管理対象サーバ業務のセットアップは、以下の手順で実施してください。
注意
作業は、Administrator権限を持つユーザーで実施してください。なお、ドメインのAdministratorsに所属したユーザーで実施する場合は、Windowsサービスの「Computer Browserサービス」が開始されている必要があります。
Windows Server 2012以降の場合は、事前に「フェールオーバー クラスター コマンド インターフェイス」をインストールしてください。
Telnetサーバーサービスを利用して本作業を行うと、不具合が発生します。Telnetサーバーサービスは利用しないでください。
プライマリノードを再起動します。
必要に応じて、既存のクラスタ業務を停止します。
管理対象サーバ業務を既存のクラスタ業務に追加する場合は、フェールオーバークラスタマネージャーを利用して、該当のクラスタ業務を停止してください。新規にクラスタ業務を作成する場合、この手順は不要です。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクはオンラインにしておきます。
クラスタ業務の停止方法、共有ディスクのオンライン方法は、使用しているクラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。
所有権を獲得します。
フェールオーバークラスタマネージャーを利用して、プライマリノードで、QuorumディスクとAdvancedCopy Managerで使用する共有ディスクの所有権、および業務の所有権を獲得してください。
所有権の獲得方法の詳細は、使用しているクラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。
クラスタセットアップ開始を指示します。
プライマリノードで、以下のクラスタセットアップコマンドを実行してください。
<プログラムディレクトリ>とは、AdvancedCopy Managerエージェントをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」です。
運用管理サーバで実行する場合
<プログラムディレクトリ>\ACM\bin\stgclset_mscs |
管理対象サーバで実行する場合
<プログラムディレクトリ>\bin\stgclset_mscs |
ノード種別と共有ディスクを選択します。
クラスタセットアップコマンドの初期画面が表示されます。
各項目の説明は以下のとおりです。必要事項を入力したあと、[OK]ボタンをクリックしてください。
項目 | 説明 |
---|---|
サーバ種別 | 「Storageサーバ」が表示されます。 |
ノード種別 | 「プライマリノード」を選択してください。 |
物理ディスクリソース | 「7.3 カスタマイズ項目の確認」で準備した「共有データ用共有ディスクのディスクリソース」を選択してください。 |
ドライブ | 物理ディスクリソースに対応したドライブ文字が表示されます。 |
必要なディスク容量 | AdvancedCopy Managerクラスタ環境に必要な最小のディスク容量が表示されます。必要なディスク容量は、算出した共有ディスク容量を使用し、空き容量が十分か判断してください。 |
空きディスク容量 | 指定されたドライブの空き容量が表示されます。 |
プライマリノードのクラスタ情報を設定します。
クラスタセットアップコマンドの設定画面が表示されます。表示される設定画面は、OSによって異なります。
以下は、Windows Server 2008の画面です。
以下は、Windows Server 2012以降の画面です。
各項目の説明は以下のとおりです。必要事項を入力したあと、[OK]ボタンをクリックしてください。
項目 | 説明 |
---|---|
サーバ種別 | 「Storageサーバ」が表示されます。 |
ノード種別 | 「プライマリノード」であることを確認してください。 |
ドライブ | 物理ディスクリソースに対応したドライブ文字が表示されます。 |
論理ノード名 | 「7.3 カスタマイズ項目の確認」で準備した「論理ノード名」を入力してください。 |
業務名 | 「7.3 カスタマイズ項目の確認」で準備した「業務名」を入力してください。 |
クラスタ名 | 「7.3 カスタマイズ項目の確認」で確認した「クラスタ名」を入力してください。 |
IPアドレスリソース |
|
IPバージョン | 管理対象サーバの運用を行うIPアドレスのIPバージョンを選択してください。 |
IPv4アドレス | 管理対象サーバの運用をIPv4アドレスで行う場合は、「7.3 カスタマイズ項目の確認」で確認した「論理IPアドレス」(IPv4)を入力してください。 |
サブネットマスク | IPアドレスリソースで「新規」、かつIPバージョンで「IPv4」を選択した場合は、IPv4アドレスに入力したIPアドレスのサブネットマスクを入力してください。 |
IPv6アドレス | 管理対象サーバの運用をIPv6アドレスで行う場合は、「7.3 カスタマイズ項目の確認」で確認した「論理IPアドレス」(IPv6)を入力してください。IPv6アドレスは、WSFCで使用可能なものを指定してください。 |
ネットワーク名 | IPアドレスリソースで「新規」を選択した場合は、「7.3 カスタマイズ項目の確認」で準備した「ネットワーク名」を入力してください。 |
外部接続用ネットワーク名 | IPアドレスリソースで「新規」、かつIPバージョンで「IPv4」を選択した場合は、「7.3 カスタマイズ項目の確認」で確認した「外部接続用ネットワーク名」を入力してください。 |
Storage管理サーバ業務 | 管理対象サーバ業務の設定を行うため、この項目はチェックしないでください。 |
ポート番号・サービスを設定します。
