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Systemwalker Operation Manager  運用ガイド
FUJITSU Software

4.5.1 GUIからインポート/エクスポートする

本項では、Systemwalker Operation Managerクライアントの画面から、ジョブ/ジョブネットの定義情報をインポート/エクスポートする方法について説明します。

実行に必要な権限

インポート/エクスポートするには、Systemwalker Operation Managerサーバに接続するユーザが、以下のいずれかの権限を持つユーザである必要があります。

4.5.1.1 インポートする

Systemwalker Operation Managerクライアントの画面から、Systemwalker Operation Managerサーバにジョブネット定義CSVファイルまたはグループ定義CSVファイルをインポートする手順を説明します。

なお、階層化されている場合、子ジョブネットは親ジョブネットとあわせて指定できます。

ポイント

ジョブネット定義CSVファイルおよびグループ定義CSVファイルでは、それぞれ1つのCSVファイル内に複数の定義情報をまとめて記載することができます。1つのCSVファイル内に複数の定義情報をまとめて記載し、インポートするCSVファイル数を削減することで、インポート時間を短縮することができます。

なお、1つのCSV定義ファイルにジョブ/ジョブネットの定義情報とグループの定義情報を混在して指定することはできません。混在していた場合はエラーとなります。

注意

インポート時の消費リソースについて

  • インポート対象のCSVファイルをSystemwalker Operation ManagerクライアントからSystemwalker Operation Managerサーバへ一括して転送するため、以下のディスク容量を多く必要とします。

    • Systemwalker Operation Managerクライアント/Systemwalker Operation Managerサーバの両方において、インポート対象となるCSVファイルサイズの合計分のディスク容量

    ディスク容量不足の場合、CSVファイルの転送に失敗する可能性があるため、上記を参考に必要なディスク容量をあらかじめ確保しておいてください。

  • 大量にジョブネットをインポートする場合、サーバで消費するメモリが増大します。そのため、他の業務が実行されていない時間帯に実施することを推奨します。

    また、インポートでメモリ不足のエラーとなった場合は、一度に指定するジョブネット数(ジョブネット定義CSVファイル)を減らし、複数回に分けてインポートを実行してください。インポートで使用するメモリの目安は以下のとおりです。

    15000ジョブネット(1ジョブネット1ジョブ)あたり:約1Gバイト


インポートの動作について

  • インポート時にすでにジョブネットが登録されている場合、インポートされるCSVファイルの定義がジョブネット単位で上書きされます。
    例えばプロジェクト内にジョブネット名A、B、Cのジョブネットがあり、3つのCSVファイルにそれぞれジョブネット名C、D、Eのジョブネットが定義されている場合、ジョブネットCが上書きされ、プロジェクト内にはA、B、C、D、Eのジョブネットが登録された状態になります。

  • インポート先として[業務選択]ウィンドウのプロジェクトのみが選択できます。マスタスケジュール管理機能を有効にしている場合は[業務選択]ウィンドウのマスタプロジェクトのみが選択できます。

  • インポート中は対象のプロジェクトに対しての操作を占有するため、インポートが完了するまで、そのプロジェクトに対する操作(例えば、ジョブネットの起動など)は待たされます。


階層の変更をともなうインポートについて

  • 階層化されている登録済みのジョブネット定義に対して、階層(親子)の変更をともなうインポートはしないでください。エラーになる場合があります。詳細については、“階層変更をともなうインポートについて”を参照してください。


グループ定義CSVファイルを含むインポートについて

  • グループ定義CSVファイルをインポートする場合は、先にグループ内ジョブネットが存在するジョブネット定義CSVファイルをインポートした後に、グループ定義CSVファイルをインポートしてください。該当するジョブネットが存在しない状態でグループ定義CSVファイルをインポートした場合、エラーとなります。

操作手順

  1. インポート先プロジェクトの選択

    インポート対象のSystemwalker Operation Managerサーバに接続し、[Systemwalker Operation Manager]ウィンドウの[業務選択]ウィンドウで、インポート先のプロジェクトを選択します。マスタスケジュール管理機能を有効にしている場合は、マスタプロジェクトを選択してください。

  2. [Systemwalker Operation Manager インポート]ウィンドウの表示

    [ファイル]メニューから[インポート]を選択する、または右クリックによるポップアップメニューから[インポート]を選択します。

    図4.72 [Systemwalker Operation Manager インポート]ウィンドウ

    [サーバ種別]/[サーバ]/[サブシステム]/[プロジェクト]

