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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 16.5 運用ガイド
FUJITSU Storage

14.5.2 レプリケーション管理機能のコマンド

レプリケーション管理機能によるSQL Serverのバックアップ運用ではswsrpbackup_sqlとswsrprestore_sqlを使用します。

14.5.2.1 swsrpbackup_sql(SQL Serverバックアップ実行コマンド)

名前

swsrpbackup_sql - SQL Serverのバックアップ

形式

プログラムディレクトリ\bin\swsrpbackup_sql [-Xserver serverName] [-Xinstance instanceName] (-Xgroup groupName | -Xdevmap deviceMapFile) [-m] [-t] [-T] (-Xdblist dbListFile | dbName-1 dbName-2…dbName-i)

機能説明

SQL Serverのデータベースバックアップを行います。本コマンドは、SQL Serverと連携して、swsrpmakeコマンドを実行することで対象データベースボリュームのデータをバックアップボリュームにコピーします。データベースのバックアップ履歴情報はSQL Serverのmsdbに記録されます。

WSFC運用の場合、本コマンドは、前後処理でボリュームが属する物理ディスクリソースのメンテナンスモードの自動設定を行います。詳細は「15.1.7.1 WSFCでクラスタ運用している場合」を参照してください。

オプション

-Xserver serverName

クラスタ運用の場合、接続するSQL Serverの仮想サーバ名を指定します。
クラスタ運用でない場合は、本オプションを指定する必要はありません。

-Xinstance instanceName

接続インスタンスを指定します。オペランドにはインスタンス名を指定します。
このオプションを指定しない場合は、既定のインスタンスに接続します。

-Xgroup groupName

レプリケーション管理機能のグループ名を指定します。
本オプションを指定してバックアップを行った場合は、バックアップ履歴情報をswsrphistory_sqlコマンドで確認できます。

-Xdevmap deviceMapFile

出力先バックアップボリュームを指定してバックアップを行うことを指定します。
オペランドには、データベースボリュームとバックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル名を指定します。デバイスマップファイルの詳細は、「10.4.1.7 デバイスマップファイルの準備(レプリケーショングループを作成しない場合)」を参照してください。デバイスマップファイル名は絶対パスで指定してください。

-m

バックアップサーバ運用(サーバ間レプリケーション)の場合、バックアップサーバ(非操作サーバ)との通信処理を行わないことを指定します。本オプションを指定した場合、バックアップボリュームに対するボリューム状態確認処理、前後処理は行われません。
本オプションは、バックアップサーバ運用時だけ有効です。

-t

バックアップボリューム(コピー先ボリューム)への前後処理を実行しないことを指定します。
複写先ボリュームの前後処理をAdvancedCopy Managerでは実施せず、独自の前後処理をAdvancedCopy Managerコマンドの前後に組み込む場合に限り、本オプションを使用してください。

-T

差分スナップショット処理を起動することを指定します。
同期処理が行われている場合は、本オプションを指定できません。
本オプションは、筐体内レプリケーション、かつ、ETERNUS ディスクアレイがQuickOPC機能をサポートしている場合だけ有効です。
本オプションを指定しないスナップショット型レプリケーションの場合、通常のスナップショット処理(QuickOPC機能を利用しないOPC)が起動されます。差分スナップショットを利用したレプリケーション運用を行う場合は常に本オプションを指定する必要があります。

-Xdblist dbListFile

バックアップ対象データベースを記述したファイル(データベース一覧ファイル)を指定します。
データベース一覧ファイルを、絶対パスまたは現在の作業フォルダーからの相対パスで指定します。
本オプションを指定した場合は、オペランドにデータベース名を指定できません。
データベース一覧ファイルの詳細は、「10.4.1.8 データベース一覧ファイルの作成」を参照してください。

オペランド

dbName-1…dbName-i(i=1,2,...,128)

データベース名を指定します。スペースを含むデータベース名は、ダブルクォーテーション(")で囲む必要があります。
複数のデータベースを指定する場合は、データベース名をスペースまたはタブで区切って指定してください。129個以上のデータベース名は指定できません。

終了ステータス

=0 : 正常終了
>0 : 異常終了

使用例

注意事項

14.5.2.2 swsrphistory_sql(SQL Serverバックアップ履歴情報表示/削除コマンド)

名前

swsrphistory_sql - SQL Serverバックアップ履歴情報の表示/削除

形式

SQL Serverバックアップ履歴情報の表示
プログラムディレクトリ\bin\swsrphistory_sql disp [-Xserver serverName | -Xallserver] [-Xinstance instanceName | 
-Xallinstance] [-Xgroup groupName] [-Xreg] [-Xdblist dbListFile | dbName-1…dbName-i]
SQL Serverバックアップ履歴情報の削除
プログラムディレクトリ\bin\swsrphistory_sql delete [-Xserver serverName] [-Xinstance instanceName] (-Xgroup groupName | -z) (-Xdblist dbListFile | dbName-1…dbName-i)

