プロシジャを呼び出すジョブステップをプロシジャ呼出しステップと呼びます。プロシジャ呼出しステップ定義では以下を設定します。
プロシジャ呼出しステップ定義の基本情報
プロシジャ呼出しステップ全体の情報を設定します。
プロシジャ呼出しステップ定義の実行条件定義
先行ジョブステップの実行結果に応じて、プロシジャを呼び出す条件を設定します。
プロシジャ呼出しステップの基本情報として以下を設定します。
プロシジャ呼出しステップ名
プロシジャを呼び出すジョブステップを識別する名前です。
プロシジャ呼出しステップ名は、同一ジョブ定義内のほかのジョブステップ名、およびプロシジャ呼出しステップ名と重複しない一意の値を設定します。
“ジョブ定義名+ジョブステップ名(プロシジャ呼出しステップ名を含む)”の長さが、“255-(インストールディレクトリ名の長さ+ホスト名の長さ+60)”以下になるように設定してください。
呼び出すプロシジャ定義名
呼び出すプロシジャ定義名を指定します。
プロシジャに渡す置換えパラメタ
プロシジャ定義中にある“2.2.5 置換えパラメタ”の値を設定します。
ジョブ実行時に置換えパラメタの値を、設定した値に置き換えることにより、プロシジャを汎用的に使用できます。置換えパラメタの値の設定がない場合は、プロシジャ定義の置換えパラメタの初期値を使用します。初期値が設定されていない場合は、置換えパラメタを空文字列“”に置き換えます。
コメント
プロシジャ呼出しステップ定義に関するコメントを記述します。
コメントを、ステップ情報として、ジョブログに出力できます。
参照
ステップ情報については、“Interstage Job Workload Server 運用ガイド”の“ステップ情報の出力形式”を参照してください。
プロシジャ呼出しステップの実行条件定義として以下を設定します。
プロシジャ呼出しステップの実行条件
先行ジョブステップの終了状態によって、プロシジャを呼び出すか設定します。実行条件として以下を設定します。
先行ジョブステップがすべて正常終了した場合のみ実行する。
先行ジョブステップが1つでも異常終了した場合のみ実行する。
先行ジョブステップの終了状態にかかわらず実行する。
注意
ジョブをキャンセル、または先行ジョブステップに設定したバッチアプリケーションがシグナルを発生した場合などは、プロシジャの呼出しを行いません。
プロシジャ呼出しステップの迂回条件
先行ジョブステップの終了状態によって、プロシジャの呼出しを迂回するか設定します。
迂回条件は、先行ジョブステップの終了コードに対する、複数個の条件式を設定できます。
個々の条件式はOR条件として評価します。
注意
先行ジョブステップが異常終了した場合、または、先行ジョブステップが実行されなかった場合は、プロシジャ呼出しステップの迂回条件は、無効になり当該プロシジャ呼出しを行います
バッチジョブ定義の先頭ジョブステップでは、先行ジョブステップが存在しないため、迂回条件を設定しても無効となります。
先行ジョブステップにカスケードジョブステップを含めることはできません。
プロシジャの呼出しステップの迂回条件に指定できる先行ジョブステップ名
先行ジョブステップ名には、以下が指定できます。
先行ジョブステップ名
先行プロシジャ内のジョブステップ名
“全終了コード”(すべての先行ジョブステップ名を指定したことに相当します。)
“直前終了コード”(直前に実行されたジョブステップ名を指定したことに相当します。)
ポイント
プロシジャ呼出しステップの実行条件とプロシジャ呼出しステップの迂回条件を設定した場合、プロシジャ呼出しステップの実行条件を評価したあとに、プロシジャ呼出しステップの迂回条件が評価されます。
条件の評価の流れを以下に示します。
プロシジャ呼出しステップの迂回条件で先行ジョブステップ名に文字列“全終了コード”を指定した場合、同一ジョブ内で実行されたすべての先行ジョブステップの終了コードを評価し、1つでも条件に一致した場合、プロシジャ呼出しは行われません。
プロシジャ呼出しステップの迂回条件の評価の流れを以下に示します。
また、条件の指定方法によって、以下のような場合でも、1つの条件に一致するため、プロシジャ呼出しは行われません。
プロシジャ呼出しステップの迂回条件の評価の流れを以下に示します。
プロシジャ呼出しステップの迂回条件で先行ジョブステップ名に“直前終了コード”を指定した場合、バッチジョブ定義上の直前のジョブステップの終了コードを評価し、条件に一致した場合、プロシジャ呼出しは行われません。
プロシジャ呼出しステップの迂回条件の評価の流れを以下に示します。
先行ジョブステップ名“直前終了コード”は、バッチジョブ定義上の直前のジョブステップではない場合があります。直前に定義されたジョブステップが実行されなかった場合、ジョブステップの迂回条件は、その前のジョブステップの終了コードで評価されます。
ジョブステップの迂回条件の評価の流れを以下に示します。
先行ジョブステップ名が“直前終了コード”の場合、直前に実行されたジョブステップが異常終了した場合、ジョブステップの迂回条件は、無効になりプロシジャ呼出しが行われます。
ジョブステップの迂回条件の評価の流れを以下に示します。
実行条件と迂回条件の設定とプロシジャ呼出しステップが実行する関係を以下に示します。
先行ジョブステップの終了状態 | 実行条件の設定 | 迂回条件の設定あり | 迂回条件の設定なし | |
---|---|---|---|---|
一致 | 不一致 | |||
すべて正常終了 | 先行ジョブステップがすべて正常終了した場合のみ実行する | × | ○ | ○ |
先行ジョブステップが1つでも異常終了した場合のみ実行する | × | × | × | |
先行ジョブステップの終了状態にかかわらず実行する | × | ○ | ○ | |
1つ以上が異常終了 | 先行ジョブステップがすべて正常終了した場合のみ実行する | × | × | × |
先行ジョブステップが1つでも異常終了した場合のみ実行する | × | ○ | ○ | |
先行ジョブステップの終了状態にかかわらず実行する | × | ○ | ○ |
○:実行する ×:実行しない