    インポート先の情報が表示されます。

    [インポートファイル]

    選択したCSVファイル、ディレクトリが表示されます。

    [ファイル選択]/[ディレクトリ選択]

    [ファイルを開く]ダイアログボックス/[フォルダーの参照]ダイアログボックスを表示します。

    [CSVファイルを一括転送して処理を高速化する]

    CSVファイルを一括転送して処理を高速化します。初期値は指定されている状態です。なお、一括転送では、CSVファイル単位で処理を中断することはできません。

  3. CSVファイルの選択

    インポート対象のジョブネット定義CSVファイルまたはグループ定義CSVファイルを選択します。

    • CSVファイルを指定して選択する場合は、[Systemwalker Operation Manager インポート]ウィンドウの[ファイル選択]をクリックします。

      →[ファイルを開く]ダイアログボックスが表示されます。

      図4.73 [ファイルを開く]ダイアログボックス

      ファイルを選択して[開く]ボタンをクリックします。複数のCSVファイルをまとめて指定することもできます。

      →[Systemwalker Operation Manager インポート]ウィンドウに選択したCSVファイルが追加されます。

    • ディレクトリ配下すべてのCSVを選択する場合は、[Systemwalker Operation Manager インポート]ウィンドウの[ディレクトリ選択]をクリックします。

      →[フォルダーの参照]ダイアログボックスが表示されます。

      図4.74 [フォルダーの参照]ダイアログボックス

      ディレクトリを選択して[OK]ボタンをクリックします。

      →[Systemwalker Operation Manager インポート]ウィンドウに選択したディレクトリが追加されます。

    注意

    • インポートで指定可能なファイル種別は拡張子が“*.csv”または“*.CSV”のCSVファイルだけです。ディレクトリが指定された場合は、拡張子が“*.csv”または“*.CSV”のファイルのみを処理の対象とします。

    • [ファイルを開く]ダイアログボックスや[フォルダーの参照]ダイアログボックスで選択するファイルおよびフォルダは、絶対パスで260バイト以上であった場合は指定できません。

  4. インポートの実行

    [Systemwalker Operation Manager インポート]ウィンドウで[OK]ボタンをクリックすると、インポートが開始されます。

    インポート処理の実行中は、実行経過をダイアログボックスで表示します。

    ダイアログボックスで[キャンセル]ボタンをクリックすると、インポート処理は中断されます。

    なお、一括転送をしている場合、すべてのCSVファイルの転送が完了するまでインポート処理が中断されないため、中断までにしばらく時間がかかる場合があります。また、[キャンセル]ボタンがグレーアウトされている時は、キャンセルすることができません。

    注意

    • ジョブネット定義CSVファイルの処理の途中でエラーがあった場合、すべてのジョブネット定義CSVファイルのインポートを中止します。

    • 指定されたジョブネットCSV定義ファイルに同一のジョブネット名が存在した場合、エラーになります。

  5. 実行結果の確認

    選択したプロジェクト配下に、定義情報がインポートされます。

    インポートが完了すると、完了のダイアログが表示されます。

    また、クライアントのOSでテキスト(.txt)に関連付けられているアプリケーションが自動的に起動され、インポートの実行結果が表示されます。

    インポートの実行結果は、以下のテキストファイルに格納されます。

    Systemwalker Operation Managerクライアントインストール先ディレクトリ
    \MPWALKER.JM\mpjmcl\work\jmimpexp\impinfo.txt

    ジョブネット定義のインポートの実行結果について、出力例を以下に示します。

    【正常時】

    サブシステム番号=0
    プロジェクト名=営業
    
    定義体の登録に成功しました。

    【エラー時】

    サブシステム番号=0
    プロジェクト名=営業
    
    定義体の登録に失敗しました。
    MpJobsch:エラー :0350: インポートが異常終了しました ジョブネット名=jobnet1 オペランド=starttime コード=0084

    備考. 複数のジョブネット定義CSVファイルを選択した場合、1つのCSVファイルにまとめられて処理されます。このため、メッセージは処理された1つのCSVファイルに対して出力されます。異常を検知した場合は、検知した時点で処理を終了するため、異常が複数あっても、先に検知した問題に対するエラーメッセージがひとつ出力されます。