機能説明

本コマンドは、SQL Serverのバックアップ履歴情報を表示/削除します。

表示される情報は以下のとおりです。

タイトル

説明

Instance-Name

インスタンス名を表示します。

Server-Name

クラスタ運用の場合、仮想サーバ名を表示します。

クラスタ運用でない場合は、コンピュータ名を表示します。

Group-Name

レプリケーショングループ名を表示します。

DB-Name

データベース名を表示します。

Meta-Data-File

メタデータファイルパスを絶対パスで表示します。

DB-File

データベースファイル(プライマリデータファイル(.mdf)、セカンダリデータファイル(.ndf)、ログファイル(.ldf))のファイルパスを絶対パスで表示します。

Original-Volume

業務ボリューム名(複製元ボリューム名)を表示します。

Replica-Volume

バックアップボリューム名(複製先ボリューム名)を表示します。

Backup-Date

バックアップが完了した日時を表示します。

本コマンドは、SQL Serverがインストールされているサーバで実行します。

オプション

-Xserver serverName

表示/削除するSQL Serverバックアップ履歴情報の、SQL Serverの仮想サーバ名またはコンピュータ名を指定します。
-Xserverオプションと-Xallserverオプションのどちらも指定しない場合は、コンピュータ名が指定されます。

-Xallserver

すべてのSQL Serverの仮想サーバ名またはコンピュータ名のSQL Serverバックアップ履歴情報を表示します。
-Xserverオプションと-Xallserverオプションのどちらも指定しない場合は、コンピュータ名が指定されます。

-Xgroup groupName

レプリケーション管理機能のグループ名を指定します。

-Xinstance instanceName

表示/削除するSQL Serverバックアップ履歴情報のインスタンスを指定します。オペランドにはインスタンス名を指定します。
-Xinstanceオプションと-Xallinstanceオプションのどちらも指定しない場合は、既定のインスタンスが指定されます。

-Xallinstance

すべてのインスタンスのSQL Serverバックアップ履歴情報を表示します。
-Xinstanceオプションと-Xallinstanceオプションのどちらも指定しない場合は、既定のインスタンスが指定されます。

-Xreg

レプリケーション管理簿に登録されているグループのSQL Serverバックアップ履歴情報を表示します。
本オプションを省略した場合、すべてのSQL Serverバックアップ履歴情報を表示します。

-Xdblist dbListFile

バックアップ対象データベースを記述したファイル(データベース一覧ファイル)を指定します。
データベース一覧ファイルを、絶対パスまたは現在の作業フォルダーからの相対パスで指定します。
本オプションを指定した場合は、オペランドにデータベース名を指定できません。
データベース一覧ファイルの詳細は、「10.4.1.8 データベース一覧ファイルの作成」を参照してください。

-z

すべてのSQL Serverバックアップ履歴情報を削除します。

オペランド

dbName-1…dbName-i(i=1,2,...,128)

データベース名を指定します。スペースを含むデータベース名は、ダブルクォーテーション(")で囲む必要があります。
複数のデータベースを指定する場合は、データベース名をスペースまたはタブで区切って指定してください。129個以上のデータベース名は指定できません。

終了ステータス

=0 : 正常終了
>0 : 異常終了

使用例

注意事項

14.5.2.3 swsrprestore_sql(SQL Serverリストア実行コマンド)

名前

swsrprestore_sql - SQL Serverのリストア

形式

プログラムディレクトリ\bin\swsrprestore_sql [-Xserver serverName] [-Xinstance instanceName] [-Xnolog] -Xmeta metaFileName dbName

機能説明

SQL Serverのデータベースをリストアします。swsrpmakeコマンドを使ってデータベースファイルを復元したあと、本コマンドを投入してください。本コマンドは、復元したデータベースファイルからデータベースを再作成します。リカバリーする場合は、本コマンドの実行後、Management StudioまたはTransact-SQLを使用してログを適用してください。

オプション

-Xserver serverName

クラスタ運用の場合、接続するSQL Serverの仮想サーバ名を指定します。
クラスタ運用でない場合は、本オプションを指定する必要はありません。

-Xinstance instanceName

接続インスタンスを指定します。オペランドにはインスタンス名を指定します。このオプションを指定しない場合は、規定のインスタンスに接続します。

-Xnolog

ログの適用をせず、バックアップ時点までDBを復元することを指定します。このオプションを指定しない場合、DBはバックアップ時点までリストアされますが、ログの適用を完了するまで使用できません。ログの適用は、Management StudioまたはTransact-SQLを使用してください。

-Xmeta metaFileName

メタデータファイル名を指定します。絶対パスで指定してください。メタデータファイルは、ファイル識別番号(FILE_ID)1のファイルと同一のフォルダに"dbName.swsrp-dmp"という名前で保存されています。データベースファイルのファイル識別番号を確認するには、Transact-SQL文「USE データベース名 EXEC SP_HELPFILE」を使用してください。なお、本コマンドの正常終了後、メタデータファイルは削除されます。

オペランド

dbName

データベース名を指定します。スペースを含むデータベース名は、ダブルクォーテーション(")で囲む必要があります。

終了ステータス

=0 : 正常終了
>0 : 異常終了

使用例

注意事項