ETERNUS ディスクアレイは、ハードウェア障害によりアドバンスト・コピーを継続できない状態になると、自動的にアドバンスト・コピーを中断します。
障害が発生した場合は、アドバンスト・コピーの状態とエラーコードを確認して、対処を実施してください。
アドバンスト・コピーの状態の確認方法
アドバンスト・コピーが中断された場合、アドバンスト・コピーの状態は、以下のどれかになります。
アドバンスト・コピーの状態は、acopc queryコマンド、acec queryコマンド、またはacsnap queryコマンドで確認してください。
エラーコードの確認方法
エラーコードは、ETERNUS Web GUIを使用して、以下の手順で確認してください。
ETERNUS Web GUIの[状態表示]メニューで、状態表示の[アドバンスト・コピー状態表示]をクリックします。
「セッション状態」で、該当コピー種別の「稼働セッション数」リンクをクリックします。
該当コピー処理の[Error Code]欄の値を参照します。
障害が発生した場合の対処方法を説明します。
表5.1 ハードウェア障害の原因と対処方法アドバンスト・コピーの状態 | エラーコード | 原因・対処 |
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OPC Error Suspend | 0xB2 | [原因] PrimaryストレージとSecondaryストレージのStorage Clusterコンティニュアスコピーセッションが同期できないため、アドバンスト・コピーを継続できませんでした。 [対処] 「3.12.11 Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を復旧する場合」を参照してください。 |
0xBA | [原因] QuickOPCが物理コピー未実施かつトラッキング処理中にコピー元の論理ボリュームに不良セクタが発生しました。 [対処] Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を利用している場合は、「3.12.10.1 ハードウェア障害の復旧」を参照してください。 上記以外の場合は、以下の対処を実施してください。 acopc cancelコマンドで、異常の発生している処理をキャンセルします。コマンドによるキャンセルができない場合は、ETERNUS Web GUIを使用してキャンセルします。 不良セクタ領域は、その領域を上書きすることによって復旧されます。複製元ボリュームの用途/使用状況に応じて、以下の復旧方法から適切な方法を選択して、復旧を行ってください。 復旧方法1 上位ソフト(ファイルシステム、DBMSなど)から再構築できる領域の場合は再構築する。 復旧方法2 不良セクタ領域が未使用領域やテンポラリ領域のような使用されていない領域の場合は、システムコマンド(例えば、UNIXのddコマンド、Windowsのformatコマンド)で書き込む。 復旧方法3 逆向きのコピーを実施して、コピー先の論理ボリュームからデータを復旧する(なお、不良セクタが発生したコピー処理の複製先ボリュームからの復旧も可能です)。
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0xBA以外 | [原因] 0xBA以外のエラーが発生しました。エラーの詳細は、当社技術員(SE)に確認してください。 [対処] Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を利用している場合は、「3.12.10.1 ハードウェア障害の復旧」を参照してください。 上記以外の場合は、以下の対処を実施してください。 acopc cancelコマンドで、異常の発生している処理をキャンセルします。コマンドによるキャンセルができない場合は、ETERNUS Web GUIを使用してキャンセルします。 acpair removeコマンドを使用して、異常の発生しているコピーペアを削除します。 acpair addコマンドを使用して、新しいコピーペアを追加します。
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EC Error Suspend | 0xB2 | [原因] PrimaryストレージとSecondaryストレージのStorage Clusterコンティニュアスコピーセッションが同期できないため、アドバンスト・コピーを継続できませんでした。 [対処] 「3.12.11 Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を復旧する場合」を参照してください。 |
0xBA | [原因] EC/RECがサスペンド状態(複製確立状態)でコピー元の論理ボリュームに不良セクタが発生しました。 [対処] Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を利用している場合は、「3.12.10.1 ハードウェア障害の復旧」を参照してください。 上記以外の場合は、以下の対処を実施してください。 acec cancelコマンドで、異常の発生している処理をキャンセルします。コマンドによるキャンセルができない場合は、ETERNUS Web GUIを使用してキャンセルします。 不良セクタ領域はその領域を上書きすることによって復旧されます。複製元ボリュームの用途/使用状況に応じて、以下の復旧方法から適切な方法を選択して、復旧を行ってください。 復旧方法1 上位ソフト(ファイルシステム、DBMSなど)から再構築できる領域の場合は再構築する。 復旧方法2 不良セクタ領域が未使用領域やテンポラリ領域のような使用されていない領域の場合は、システムコマンド(例えば、UNIXのddコマンド、Windowsのformatコマンド)で書き込む。 復旧方法3 逆向きのコピーを実施して、コピー先の論理ボリュームからデータを復旧する(なお、不良セクタが発生したコピー処理の複製先ボリュームからの復旧も可能です)。
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0xBA以外 | [原因] 0xBA以外のエラーが発生しました。エラーの詳細は、当社技術員(SE)に確認してください。 [対処] Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を利用している場合は、「3.12.10.1 ハードウェア障害の復旧」を参照してください。 上記以外の場合は、以下の対処を実施してください。 acec cancelコマンドで、異常の発生している処理をキャンセルします。コマンドによるキャンセルができない場合は、ETERNUS Web GUIを使用してキャンセルします。 acpair removeコマンドを使用して、異常の発生しているコピーペアを削除します。 acpair addコマンドを使用して、新しいコピーペアを追加します。
