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PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.3 (伝送路二重化機能編)

D.4.1 Oracle VM環境のネットワークを高信頼化する構成 (Solaris 10の場合)

以下に、Solaris 10環境でNIC切替方式を使用した場合のOracle VM環境の構成例を示します。

下記のシステムは、制御ドメインで物理NIC e1000g0、e1000g1を用いて仮想スイッチprimary-vsw0、primary-vsw1を構成しています。ゲストドメインでは、仮想スイッチ上に生成された仮想ネットワークデバイス(vnet0、vnet1)を使用しています。

各ドメインは、GLSが仮想デバイスを冗長化して仮想インタフェースsha0を構成しています。冗長化する仮想デバイスには、制御ドメインではvsw0およびvsw1を、ゲストドメインではvnet0およびvnet1を指定します。

NIC切替方式を使用した構成では、各ドメインのアプリケーションは、NIC切替方式で冗長化した仮想デバイス(vsw0または、vnet0)を使用して通信を行います。NIC切替方式で冗長化した仮想デバイスの伝送路に異常が発生した場合、各ドメインで使用するIPアドレスを運用インタフェース(vsw0,vnet0)から待機インタフェース(vsw1,vnet1)へ引継ぐため、各ドメイン上のアプリケーションは通信を継続することができます。

参考

  • Oracle VM環境でNIC切替方式を利用して仮想ネットワーク(vsw, vnet)を冗長化する場合は、待機パトロールのMACアドレスの値に 0:0:0:0:0:0 を指定します。これにより、待機パトロールでOracle VMによって生成された仮想MACアドレスが使用されるようになります。

  • Oracle VM環境で伝送路二重化機能のクラスタシステム環境を構築する場合は、マニュアル“PRIMECLUSTER 導入運用手引書”の“Oracle VM Server for SPARC環境でPRIMECLUSTERを使用する場合”を参照してください。

  • HUB監視先は、ドメイン外のスイッチ等を設定してください。ドメイン内を設定した場合は、仮想スイッチを構成している物理インタフェースが故障しても、障害を検出できない場合があります。