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NetCOBOL V12.0.0 リリース情報
FUJITSU Software

3.1 NetCOBOL開発環境

ここに記載する情報は、以下の製品に適用されます。

表3.1 NetCOBOL開発環境のプログラム修正一覧

項番

V/L(注)

P番号

現象

1

V10.1.0

V11.0.1

PH06337

以下の条件の場合、COBOLアプリケーションを診断機能でエラー診断したとき、診断機能が異常終了する場合があります。

  1. COBOLアプリケーション実行時、アプリケーションエラーまたはUレベルの実行時エラーが発生している。かつ、

  2. 環境変数、またはコマンドラインに5120バイト以上の文字列が指定されている。かつ、

  3. 診断機能が起動された場合。

2

V40L10

V11.0.1

PH06787

以下の条件1または条件2のいずれかを満たす場合、COBOLプログラムの実行時に、仮パラメタに正しく値を受渡しできない場合があります。

  • 条件1

    1. 次の何れかの呼出しを使用している。かつ、

      • INVOKE文によるメソッド呼出し

      • メソッドの行内呼出し

    2. 1.の呼出しで次の何れかのパラメタを指定している。かつ、

      • BY CONTENTを指定したパラメタ

      • 定数節のデータ項目

      • 文字定数

    3. 1.の呼出し先の仮パラメタにJUSTIFIED句を指定している。かつ、

    4. 2.のパラメタの長さと3.の仮パラメタの長さが異なる場合。

  • 条件2

    1. 次の何れかの呼出しを使用している。かつ、

      • INVOKE文によるメソッド呼出し

      • メソッドの行内呼出し

    2. 1.の呼出しで次の何れかのパラメタを指定している。かつ、

      • BY CONTENTを指定したパラメタ

      • 定数節のデータ項目

      • 文字定数

    3. 1.の呼出し先の仮パラメタにBLANK WHEN ZERO句を指定している。かつ、

    4. 2.のパラメタから3.の仮パラメタへの転記の結果がゼロとなる場合。

【補足】

  • 仮パラメタは手続き部の見出しのUSING指定またはRETURNING指定に指定されたデータ項目を指します。

  • BY CONTENT指定のパラメタ受渡しでは仮パラメタへの転記が行われます。

    詳細については、COBOL文法書11.8.5.5.2を参照ください。

条件1の例)

[呼出し元] 
  <省略>
  WORKING-STORAGE SECTION.
  01 VAR PIC X(3).
  01 OBJ OBJECT REFERENCE CCC.
  PROCEDURE DIVISION.
       MOVE "ABC" TO VAR.
       INVOKE CCC "NEW" RETURNING OBJ.
       INVOKE OBJ "MMM" USING BY CONTENT VAR.
[呼出し先]
  CLASS-ID. CCC INHERITS FJBASE.
  <省略>
  METHOD-ID. MMM.
  DATA DIVISION.
  WORKING-STORAGE SECTION.
  LINKAGE SECTION.
  01 VAR PIC X JUSTIFIED.
  PROCEDURE DIVISION USING VAR.
       DISPLAY "VAR=" VAR.
  END METHOD MMM.
[実行結果]
  VAR=A    ←  正しくは"C"

条件2の例)

[呼出し元]
  <省略>
  WORKING-STORAGE SECTION.
  01 OBJ OBJECT REFERENCE CCC.
  01 RET-VAL PIC 9.
  PROCEDURE DIVISION.
       INVOKE CCC "NEW" RETURNING OBJ.
       MOVE OBJ::"MMM" ("000") TO RET-VAL.
  END PROGRAM PPP.
[呼出し先]
  CLASS-ID. CCC INHERITS FJBASE.
  <省略>
  METHOD-ID. MMM.
  DATA DIVISION.
  WORKING-STORAGE SECTION.
  LINKAGE SECTION.
  01 VAR PIC 9(3) BLANK WHEN ZERO.
  01 RET-VAL PIC 9.
  PROCEDURE DIVISION USING VAR RETURNING RET-VAL.
       DISPLAY "VAR=" VAR.
  END METHOD MMM.
[実行結果]
  VAR=000  ←  正しくは"   "

3

V20L10

V11.0.1

PH09195

以下の条件の場合、COBOLプログラム翻訳時に、コンパイラが異常終了(*1)します。

(*1)異常終了の際、以下のメッセージを出力する場合があります。

0xfffffffdの命令が0xfffffffdのメモリを参照しました。メモリがwrittenになることはできませんでした。
  1. スクリーン操作のACCEPT文を記述している。かつ、

  2. 1.のACCEPT文にWITH指定を記述している。かつ、

  3. 2.のWITHの直後に、以下のいずれかの指定(*2)を1つ以上記述している。かつ、

    • LEFT-JUSTIFY

    • RIGHT-JUSTIFY

    • SPACE-FILL

    • TRAILING-SIGN

    • UPDATE

  4. 3.の指定の直後に、PROMPT指定を記述している。かつ、

  5. 4.の指定でCHARACTERの指定を省略している(*2)。かつ、

  6. 5.の直後に、3.または4.以外の指定(*3)を1つ以上記述している場合。

    書き方の例)
    ACCEPT WDATA WITH UPDATE PROMPT AUTO.
              発生条件  3)     4)    6)

