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PRIMECLUSTER Wizard for Oracle 4.5 導入運用手引書
FUJITSU Software

1.2 動作環境

スケーラブル運用

Oracle RAC によるスケーラブル運用では、全ノードで Oracle インスタンスが動作します。クライアントはどちらのノードに接続してもデータベースを使用することができます。

スタンバイ運用

スタンバイ運用では、運用ノードと待機ノードが存在します。運用ノードでは、 Oracle インスタンス、リスナー、論理IPアドレス、共用ディスクへの接続が活性化され、待機ノードでは、それらが非活性化されています。異常発生時には、待機ノードへの業務の切替えが発生し、待機ノードの資源が活性化されます。クライアントは論理IPアドレスによる接続を行うことにより、設定を変更することなく運用中のノードに接続することができます。

注意

  • Oracle Database 11g R2/12c R1 で Oracle ASM を使用する場合は Oracle Grid Infrastructure をインストールする必要があります。Oracle Grid Infrastructure をインストールする場合は Oracle Database のインストールユーザーと Oracle Grid Infrastructure のインストールユーザーを分割する構成をサポートします。単一インストールユーザーの構成はサポート対象外です。
    また、Oracle Database のインストールユーザーの ORACLE_BASE 環境変数と Oracle Grid Infrastructure のインストールユーザーの ORACLE_BASE 環境変数は、異なるディレクトリを指定してください。

  • Oracle Solaris ゾーン環境で PRIMECLUSTER Wizard for Oracle を使用する場合は、“付録E Oracle Solarisゾーン環境でPRIMECLUSTER Wizard for Oracleを使用する場合”を参照してください。

Oracle Data Guard/Oracle Active Data Guardを使用した運用

スケーラブル運用

Oracle Data Guardを使用したOracle RACによるスケーラブル運用では、プライマリ・サイトの全ノードでOracleデータベースが動作します。スタンバイ・サイトでは、全ノードまたは1ノードでOracleデータベースを動作させることができます。ログ適用サービスは、どれか1ノードだけで起動するように設定・運用してください。

スタンバイ運用

Oracle Data Guardを使用したスタンバイ運用では、プライマリ・サイトおよび、スタンバイ・サイトで運用ノードと待機ノードが存在します。それぞれのサイトの運用ノードでOracleデータベースが動作します。運用ノードで異常が発生した場合に、待機ノードへの業務の切替えが発生し、待機ノードで Oracleデータベースが動作します。

シングルノードクラスタ運用

シングルノードクラスタ運用は、1ノードから構成されるクラスタシステムです。アプリケーションの状態を監視し、異常発生時には、アプリケーションを再起動して業務を継続します。

注意

  • Oracle Database 11g R2/12c R1で Oracle ASM を使用する場合は Oracle Grid Infrastructure をインストールする必要があります。Oracle Grid Infrastructure をインストールする場合は Oracle Database のインストールユーザーと Oracle Grid Infrastructure のインストールユーザーを分割する構成をサポートします。単一インストールユーザーの構成はサポート対象外です。
    また、Oracle Database のインストールユーザーの ORACLE_BASE 環境変数と Oracle Grid Infrastructureのインストールユーザーの ORACLE_BASE 環境変数は、異なるディレクトリを指定してください。

  • Oracle Solaris ゾーン環境で PRIMECLUSTER Wizard for Oracle を使用する場合は、“付録F シングルノードクラスタ運用”を参照してください。

参考

スケーラブル運用、スタンバイ運用、シングルノードクラスタ運用の運用形態については、「PRIMECLUSTER導入運用手引書」を参照してください。

マルチテナント構成

スタンバイ運用またはシングルノードクラスタ運用でマルチテナント構成をサポートします。CDBの起動・停止・監視処理は通常のOracleインスタンスと同じです。CDBの起動後にPDBも起動します。PDBの異常を検出するとsyslogへメッセージを出力します。PDBの異常による再起動やフェイルオーバは行いません。

1~252個(Oracle Databaseの上限)のPDBを管理することができます。

CDB内に1つだけPDBを持つシングルテナント構成もサポートします。