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Interstage Service Integrator V9.6.1 導入ガイド
FUJITSU Software

13.1.6 サービス定義の記述

サービス定義は、メッセージの送受信で使用するキューに関する各種情報とキュー間転送機能の基本情報を記述します。サービス定義は以下のセクションから構成されます。

グローバルサーバ連携で必要なセクションの組み合わせを示します。以下に示す組み合わせ以外はサービス定義に記述しないでください。

セクション

送信の場合

受信の場合

MNGR

sproc

rproc

systemid

repository

errorretry

SERVER

name

iorfile

CHANNEL

channelid

sndname

rcvname

evttype

server

packmsg_cnt

packmsg_wtime

RCHANNEL

rcvname

recvnum

○:必要、△:選択、―:不要

サービス定義は以下の形式で記述します。

記述形式

[MNGR]
sproc         = メッセージ送信指定
rproc         = メッセージ受信指定
systemid      = MQDサーバ識別子
repository    = インプリメンテーションリポジトリID
errorretry    = continue

[SERVER]
name          = 送信先MQDサーバ識別子
iorfile       = 送信先で作成したIORファイル名

[CHANNEL]
channelid     = 送信チャネル識別子
sndname       = アウトバウンドキュー名
rcvname       = 送信先グローバルサーバの受信キュー名
server        = 送信先MQDサーバ識別子
packmsg_cnt   = パッキング数またはユニット内メッセージ数
packmsg_wtime = 最大遅延時間

[RCHANNEL]
rcvname       = 自サーバのインバウンドキュー名

記述内容の説明

a) MNGRセクション

キュー間転送機能の動作する基本情報を記述します。記述内容を以下に示します。

表13.1 基本情報

キーワード

省略

データ型

記述方法

記述内容の説明

sproc

数値

0または1を指定します。
省略値は1です。

メッセージを送信する場合1を指定します。
メッセージの受信だけを行う場合は0を指定してください。

rproc

数値

0または1を指定します。
省略値は1です。

メッセージを受信する場合1を指定します。
メッセージの送信だけを行う場合は0を指定します。

systemid

不可

文字列

先頭が英大文字で始まる8バイト以内の英大文字と数字で指定します。

本サービスが動作するMQDシステムに対応したMQDサーバ識別子を指定します。MQDサーバ識別子は、本サービスで接続するサーバ間で一意な識別子を指定してください。

repository

rprocが1の時不可

文字列

systemidキーワードで指定したMQDサーバ識別子に固定文字列“NSGWSERVERREPID”を付加した文字列を指定します。

キュー間転送機能のCORBAサービスへの登録で指定したインプリメンテーションリポジトリIDを指定します。

errorretry

不可

文字列

“continue”を指定します。

必ず“continue”を指定してください。

b) SERVERセクション

キュー間転送機能が他サーバにメッセージを送信する際に送信先のサーバを特定する相手サーバ情報を記述します。SERVERセクションは0~128個まで定義できます。

なお、SERVERセクションの内容を変更(nameキーワードとメッセージ送信先の関係を変更)する場合はサービス環境を再作成する必要があります。

この定義は、メッセージを送信するサーバにだけ必要です。記述内容については下表を参照してください。

キーワード

省略

データ型

記述方法

記述内容の説明

name

不可

文字列

先頭が英大文字で始まる8バイト以内の英大文字と数字で指定します。

メッセージ送信先のMQDサーバ識別子を指定します。

iorfile

不可

文字列

255バイト以内の文字列で指定します。

送信先グローバルサーバで作成したIORファイル名を絶対パスで指定します。

c) CHANNELセクション

メッセージの送信で使用するキューについて、アウトバウンドキューと送信先グローバルサーバの受信キューとの対応関係などのアウトバウンドキュー情報を記述します。CHANNELセクションは0~128個まで定義でき、メッセージを送信するサーバ側に、送信先の受信キュー単位に必要です。記述内容については下表を参照してください。

キーワード

省略

データ型

記述方法

記述内容の説明

channelid

不可

文字列

先頭が英大文字で始まる8バイト以内の英大文字と数字で指定します。

送信チャネル識別子を指定します。
送信チャネル識別子は、MQDシステム内で一意な識別子を指定してください。

sndname

不可

文字列

255バイト以内の英数字、“:”(コロン)および“_”(アンダースコア)で指定します。“グループ名::チャネル名”で指定します。

アウトバウンドキュー名を指定します。

rcvname

不可

文字列

255バイト以内の英数字、“:”(コロン)および“_”(アンダースコア)で指定します。“チャネル名”で指定します。

送信先グローバルサーバの受信キュー名を指定します。

evttype

文字列

anyを指定します。
省略値は“any”です。

必ずanyを指定してください。

server

不可

文字列

先頭が英大文字で始まる8バイト以内の英大文字と数字で指定します。

メッセージ送信先のMQDサーバ識別子を指定します。
指定する値は、SERVERセクションのnameキーワードで指定した値と対応させてください。

packmsg_cnt

数値

1~100の範囲で指定します。
省略値は“1”(本機能を使用しない)です。

複数のメッセージをパッキングして送信する場合に、パッキングするメッセージの最大数を指定します。
packmsg_wtimeキーワード値に指定した時間(秒)が経過しても、本キーワード値に指定した数にメッセージ数が満たない場合、その時点でメッセージを相手システムに送信します。

packmsg_wtime

数値

0~300(秒)の範囲で指定します。
省略値は“0”です。

メッセージがパッキング数に達しない場合に、待ち合わせをするための送信待ち時間(秒)を指定します。
パッキング転送機能を使用する場合にだけ有効です。

d) RCHANNELセクション

メッセージの受信で使用するキューについて、インバウンドキュー情報を記述します。RCHANNELセクションは0~128個まで定義でき、メッセージを受信するサーバ側に、インバウンドキュー単位に必要です。記述内容については下表を参照してください。

キーワード

省略

データ型

記述方法

記述内容の説明

rcvname

不可

文字列

255バイト以内の英数字、“:”(コロン)および“_”(アンダースコア)で指定します。“グループ名::チャネル名”で指定します。

インバウンドキュー名を指定します。

recvnum

数値

1を指定します。

省略値は“1”です。

必ず1を指定してください。

接続例

キュー間転送機能の接続例を以下に示します。

記述例

接続例の送信サーバに対応するサービス定義の記述例を以下に示します。

[MNGR]                               # 基本情報
sproc      = 1                       # メッセージ送信指定
rproc      = 1                       # メッセージ受信指定
systemid   = SERVER01                # MQDサーバ識別子
repository = SERVER01NSGWSERVERREPID # インプリメンテーションリポジトリID
errorretry = continue                # エラーリトライ回数

[SERVER]                             # 送信先MQDサーバ情報
name       = SERVER02                # 送信先MQDサーバ識別子
iorfile    = C:\MQDIORFILE2          # 送信先グローバルサーバで作成したIORファイル名

[CHANNEL]                            # アウトバウンドキュー情報
channelid  = ID000001                # 送信チャネル識別子
sndname    = SEND::CHANNEL001        # アウトバウンドキュー名
rcvname    = CHANNEL002              # 送信先グローバルサーバの受信キュー名
server     = SERVER02                # 送信先MQDサーバ識別子

[RCHANNEL]                           # インバウンドキュー情報
rcvname    = RECV::CHANNEL004        # インバウンドキュー名