■概要
OTS/JTSが連携するリソース(データベース、リソースアダプタなど)に接続するための情報を定義するファイルです。otssetrscコマンドを利用して、リソース単位に登録します。
■ファイル内情報
◆形式:
キー名=設定値
◆設定例
OTS用リソース定義ファイル
# 環境変数 ENVIRON ORACLE_SID=orac ENVIRON ORACLE_HOME=/opt/oracle.............(Solaris/Linuxの場合) ENVIRON LD_LIBRARY_PATH=/opt/oracle/lib.....(Solaris/Linuxの場合) # 使用するデータベースシステム名とOPENINFO文字列、CLOSEINFO文字列 NAME=oracle_rmp_thread RMNAME=Oracle_XA OPENINFO=Oracle_XA+Acc=P/system/manager+SesTm=0+Threads=true CLOSEINFO= THREADS=TRUE................................(Solaris/Linuxの場合)
JTS用リソース定義ファイル
# database1 name=xads1 rscType=JTS type=JDBC lookUpName=jdbc/XADataSource initialContextFactory=com.sun.jndi.fscontext.RefFSContextFactory providerURL=file:/tmp/JNDI user=dbuser password=dbpass logfileDir=c:\interstage\ots\var............(Windows(R)の場合) logfileDir=/opt/FJSVots/var.................(Linuxの場合)
注意
キーの名前は、OTSおよびJTSで大文字/小文字が異なりますが、同じ意味を持ちます。
◆キー一覧
キー(OTS) | キー(JTS) | 意味 |
---|---|---|
- | 環境変数の設定 | |
リソース定義名 | ||
- | リソースマネージャ名 | |
- | オープン文字列 | |
- | クローズ文字列 | |
- | スレッドモード | |
- | OTS用のリソース管理プログラムの多重度 | |
リソース定義ファイルの種類 | ||
- | リソースの種類 | |
- | リソースの検索名 | |
- | initialContextFactory名 | |
- | プロバイダURL | |
- | ユーザ名 | |
- | ユーザ名 | |
- | パスワード | |
- | グループ名 | |
- | リソースのログファイル格納ディレクトリ |
◆キー詳細
値dataに、リソース管理プログラム、またはリソース管理プログラムと同じプロセス内で動作するデータベースライブラリに渡す環境変数envを指定します。省略可。
リソース管理プログラムを使用するサーバアプリケーションの起動時に指定するデータベースへの環境変数と同一の環境変数を指定してください。
また、リソース定義ファイルには、以下のような$指定できません。
LD_LIBRARY_PATH=$LD_LIBRARY_PATH:/opt/oracle/lib
使用するデータベースがSymfoware/RDBの場合は、環境変数LD_LIBRARY_PATHにSymfoware/RDBの必須製品であるライブラリのパス名を指定してください。
otssetrscコマンドでの登録時に、本パラメタに指定したリソース定義名で登録します。1度登録されたリソース定義ファイルは、すべてリソース定義名で扱うことができます。リソース定義名は、32文字以内で指定します。省略不可。
“JTSRMP”は予約語であるため、リソース定義名として使用できません(一部またはすべてを小文字にしても使用できません)。
JTS用リソース定義ファイルでは、isj2eeadminコマンドで登録するJ2EEリソース定義の接続対象となるリソースの“定義名”を指定してください。詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“isj2eeadmin”を参照してください。
system_nameに、データベースのシステム名を以下から選択して指定します。
Oracleの場合:“Oracle_XA”
Symfoware/RDBの場合:“RDBII”
MQDの場合:“XA_MQD”
open_dataに、データベースのベンダが公開する、データベースをオープンする場合に必要なopen文字列を、256文字以内の文字列で指定します。