(*2)いずれも注釈とみなされる指定です。

(*3)以下のいずれかが該当します。

  • AUTO

  • BELL

  • BLINK

  • FULL

  • GRID

  • HIGHLIGHT

  • LOWLIGHT

  • LEFTLINE

  • OVERLINE

  • REQUIRED

  • REVERSE-VIDEO

  • SECURE

  • SIZE

  • UNDERLINE

  • FOREGROUND-COLOR

  • BACKGROUND-COLOR

  • ZERO-FILL

4

V80L10

V11.0.1

PH10340

以下の条件の場合、COBOLプログラムが実行時メッセージ(JMP0024I-U)を出力して異常終了するとき、エラー事象と無関係の行番号が実行時メッセージに表示されます。

  1. デッドロック出口スケジュールサブルーチン(COB_DEADLOCK_EXIT)を呼び出すプログラムを記述している。かつ、

  2. 1.のプログラムまたは上位のプログラムにデッドロック出口を記述していない場合。

5

V11.0.0

V11.0.1

PH11304

以下の条件の場合、V10.5.0以前のコンパイラで翻訳できていたプログラムが翻訳エラー(*1)になることがあります。または、コンパイラが出力した翻訳リスト、および、SIMPLIA DF-COBDOCが出力したドキュメントに画面帳票体に定義した項目名とは異なる項目名が出力される場合があります。


*1:翻訳エラーになった場合は、以下の翻訳メッセージのいずれかが出力されます。

  • JMN2503I-S 利用者語'xxx'が定義されていません.

  • JMN1008I-S 日本語利用者語の中に日本語文字として使用できない文字があります.'xxx'を日本語利用者語とみなします.

  • JMN1009I-S 日本語利用者語の語頭に日本語文字として使用できない文字があります.日本語利用者語は無効になります.


[条件]

  1. Interstage Charset Managerをインストールしていない。

  2. 翻訳オプションSCS(UTF8)を指定していない。かつ、

  3. 画面帳票定義体を複写するCOPY文(登録集名としてXMDLIBを記述)を記述している。かつ、

  4. 3)の画面帳票定義体のコード情報(*2)がEBCDICまたはEUCである。かつ、

  5. 3)の画面帳票定義体で、項目名に後述の文字(*3)のいずれかを使用している場合。

*2:FORMの画面帳票定義体のプロパティのコード情報で確認できます。

*3:以下の合計247文字

  • 以下の6文字(EUCコードでは正しく翻訳できます)

            文字   JEFコード SJISコード 
           --------------------------------
            '尭':   B6C6      8BC4       
            '槙':   CBEA      968A       
            '遥':   CDDA      9779       
            '瑶':   E0F6      E0F4       
            '凜':   F4A5      EAA3       
            '熙':   F4A6      EAA4      
  • 「Fujitsu Software Interstage Charset Manager Standard Ediiton V9使用手引書 標準コード変換機能編」の「付録 A.2 縮退文字一覧」の「図 A.1 JIS 改定文字 その1」に書かれている38文字(EUCコードでは正しく翻訳できます)

  • 「Fujitsu Software Interstage Charset Manager Standard Ediiton V9使用手引書 標準コード変換機能編」の「付録 A.2 縮退文字一覧」の「図 A.2 JIS 改定文字 その2」の203文字。

6

V10.0.0

V11.0.1

PH11342

以下の条件の場合、COBOLプログラム翻訳時に異常終了(*)することがあります。

(*)異常終了時に以下のメッセージが出力されます。

JMN0124I-U  ソースファイル内に不当な文字があります.(区名=JMN220,行情報=nn.)翻訳を中止します.
  1. 翻訳オプションSCS(UTF8)を指定している。かつ、

  2. プログラム中にSQL文を記述している。かつ、

  3. 2)の文の長さが242バイトを超えている。かつ、

  4. 2)のSQL文にASCII範囲外の文字を記述している場合

7

V60L10

V11.0.1

PH12938

以下の条件の場合、COBOLアプリケーションを診断機能でエラー診断した時、診断機能がアクセス違反例外(EXCEPTION_ACCESS_VIOLATION)で異常終了することがあります。(注)

注) 発生頻度は、メモリの状態に依存します。

  1. COBOLアプリケーション実行時、アプリケーションエラーまたはUレベルの実行時エラーが発生している。かつ、

  2. 診断機能が起動された場合。

8

V11.0.0

V11.1.0

PH13035

以下の条件の場合、[テンプレート]ビューのコンテキストメニューが表示されません。

  1. [テンプレート]ビューを表示している(*1)。かつ、

  2. [ワークスペースの保管間隔(分)]に設定した時間(*2)が経過した場合。


*1: [テンプレート]ビューは、以下の手順で表示できます。

  1. メニューバーから[ウィンドウ] > [ビューの表示] > [その他]を選択します。
    → [ビューの表示]ダイアログボックスが表示されます。

  2. [COBOL] > [テンプレート]を選択し、[OK]ボタンをクリックします。
    → [テンプレート]ビューが表示されます。

*2: ワークスペースの保管間隔に設定した時間は以下の手順で確認できます。

  1. メニューバーから[ウィンドウ] > [設定]を選択します。
    → [設定]ダイアログボックスが表示されます。

  2. 左のペインから[一般] > [ワークスペース]を選択します。
    → [ワークスペース]ページが表示されます。

  3. [ワークスペースの保管間隔(分)]に設定された値を確認します。

注:V/Lは障害が存在する範囲を示します。