行います。

    レプリケーション管理を使用する場合

    逆方向(複製先から複製元の方向)にコピーを実施します。

    -Xreverseオプションを指定してswsrpmakeコマンドを実行します。

    [実行例]

    # /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -Xreverse -Xgroup STP2
    GROUP=STP2 swsrpmake completed
    #
    AdvancedCopy Manager CCMを使用する場合

    逆方向(複製先から複製元の方向)にコピーを実施します。

    -rオプションを指定して、AdvancedCopy Manager CCMのacopc start(OPCまたはQuickOPCのコピー開始コマンド)を実行します。

    [実行例]

    # /opt/FJSVccm/bin/acopc start -r -g STP2
    DX440/0x02:DX440/0x12
    # DATE : 2012/01/01 00:00:00 - << OPC Started >>
    # From:BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=12/
    Adr_high=0/Adr_low=0/size_high=0/size_low=0
    # To  :BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=2/
    Adr_high=0/Adr_low=0
    
    DX440/0x03:DX440/0x13
    # DATE : 2012/01/01 00:00:02 - << OPC Started >>
    # From:BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=13/
    Adr_high=0/Adr_low=0/size_high=0/size_low=0
    # To  :BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=3/
    Adr_high=0/Adr_low=0
    
      Succeeded : 2
      Failed    : 0
    #
  4. 対象のストレージプールをimportします。

    業務サーバ(バックアップ元サーバ)でZFSストレージプールをimportします。詳細は、OSのマニュアルを参照してください。

    [実行例]

    # zpool import STP2
    #
  5. 対象のZFSファイルシステムをマウントします。

    業務サーバ(バックアップ元サーバ)でZFSファイルシステムをマウントします。手順4(ストレージプールのimport)でZFSファイルシステムが自動マウントされなかった場合は、手動でZFSファイルシステムをマウントしてください。

    ZFSファイルシステムのマウント方法は、OSのマニュアルを参照してください。

    [実行例]

    # zfs mount STP2/data1
    # zfs mount STP2/data2
    #