    メッセージの詳細は、“Systemwalker Operation Manager メッセージ集”の“ジョブスケジューラコマンドの出力メッセージ”を参照してください。

    実行結果のテキストファイルは、次回、インポート処理を行ったときに上書きされます。

    MpJobsch: ERROR: 0412のメモリ不足を示すメッセージが出力された場合は、一度に指定するジョブネット数(ジョブネット定義CSVファイル)を分割してインポートしてください。

階層変更をともなうインポートについて

階層(親子)の変更をともなうインポートは、エラーになる場合があります。このような場合は、階層関係のジョブネットを削除してからインポートするようにしてください。
なお、定義済みのジョブネットを子ジョブネットとした階層化ジョブネットを新規登録するインポートは、6階層にならなければ問題ありません。
以下にエラーになる可能性のある例を示します。

<例1>処理中に一時的に6階層になる場合

インポートを利用して、下記のようなジョブネットの定義変更を行う場合を例に説明します。

【インポートによるジョブネット定義の変更内容】

  • ジョブネットBのジョブから子ジョブネット(ジョブネットC)を削除

  • ジョブネットZの子ジョブネットとしてジョブネットCを設定

  • ジョブネットDのジョブから子ジョブネット(ジョブネットE)を削除

以下にインポート前後のジョブネット構成とインポート処理内容を示します。黄色のジョブネットB、D、Zは、インポートにより定義変更されるジョブネットです。

ジョブネットB、D、Zの定義変更を一度のインポートで行った場合、以下のように処理中に一時的に6階層になり、インポート処理がエラーとなります。

このため、処理中に6階層にならないよう、以下の手順のように分けてインポートしてください。

[インポート手順]

  1. ジョブネットBのジョブから子ジョブネット(ジョブネットC)を削除、また、ジョブネットDのジョブから子ジョブネット(ジョブネットE)を削除した上で、ジョブネットB、ジョブネットDをインポートする。

  2. ジョブネットZの子ジョブネットとしてジョブネットCを設定し、ジョブネットZをインポートする。


<例2>処理中に一時的にループ構造になる場合

インポートを利用して、下記のようなジョブネットの定義変更を行う場合を例に説明します。

【インポートによるジョブネット定義の変更内容】

  • ジョブネットAのジョブから子ジョブネット(ジョブネットB)を削除

  • ジョブネットDのジョブから子ジョブネット(ジョブネットE)を削除

  • ジョブネットDの子ジョブネットとしてジョブネットAを設定

以下にインポート前後のジョブネット構成とインポート処理内容を示します。黄色のジョブネットA、Dは、インポートにより定義変更されるジョブネットです。

ジョブネットA、Dの変更を一度のインポートで行った場合、このように処理中に一時的にループ構造になり、インポート処理がエラーとなります。

このため、処理中にループ構造にならないよう、以下の手順のように分けてインポートしてください。

[インポート手順]

  1. ジョブネットAのジョブから子ジョブネット(ジョブネットB)を削除し、ジョブネットAをインポートする。

  2. ジョブネットDのジョブから子ジョブネット(ジョブネットE)を削除、また、ジョブネットDの子ジョブネットとしてジョブネットAを設定し、ジョブネットDをインポートする。

4.5.1.2 エクスポートする

エクスポート対象範囲

ジョブ/ジョブネットの定義情報、およびグループの定義情報をエクスポートする対象範囲として選択できるのは、以下の単位です。

エクスポートは、対象範囲のジョブネット、グループごとに処理されます。

作成されるCSVファイル名

以下のファイル名でCSVファイルが作成されます。

ジョブネット定義CSVファイル:

ジョブネット名.CSV

グループ定義CSVファイル:

グループ名.CSV

CSVファイルの出力形式

以下のディレクトリ構成でCSVファイルは出力されます。

<エクスポート先ディレクトリ>
  └─<サブシステム番号>
        ├─<プロジェクト名>
        │   ├─ジョブネット定義CSVファイル
        │   ├─ジョブネット定義CSVファイル
        │   │            :
        │   │            :
        │   ├─グループ定義CSVファイル
        │   └─グループ定義CSVファイル
        │
        └─<プロジェクト名>
                    :
                    :

注意

エクスポート対象のCSVファイルをSystemwalker Operation ManagerサーバからSystemwalker Operation Managerクライアントへ一括して転送するため、以下のディスク容量を多く必要とします。

