移行が終了したあと、利用している機能に応じて以下の作業を行います。
ISI運用管理コンソールの再作成
“29.2.3 資源のバックアップ”において、ISI運用管理コンソールをセットアップした状態でバックアップを行っている場合、ISI運用管理コンソールを再作成してください。ISI運用管理コンソールをセットアップしていない状態でバックアップを行っている場合、本作業は不要です。
以下のコマンドを実行して、ISI運用管理コンソールを再作成してください。
isstopwu ESIAdminServer esiunsetup_admin esisetup_admin
IJServerの環境設定
セットアップされているISIのIJServerの環境設定を行います。設定が必要となるIJServer名は以下のとおりです。
ESIServerまたはESIServer_<識別子>
ESIServer_OutboundまたはESIServer_<識別子>_Outbound
ESISOAPServerまたはESISOAPServer_<識別子>
各IJServerで設定が必要な項目は以下のとおりです。
項目 | 1 | 2 | 3 | |
---|---|---|---|---|
環境設定 | パス | ○ | × | ○ |
クラスパス | ○ | × | ○ | |
ライブラリパス | ○ | × | ○ | |
環境変数 | ○ | × | ○ | |
JavaVMオプション | ○ | ○ | × | |
実行クラス | ○ | × | ○ | |
配備 | ○ | × | ○ |
○:設定が必要
×:設定が不要
Interstage管理コンソールを使用して、[Interstage Application Server] > [システム] > [ワークユニット]から設定対象のIJServerを選択します。IJServerが起動している場合は、停止してから設定してください。
[環境設定]のワークユニット設定にある[パス]、[クラスパス]、[ライブラリパス]、[JavaVMオプション]に以下の値を追加してください。
[パス]に設定する情報
<INSDIR>\FM\F5FCfdcmn\lib
[クラスパス]に設定する情報
<INSDIR>\FM\F5FCfdcmn\lib\FeditPackage.jar <INSDIR>\lib\esiejbmqsnd_jar_client.jar<INSDIR>\lib\esiejbmqrcv_jar_client.jar
/opt/FJSVfdcmn/lib/FeditPackage.jar /opt/FJSVesi/lib/esiejbmqsnd_jar_client.jar/opt/FJSVesi/lib/esiejbmqrcv_jar_client.jar
/opt/mqm/java/lib/com.ibm.mq.jar
/opt/mqm/java/lib/com.ibm.mq.jmqi.jar
[ライブラリパス]に設定する情報
/opt/FJSVfdcmn/lib
[JavaVMオプション]に設定する情報
-XX:EndorsedClassPath=<Interstageインストールディレクトリ>\J2EE\lib\isws-saaj-api.jar
-XX:EndorsedClassPath=/opt/FJSVj2ee/lib/isws-saaj-api.jar
[実行クラス]の[新規作成]を選択し、起動時実行クラスと停止時実行クラスを設定してください。
起動時実行クラスはISIサーバとSOAPアダプタで設定する内容が異なります。
起動時実行クラス
- ISIサーバの場合
項目 | 指定値 |
---|---|
名前 | ESIServerStart |
実行するクラス | com.fujitsu.esi.util.server.ESIServerStart |
引数 | 設定不要 |
例外発生時のワークユニットの起動 | 中止する |
ワークユニット多重時の呼び出し | すべてのVMで呼び出す |
- SOAPアダプタの場合
項目 | 指定値 |
---|---|
名前 | ESIServerStart |
実行するクラス | com.fujitsu.esi.util.server.ESIServerStart |
実行順 | ESISoapMsgServerStartupの前に呼び出す |
引数 | 設定不要 |
例外発生時のワークユニットの起動 | 中止する |
ワークユニット多重時の呼び出し | すべてのVMで呼び出す |
停止時実行クラス
項目 | 指定値 |
---|---|
名前 | ESIServerStop |
実行するクラス | com.fujitsu.esi.util.server.ESIServerStop |
引数 | 設定不要 |
ワークユニット多重時の呼び出し | すべてのVMで呼び出す |
[配備]を選択し、ファイルを配備してください。
[配備ファイル]
[サーバ上に格納されているファイルを配備する]を選択し、以下のファイルを指定してください。
<INSDIR>\war\esimqadapter.rar
/opt/FJSVesi/war/esimqadapter.rar
CORBAワークユニットの環境設定
セットアップされているISIのCORBAワークユニットの環境設定を行います。設定が必要となるCORBAワークユニット名は以下の通りです。