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EC Hardware Suspend | - | [原因] 全パス閉塞(halt)が発生しました。 [対処] RECのRecoveryモードによって、RECを再開(Resume)する方法が異なります。 |
EC Hardware Suspend(Use REC DISK) | - | [原因] 転送データがREC Diskバッファーに退避されている状態で、全パス閉塞(halt)が発生しました。 [対処] 全パス閉塞(halt)の原因を取り除きます。 ETERNUS ディスクアレイにより自動的にRECが再開(Resume)されます。
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EC Hardware Suspend(Use REC BUFFER) | - | [原因] 転送データがRECバッファーに退避されている状態で、全パス閉塞(halt)が発生しました。 [対処] 全パス閉塞(halt)の原因を取り除きます。 ETERNUS ディスクアレイにより自動的にRECが再開(Resume)されます。
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Snap Error Suspend | 0x1E、 0x2E、 0xBB | [原因] SnapOPC+のコピー先ボリュームに容量不足が発生しました。 [対処] acsnap cancelコマンドで、異常の発生している処理をキャンセルします。コマンドによるキャンセルができない場合は、ETERNUS Web GUIを使用してキャンセルします。 コピー先ボリュームの状態を確認して、コピー先ボリュームを初期化します。 コピー先ボリュームがTPVの場合 Storage CruiserまたはETERNUS Web GUIを使用してコピー先ボリュームの状態を確認し、コピー先ボリュームを初期化してください。 Storage Cruiserを利用する場合の作業手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ボリュームの表示」および「ボリュームの予約削除/強制削除/フォーマット」を参照してください。 コピー先ボリュームがFTVの場合 Storage CruiserまたはETERNUS Web GUIを使用してコピー先ボリュームの状態を確認し、コピー先ボリュームを初期化してください。 Storage Cruiserを利用する場合の作業手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「FTVの表示」および「FTVのフォーマット」を参照してください。 コピー先ボリュームがSDVの場合 Storage Cruiser、acsdvコマンド、またはETERNUS Web GUIを使用して複製先ボリュームの状態を確認し、複製先ボリュームを初期化してください。 Storage Cruiserを利用する場合の作業手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ボリュームの表示」と「ボリュームの予約削除/強制削除/フォーマット」を参照してください。 acsdvコマンドを利用する場合の作業手順は、以下のとおりです。 acsdv statコマンドを実行して、SDVの状態を確認します。 acsdv initコマンドを実行して、SDVを初期化します。
複製先ボリュームのパーティション(スライス)を再作成します。
SnapOPC+のコピー先ボリュームに容量不足が発生する原因は、以下が考えられます。 コピー先ボリュームに必要な物理容量の見積りが適切でない。 コピー先ボリュームに必要な物理容量の見積りは適切だが、SnapOPC+セッションが存在しない状態でコピー先ボリュームに大量の更新を行ったため、コピー先ボリュームの物理容量が無駄に消費されている。
上記a.に該当する場合は、コピー先ボリュームに必要な物理容量を再度見積もり、ディスク増設を検討してください。 TPVをコピー先ボリュームにする場合 Storage CruiserまたはETERNUS Web GUIを使用してシン・プロビジョニングプールの状態を確認し、シン・プロビジョニングプールの容量を拡張してください。 Storage Cruiserを利用する場合の作業手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「シン・プロビジョニングプールの表示」および「シン・プロビジョニングプールの容量拡張/フォーマット/閾値変更/削除」を参照してください。 FTVをコピー先ボリュームにする場合 Storage CruiserまたはETERNUS Web GUIを使用してTierプールの状態を確認し、Tierプールのサブプール容量を拡張してください。 Storage Cruiserを利用する場合の作業手順は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「Tierプールの表示」および「Tierプールのサブプール容量拡張」を参照してください。 SDVをコピー先ボリュームにする場合 acsdv poolstatコマンドまたはETERNUS Web GUIを使用してSDPの状態を確認し、SDPの容量を拡張してください。 SDPはSDPV(Snap Data Pool Volume)という専用のボリュームを作成することで有効となり、作成したSDPVは自動的にSDPに組み込まれます。SDPの容量は、複製先ボリュームに割り当てる物理容量のSDPVを作成することで拡張します。 acsdv poolstatコマンドを利用する場合の作業手順は、以下のとおりです。 acsdv poolstatコマンドを実行して、SDPの状態を確認します。 ETERNUS Web GUIからSDPVを作成します。
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