[ポート番号・サービス設定/解除コマンド]画面が表示されます。ただし、設定済みの場合は表示されません。
項目の説明は以下のとおりです。必要事項を入力したあと、[OK]ボタンをクリックしてください。
項目 | 説明 |
---|---|
通信サービス | 「7.3 カスタマイズ項目の確認」で準備した「業務用通信サービス/デーモンのポート番号」を入力してください。 |
ポート番号・サービス設定が完了します。
[OK]ボタンをクリックしてください。
プライマリノードのクラスタセットアップを終了します。
クラスタセットアップの完了画面が表示されるので、[OK]ボタンをクリックしてください。引き続き、セカンダリの設定を行います。
セカンダリノードAを再起動します。
セカンダリノードAで業務の所有権を獲得します。
フェールオーバークラスタマネージャーを利用して、セカンダリノードAで業務の所有権を獲得してください。
所有権の獲得方法の詳細は、使用しているクラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。
クラスタセットアップ開始を指示します。
セカンダリノードAで、以下のクラスタセットアップコマンドを実行してください。
<プログラムディレクトリ>とは、AdvancedCopy Managerエージェントをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」です。
運用管理サーバで実行する場合
<プログラムディレクトリ>\ACM\bin\stgclset_mscs |
管理対象サーバで実行する場合
<プログラムディレクトリ>\bin\stgclset_mscs |
ノード種別と共有ディスクを選択します。
クラスタセットアップコマンドの初期画面が表示されます。
各項目の説明は以下のとおりです。必要事項を入力したあと、[OK]ボタンをクリックしてください。
項目 | 説明 |
---|---|
サーバ種別 | 「Storageサーバ」が表示されます。 |
ノード種別 | 「セカンダリノード」を選択してください。 |
物理ディスクリソース | 「7.3 カスタマイズ項目の確認」で準備した「共有データ用共有ディスクのディスクリソース」を選択してください。 |
ドライブ | 物理ディスクリソースに対応したドライブ文字が表示されます。 |
必要なディスク容量 | AdvancedCopy Managerクラスタ環境に必要な最小のディスク容量が表示されます。 |
空きディスク容量 | 指定されたドライブの空き容量が表示されます。 |
セカンダリノードAにおけるクラスタ情報を設定します。
クラスタセットアップコマンドの設定画面に、プライマリノードで設定した値が表示されます(ノード種別だけ、「セカンダリノード」となります)。各項目を確認し、[OK]ボタンをクリックしてください。
ポート番号・サービスを設定します。
[ポート番号・サービス設定/解除コマンド]画面に、プライマリノードで設定した値が表示されます。ただし、設定済みの場合は表示されません。
[OK]ボタンをクリックしてください。
ポート番号・サービス設定が完了します。
[OK]ボタンをクリックしてください。
セカンダリノードAのクラスタセットアップを終了します。
クラスタセットアップの完了画面が表示されるので、[OK]ボタンをクリックしてください。
1:1運用待機、相互待機、n:1運用待機の場合は、手順27に進んでください。
カスケード運用の場合は、手順18に進んでください。
セカンダリノードBを再起動します。
注意
セカンダリノードBとなるノードが複数台ある場合、すべてのセカンダリノードBで手順18~手順26の作業を実施する必要があります。
セカンダリノードBで業務の所有権を獲得します。
フェールオーバークラスタマネージャーを利用して、セカンダリノードBで業務の所有権を獲得してください。
所有権の獲得方法の詳細は、使用しているクラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。
クラスタセットアップ開始を指示します。
セカンダリノードBで、以下のクラスタセットアップコマンドを実行してください。
<プログラムディレクトリ>とは、AdvancedCopy Managerエージェントをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」です。
運用管理サーバで実行する場合
<プログラムディレクトリ>\ACM\bin\stgclset_mscs |
管理対象サーバで実行する場合
<プログラムディレクトリ>\bin\stgclset_mscs |
ノード種別と共有ディスクを選択します。
クラスタセットアップコマンドの初期画面が表示されます。
各項目の説明は以下のとおりです。必要事項を入力したあと、[OK]ボタンをクリックしてください。
項目 | 説明 |
---|---|
サーバ種別 | 「Storageサーバ」が表示されます。 |
ノード種別 | 「セカンダリノード」を選択してください。 |
物理ディスクリソース | 「7.3 カスタマイズ項目の確認」で準備した「共有データ用共有ディスクのディスクリソース」を選択してください。 |
ドライブ | 物理ディスクリソースに対応したドライブ文字が表示されます。 |
必要なディスク容量 | AdvancedCopy Managerクラスタ環境に必要な最小のディスク容量が表示されます。 |
空きディスク容量 | 指定されたドライブの空き容量が表示されます。 |
セカンダリノードBの追加を確認します。
カスケード運用用に新たにセカンダリノードを追加するための確認画面が表示されます。カスケード運用の業務であることを確認し、[はい]ボタンをクリックしてください。
「設定済みのセカンダリノード数」には、セットアップ済みのセカンダリノードのノード数が出力されます。
注意
確認のデフォルトが[いいえ]ボタン(処理のキャンセル)であることに注意してください。
