名前
ihsrestore - Interstage HTTP Serverの資源のリストア・移入
形式
ihsrestore -d directory [-t pass|all] [-h host_table]
機能説明
ihsrestoreコマンドは、ihsbackupコマンドでバックアップ・移出を行ったInterstage HTTP Serverの資源のリストア・移入を行います。
以下に、本コマンドのオプションと引数を説明します。
Interstage HTTP Server資源の格納ディレクトリ名を、256バイト以内で指定します。ihsbackupコマンドで指定したディレクトリ名を指定してください。
Interstage HTTP Server資源の格納ディレクトリ名を、256バイト以内の絶対パスで指定します。ihsbackupコマンドで指定したディレクトリ名を指定してください。
リストア・移入の対象とする資源を指定します。ihsbackupコマンド実行時に指定したオプションに応じて、以下のように指定できます。なお、リストア・移入の対象となる資源については、ihsbackupコマンドを参照してください。
ihsbackupコマンド実行時の指定 | |||
---|---|---|---|
-tオプション省略 | -t pass | -t all | |
本コマンドで指定可能なオプション | -tオプション省略 | -t pass | -t all |
移入時に、ホスト名/IPアドレスを変更する場合、変更前と変更後のホスト名/IPアドレスを記述したファイル名を指定して、移入処理時に自動的にホスト名/IPアドレスを変換します。本オプションを省略した場合は、ホスト名/IPアドレスを変換しません。
指定するファイルは、以下のように記述してください。
コメント行には、各行の先頭にハッシュマーク(#)を記述します。
半角スペース、タブは、無視します。
### Host IP conversion table ### # IP address conversion definition (変換前のIPアドレス) > (変換後のIPアドレス) : # Host name conversion definition (変換前のホスト名) > (変換後のホスト名) :
例
ホスト名およびIPアドレスを以下のように変換する場合
変換前 | 変換後 |
---|---|
IPアドレス「192.168.0.1」 | IPアドレス「192.168.0.3」 |
IPアドレス「192.168.0.2」 | IPアドレス「192.168.0.4」 |
ホスト名「www.fujitsu.com」 | ホスト名「www.interstage.com」 |
ホスト名「host1.fujitsu.com」 | ホスト名「host2.fujitsu.com」 |
### Host IP conversion table ### # IP address conversion definition 192.168.0.1 > 192.168.0.3 192.168.0.2 > 192.168.0.4 # Host name conversion definition www.fujitsu.com > www.interstage.com host1.fujitsu.com > host2.fujitsu.com
注意事項
本コマンドは、管理者権限で実行してください。
本コマンドは、すべてのWebサーバを停止した状態で実行してください。
リストア・移入先にファイルが存在した場合は、ファイルを上書きします。
リストア・移入を行うシステムは、バックアップ・移出を行ったシステムと同じディスク構成である必要があります。
-hオプションで変換の対象となるホスト名/IPアドレスは、以下のディレクティブで指定したホスト名/IPアドレスです。
Listen
ServerName
VirtualHost
NameVirtualHost
DocumentRootディレクティブに指定したディレクトリ配下以外のコンテンツやCGIなどは、必要に応じて、別途リストア・移入してください。
Interstage管理コンソールで構築したInterstage証明書環境のSSLを使用している場合は、バックアップ・移出したInterstage証明書環境資源をリストア・移入する必要があります。
SMEEコマンドで構築した証明書/鍵管理環境のSSLを使用している場合は、バックアップ・移出した以下の資源を、環境定義ファイル(httpd.conf)の該当ディレクティブで指定しているパスにリストア・移入してください。
スロット情報ディレクトリ(SSLSlotDirディレクティブで指定したディレクトリ)
運用管理ディレクトリ(SSLEnvDirディレクティブで指定したディレクトリ)
ユーザPIN管理ファイル(SSLUserPINFileディレクティブで指定したファイル)
V8/V7のバックアップ・移出の対象資源をリストア・移入する場合は、環境定義ファイル(httpd.conf)の定義を自動的に変換します。詳細については、「21.4.1 環境定義ファイルの変換について」を参照してください。
V9以降のバックアップ・移出の対象資源をリストア・移入する場合は、以下のいずれかの状態で実行してください。
バックアップ・移出した運用環境と、Webサーバの数およびWebサーバ名がすべて一致する状態
すべてのWebサーバを削除した状態
Webサーバ「FJapache」が1つだけ存在する状態、かつWebサーバ「FJapache」にInterstageシングル・サインオンの業務サーバ、認証サーバ、およびリポジトリサーバの環境が構築されていない状態
V8/V7のバックアップ・移出の対象資源をリストア・移入する場合、Webサーバ名は「FJapache」となります。したがって、Webサーバ「FJapache」が存在しない場合は作成し、すでにWebサーバ「FJapache」が存在する場合は設定が置き換えられます。
V6以前のバックアップ・移出の対象資源をリストア・移入することはできません。
以下のディレクティブにネットワーク上の共有フォルダ(UNCパス)を指定している場合は、必要に応じて、ネットワーク上の共有フォルダ配下のコンテンツやCGIなどをリストア/移入し、ネットワーク上の共有資源へのアクセスを設定してください。ネットワーク上の共有資源にアクセスするための設定方法については、「Interstage HTTP Server 運用ガイド」の「環境設定」-「環境定義ファイル」-「ネットワーク上の共有資源へのアクセス設定」の「(2) Webサーバの手順」を参照してください。
Alias
AliasMatch
DocumentRoot
ScriptAlias
ScriptAliasMatch
使用例
Interstage HTTP Serverの資源をリストアします。
ihsrestore -d X:\Backup -t all |
Interstage HTTP Serverの資源をリストアします。
ihsrestore -d /backup -t all |