指定する内容については、各データベースのマニュアルを参照してください。
注意
OPENINFOに指定するユーザ名は、各データベースに対するアクセス権限がないと、リソース管理プログラムの起動に失敗します。必要な権限については、各データベースのマニュアルを参照してください。
プロセスモード/スレッドモードのタイプが、リソース管理プログラム作成時と動作時(リソース定義ファイル内のスレッド指定)とで異なる場合、リソース管理プログラムの起動が誤動作する可能性があります。必ずタイプをあわせて運用してください。
close_dataに、データベースのベンダが公開する、データベースをクローズする場合に必要なclose文字列を、256文字以内の文字列で指定します。
指定する内容については、各データベースのマニュアルを参照してください。
リソース管理プログラムのモードを以下から選択して指定します。
プロセスモードの場合:“FALSE”(省略時)
スレッドモードの場合:“TRUE”
OTS用のリソース管理プログラムの多重数を指定します。通常、変更する必要はありません。
指定可能な範囲は、1~31です。省略値は、5です。
最大値を超えた場合は、警告メッセージ“ots9017”を出力し、31を自動的に設定します。
注意
リソース管理プログラムの多重度は、トランザクション処理性能を最大限に引き出すようにチューニングされているため、省略値から変更する必要はありません。
変更する場合は、OTSシステムのスレッド多重度とリソース管理プログラムの多重度の関係を以下のように設定してください。
OTSシステムのスレッド多重度 =< リソース管理プログラムの多重度
リソース定義ファイルの種別を以下から選択して指定します。
OTSを利用する場合:“OTS”(省略時)
JTSを利用する場合:“JTS”
注)JTSを利用する場合は、必ず“JTS”を指定してください。
リソースの種類を以下から選択して指定します。省略不可。
JDBCを利用してデータベースと接続する場合:“JDBC”/“DBMS”(旧バージョンでの指定方法)
J2EE Connector Architectureを利用してリソースアダプタと接続する場合は、“JCA”
JDBCを利用してデータベースと接続する場合は、データベースが提供するデータソースをバインドした名前を指定します。isj2eeadminコマンドで登録するJ2EEリソース定義で設定したデータソース名と同じ値を指定してください。
J2EE Connector Architectureを利用してリソースアダプタと接続する場合は、リソースアダプタの配備時に設定した“リソース名”を指定してください。
バインドされたデータソース参照時に使用するinitialContextFactoruy名を指定します。isj2eeadminコマンドで登録するJ2EEリソース定義で設定したクラス名と同じ値を指定してください。JDBCを利用してデータベースと接続する場合は、必ず指定してください。
バインドされたデータソース参照時に使用するprovider URLを指定します。isj2eeadminコマンドで登録するJ2EEリソース定義で設定したクラス名と同じ値を指定してください。
リソース管理プログラムの実行ユーザを指定します。otssetrscコマンド実行時に、-uオプションを指定した場合は、オプションに指定されたユーザ名が有効となります。
“GROUP”と同時に指定する必要があります。
指定したユーザは、“GROUP”に指定するグループに所属している必要があります。
強化セキュリティモードの場合は、強化セキュリティモード設定時に指定したグループに所属している必要があります。
リソースとの接続時にユーザ名が必要な場合に指定します。isj2eeadminコマンドで登録するJ2EEリソース定義によって設定したユーザ名を指定してください。
リソースとの接続時にパスワードが必要な場合に指定します。isj2eeadminコマンドで登録するJ2EEリソース定義によって設定したユーザのパスワードを指定してください。
リソース管理プログラムの実行ユーザを指定します。otssetrscコマンド実行時に、-gオプションを指定した場合は、オプションに指定されたグループ名が有効となります。
“USER”と同時に指定する必要があります。
強化セキュリティモードの場合、本設定は無効となり、強化セキュリティモード設定時に指定したグループ名が有効となります。
接続したリソースのトラブルを調査する場合は、トレースログを採取するディレクトリを指定してください。ディレクトリ名の最後に、セパレータを付加しないでください。
通常、指定しません。