セカンダリノードBにおけるクラスタ情報を設定します。
クラスタセットアップコマンドの設定画面に、プライマリノードで設定した値が表示されます(ノード種別だけ、「セカンダリノード」となります)。各項目を確認し、[OK]ボタンをクリックしてください。
ポート番号・サービスを設定します。
[ポート番号・サービス設定/解除コマンド]画面に、プライマリノードで設定した値が表示されます。ただし、設定済みの場合は表示されません。
[OK]ボタンをクリックしてください。
ポート番号・サービス設定が完了します。
[OK]ボタンをクリックしてください。
セカンダリノードBのクラスタセットアップを終了します。
クラスタセットアップの完了画面が表示されるので、[OK]ボタンをクリックしてください。
注意
セカンダリノードBとなるノードが残っている(手順18~手順26を未実施のノードがある)場合、そのノードで手順18から実施してください。すべてのセカンダリノードBで作業(手順18~手順26)が終了したあと、手順27に進んでください。
必要に応じて、リソースの依存関係と実行可能な所有者を設定します。
フェールオーバークラスタマネージャーを使用して、以下のリソースの依存関係に業務用のディスクリソースを追加してください。
AdvancedCopy COM Service_logicalNodeName
注意
AdvancedCopy COM Service_logicalNodeName と業務用のディスクリソースとの依存関係は、業務のボリュームの追加/削除などを実施するときに再設定する必要があります。詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド(Windows版)』の「クラスタ運用時の注意事項」を参照してください。
クラスタ業務のノード数よりクラスタシステムのノード数が多い場合(例えば、n:1運用待機運用の場合)は、フェールオーバークラスタマネージャーを使用して、当該クラスタ業務に属しているAdvancedCopy Managerのリソースのプロパティ情報(実行可能な所有者)をクラスタ業務で動作するノードだけに変更してください。実行可能な所有者の変更方法は、使用しているクラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。
変更するAdvancedCopy Managerのリソースは、以下のとおりです。
AdvancedCopy COM Service_logicalNodeName
AdvancedCopy IP Address_logicalNodeName (AdvancedCopy Managerのクラスタセットアップコマンドで、「IPアドレスリソース」-「新規」を選択した場合)
AdvancedCopy Network_logicalNodeName (AdvancedCopy Managerのクラスタセットアップコマンドで、「IPアドレスリソース」-「新規」を選択した場合)
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク
バックアップボリュームまたは複写先ボリューム
プライマリノードで、AdvancedCopy Managerサービスを起動します。
フェールオーバークラスタマネージャーを利用して、設定を完了したクラスタ業務をオンラインとし、AdvancedCopy Managerのサービスを起動してください。
環境をバックアップします。
不測の事態に備え、Windowsのエクスプローラのコピー機能などを使用して、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスク内の以下のフォルダをバックアップしてください。
<AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのドライブ>:\etc
<AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクのドライブ>:\var
動作ノードを確認します。
フェールオーバークラスタマネージャーを使用して、該当するノードでクラスタ業務が動作することを確認してください。
管理対象サーバ業務の環境を作成します。
AdvancedCopy Managerでレプリケーション運用またはバックアップ/リストア運用をする環境を、管理対象サーバ業務に作成してください。
『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド(Windows版)』を参照して、運用形態に応じた環境を作成してください。
注意
管理対象サーバ業務に管理対象サーバを追加するときは、stgxfwcmaddsrvコマンドを使用してください。
<プログラムディレクトリ>\ACM\bin\stgxfwcmaddsrv [-n serverName] -i logicalIpAddr -p portNumber
<プログラムディレクトリ>: AdvancedCopy Managerエージェントをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」
serverName : サーバ名
logicalIpAddr : 論理IPアドレス
portNumber : ポート番号
コマンドのオプションに指定する引数の詳細は、「2.4.2 クラスタ業務とローカル業務」を参照してください。
コマンドの詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「コマンドリファレンス」を参照してください。
すべてのノードを再起動します。
n:1運用待機運用ですでにセカンダリノードのインストールとカスタマイズ(再起動を含む)が終了している場合は、プライマリノードだけを再起動してください。
以上で、作業は終了です。