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PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.3 (伝送路二重化機能編)

C.3 各伝送路二重化方式のサポート範囲

Solarisゾーンについて、伝送路二重化機能は以下のとおり対応します。

【共有IPゾーン】

共有IPゾーンにおける各二重化方式のサポート有無については、以下のとおりです。

表C.1 共有IPゾーンで利用可能な伝送路二重化方式

二重化方式

サポート有無

高速切替方式

NIC切替方式

仮想NIC方式

GS/SURE連携方式

[表の見方]  ○:サポート、×:未サポート

【排他的IPゾーン】

排他的IPゾーンにおいて利用可能な仮想ネットワーク構成には、以下の2つがあります。

  • 排他的IPゾーン上で冗長構成

    排他的IPゾーンに割り当てられたNICを冗長化する仮想インタフェースを構成し、使用する

  • グローバルゾーン上で冗長構成

    グローバルゾーンにおいてNICを冗長化する仮想インタフェースを構成し、その仮想インタフェースを排他的IPゾーンで使用する

排他的IPゾーンにおける二重化方式のサポート有無と、その方式で利用可能な仮想ネットワーク構成については以下のとおりです。

表C.2 排他的IPゾーンで利用可能な伝送路二重化方式

二重化方式

サポート有無

対応する仮想ネットワーク構成

高速切替方式

×

NIC切替方式

排他的IPゾーン上で冗長構成

仮想NIC方式

グローバルゾーン上で冗長構成

GS/SURE連携方式

×

[表の見方]  ○:サポート、×:未サポート

参考

  • 共有IPゾーンのネットワークをNIC切替方式により高信頼化する場合は、物理IP引継ぎ(運用モード”e”)を使用してください。論理IP引継ぎ(運用モード”d”)を使用した場合は、ゾーン起動時、Solarisにより活性化される論理IPアドレスとは別に、伝送路二重化機能が論理IPアドレスを引継ぎIPアドレスとして活性化します。このため、ゾーンからは使用されない不要なIPアドレスが活性化されることになります。なお、既に論理IP引継ぎ(運用モード”d”)を使用している状態で、後からゾーンの設定を追加する場合には、物理IP引継ぎ(運用モード”e”)に変更する必要はありません。

  • グローバルゾーンの伝送路二重化機能により割り当てられた仮想IPアドレス、論理IPアドレス、および物理IPアドレスは、グローバルゾーンでのみ使用可能です。ノングローバルゾーンが使用するIPアドレスは、ゾーン起動時にOSがノングローバルゾーンに対して割り当てます。

  • 排他的IPのノングローバルゾーンでは、伝送路二重化機能の仮想ドライバを使用することはできません。このため、サポートする二重化方式はNIC切替方式のみとなります。

  • Solaris 11.1以降の環境で、以下のように構成することで、排他的IPゾーンとグローバルゾーンで同一の物理NICを使用した冗長化が可能です。

    • グローバルゾーンでそれぞれの物理NICに対してVNICを作成し、排他的IPゾーン上でVNICを冗長化する

    • グローバルゾーンで物理NICを直接冗長化する

  • 排他的IPゾーンで仮想NIC方式を使用する場合は、“PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.3 (伝送路二重化機能 仮想NIC方式)”の“排他的IPゾーンの場合”を参照してください。