ESICORBARcvまたはESICORBARcv_<識別子>
ESIServer_OrderUnitまたはESIServer_<識別子>_OrderUnit
Interstage管理コンソールを使用して、[Interstage Application Server] > [システム] > [ワークユニット]から設定対象のCORBAワークユニットを選択します。CORBAワークユニットが起動している場合は、停止してから設定してください。
[ワークユニット名]を選択し、[環境設定] > [ワークユニット設定]の[アプリケーション格納フォルダ]を以下のパスに変更してください。
<Interstageインストールディレクトリ>\JDK6\bin
/opt/FJSVawjbk/jdk6/bin
[ワークユニット名] > [インプリメンテーションリポジトリID]を選択し、[環境設定] > [CORBAアプリケーション]の[起動パラメタ]に以下のVMオプションを追加してください。
-Dorg.omg.CORBA.ORBClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.ORB -Dorg.omg.CORBA.ORBSingletonClass=com.fujitsu.ObjectDirector.CORBA.SingletonORB -Djavax.rmi.CORBA.StubClass=com.fujitsu.ObjectDirector.rmi.CORBA.StubDelegateImpl -Djavax.rmi.CORBA.UtilClass=com.fujitsu.ObjectDirector.rmi.CORBA.UtilDelegateImpl -Djavax.rmi.CORBA.PortableRemoteObjectClass=com.fujitsu.ObjectDirector.rmi.CORBA.PortableRemoteObjectDelegateImpl
Interstage Application Serverの“Webサービス”への移行
ユーザ作成のアプリケーションで、以前のバージョン・レベルのInterstage Application Serverの“SOAPサービス”で作成されたスタブを利用している場合、Interstage Application Serverの“Webサービス”でスタブを再作成して利用してください。
スタブ作成の詳細は、“Interstage Application Server J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)”の“Webサービス編”を参照してください。
共通APIを利用したアプリケーションの移行
共通APIを利用したアプリケーションを作成している場合は、アプリケーションのコンパイルとクラスパスの変更が必要です。
アプリケーションのコンパイルとクラスパスの変更の詳細は、“ISI アプリケーション開発ガイド”の“互換機能”にある“アプリケーションのコンパイルと実行”を参照してください。
ISI定義の復元
esidefaddコマンドを実行し、“29.2.3 資源のバックアップ”で退避しておいたISI定義を復元します。定義を登録していない場合は、復元時に定義が存在しないため復元に失敗する場合がありますが、対処は不要です。
コマンドの実行例
esidefadd -e X:\Backup\isi_def\endpoint.xml -o esidefadd -s -d X:\Backup\isi_def\service -o esidefadd -q -d X:\Backup\isi_def\sequence -o esidefadd -m X:\Backup\isi_def\mediatorfunction.xml -o esidefadd -r -d X:\Backup\isi_def\msgdistribution -o
esidefadd -e /backup/isi_def/endpoint.xml -o esidefadd -s -d /backup/isi_def/service -o esidefadd -q -d /backup/isi_def/sequence -o esidefadd -m /backup/isi_def/mediatorfunction.xml -o esidefadd -r -d /backup/isi_def/msgdistribution -o
定義の移行
旧バージョンのISI Studioで作成した定義を格納したワークスペースを、Java EEワークベンチに移行する必要があります。
Java EEワークベンチの起動ダイアログボックスの環境設定で、旧バージョンで作成した定義を格納したワークスペースを指定して、Java EEワークベンチを起動します。ワークスペースとその中に格納されているプロジェクトがJava EEワークベンチで利用可能となります。
ポイント
移行後のワークスペースを一般ユーザで利用する場合は、以下の手順を実施したうえで、ワークスペースでの移行を行ってください。
システム管理者が、旧バージョンで作成したワークスペースを一般ユーザが書き込み可能なフォルダにコピーします。
コピーしたワークスペースに対して、ISI Studioを利用する一般ユーザのアクセス許可として“変更”または“フルコントロール”を設定してください。