Solarisゾーンについて、伝送路二重化機能は以下のとおり対応します。
共有IPゾーンにおける各二重化方式のサポート有無については、以下のとおりです。
二重化方式 | サポート有無 |
---|---|
高速切替方式 | ○ |
NIC切替方式 | ○ |
仮想NIC方式 | ○ |
GS/SURE連携方式 | ○ |
[表の見方] ○:サポート、×:未サポート
排他的IPゾーンにおいて利用可能な仮想ネットワーク構成には、以下の2つがあります。
排他的IPゾーン上で冗長構成
排他的IPゾーンに割り当てられたNICを冗長化する仮想インタフェースを構成し、使用する
グローバルゾーン上で冗長構成
グローバルゾーンにおいてNICを冗長化する仮想インタフェースを構成し、その仮想インタフェースを排他的IPゾーンで使用する
排他的IPゾーンにおける二重化方式のサポート有無と、その方式で利用可能な仮想ネットワーク構成については以下のとおりです。
二重化方式 | サポート有無 | 対応する仮想ネットワーク構成 |
---|---|---|
高速切替方式 | × | - |
NIC切替方式 | ○ | 排他的IPゾーン上で冗長構成 |
仮想NIC方式 | ○ | グローバルゾーン上で冗長構成 |
GS/SURE連携方式 | × | - |
[表の見方] ○:サポート、×:未サポート
参考
共有IPゾーンのネットワークをNIC切替方式により高信頼化する場合は、物理IP引継ぎ(運用モード”e”)を使用してください。論理IP引継ぎ(運用モード”d”)を使用した場合は、ゾーン起動時、Solarisにより活性化される論理IPアドレスとは別に、伝送路二重化機能が論理IPアドレスを引継ぎIPアドレスとして活性化します。このため、ゾーンからは使用されない不要なIPアドレスが活性化されることになります。なお、既に論理IP引継ぎ(運用モード”d”)を使用している状態で、後からゾーンの設定を追加する場合には、物理IP引継ぎ(運用モード”e”)に変更する必要はありません。
グローバルゾーンの伝送路二重化機能により割り当てられた仮想IPアドレス、論理IPアドレス、および物理IPアドレスは、グローバルゾーンでのみ使用可能です。ノングローバルゾーンが使用するIPアドレスは、ゾーン起動時にOSがノングローバルゾーンに対して割り当てます。
排他的IPのノングローバルゾーンでは、伝送路二重化機能の仮想ドライバを使用することはできません。このため、サポートする二重化方式はNIC切替方式のみとなります。
Solaris 11.1以降の環境で、以下のように構成することで、排他的IPゾーンとグローバルゾーンで同一の物理NICを使用した冗長化が可能です。
グローバルゾーンでそれぞれの物理NICに対してVNICを作成し、排他的IPゾーン上でVNICを冗長化する
グローバルゾーンで物理NICを直接冗長化する
排他的IPゾーンで仮想NIC方式を使用する場合は、“PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.3 (伝送路二重化機能 仮想NIC方式)”の“排他的IPゾーンの場合”を参照してください。