  • Systemwalker Operation Managerサーバにおいて、エクスポートしたCSVファイルサイズの合計分のディスク容量

ディスク容量不足の場合、CSVファイルの転送に失敗する可能性があるため、上記を参考に必要なディスク容量をあらかじめ確保しておいてください。

操作手順

  1. エクスポート対象範囲の選択

    エクスポート対象の定義情報が存在するSystemwalker Operation Managerサーバに接続し、[Systemwalker Operation Manager]ウィンドウの[業務選択]ウィンドウで、エクスポート対象範囲を選択します。各定義情報をエクスポートする対象範囲は、以下の単位で指定できます。

    • ジョブネット

    • 親ジョブネット

    • 子ジョブネット

    • マスタリンクジョブネット

    • グループ

    • プロジェクト

    • サブシステム

  2. [Systemwalker Operation Manager エクスポート]ウィンドウの表示

    [ファイル]メニューから[エクスポート]を選択する、または右クリックによるポップアップメニューから[エクスポート]を選択します。

    図4.75 [Systemwalker Operation Manager エクスポート]ウィンドウ

    [サーバ種別]/[サーバ]/[サブシステム]/[プロジェクト]/[グループ]/[ジョブネット]

    エクスポート対象範囲の情報が表示されます。

    [エクスポート先]

    選択したエクスポート先のディレクトリが表示されます。

    [ディレクトリ選択]

    [フォルダーの参照]ダイアログボックスを表示します。

    [CSVファイルを一括転送して処理を高速化する]

    CSVファイルを一括転送して処理を高速化します。初期値は指定されている状態です。

    なお、一括転送では、CSVファイル単位で処理を中断することはできません。

  3. エクスポート先の指定

    エクスポート先のディレクトリをいずれかの方法で指定します。

    • [Systemwalker Operation Manager エクスポート]ウィンドウの[エクスポート先]に直接、エクスポート先のディレクトリを記載します

      エクスポート先ディレクトリ名は、最大200バイトまで指定可能です。200バイトを超えた場合、エラーになります。

    • [ディレクトリ選択]をクリックし、[フォルダーの参照]ダイアログボックスで指定します。

      図4.76 [フォルダーの参照]ダイアログボックス

      ディレクトリを選択して[OK]ボタンをクリックします。

      →[Systemwalker Operation Manager エクスポート]ウィンドウに選択したディレクトリが追加されます。

  4. エクスポートの実行

    [Systemwalker Operation Manager エクスポート]ウィンドウで[OK]ボタンをクリックすると、エクスポートが開始されます。

    エクスポート処理の実行中は、実行経過をダイアログボックスで表示します。

    ダイアログボックスで[キャンセル]ボタンをクリックすると、エクスポート処理は中断されます。

    なお、一括転送をしている場合、すべての定義ファイルの出力が完了するまでエクスポート処理が中断されないため、中断までにしばらく時間がかかる場合があります。また、[キャンセル]ボタンがグレーアウトされている時は、キャンセルすることができません。

    注意

    • エクスポートの処理で作成されるCSVファイルのファイル名が256バイトを超える場合は、エクスポートの処理でエラーになります。

    • エクスポートでは、ジョブネットの定義情報はプロジェクト単位に一括で処理するため、その処理の途中でエラーになった場合は、エラーとなったプロジェクトのジョブネットの定義情報は出力されません。サブシステムを指定した場合は、エラーとならなかったプロジェクトのジョブネット定義情報は出力されます。

    • エクスポート先に指定したディレクトリに同一のファイル名が存在した場合、上書きされます。

  5. 実行結果の確認

    選択したディレクトリ配下に、CSVファイルが作成されます。

    エクスポートが完了すると、完了のダイアログが表示されます。

    また、クライアントのOSでテキスト(.txt)に関連付けられているアプリケーションが自動的に起動され、エクスポートの実行結果が表示されます。

    エクスポートの実行結果は、以下のテキストファイルに格納されます。

    Systemwalker Operation Managerクライアントインストール先ディレクトリ
    \MPWALKER.JM\mpjmcl\work\jmimpexp\expinfo.txt

    ジョブネット定義のエクスポートの実行結果について、出力例を以下に示します。

    【正常時】

    サブシステム番号=0
    プロジェクト名=営業
    
    定義体の取得に成功しました。

    【エラー時】

    サブシステム番号=0
    プロジェクト名=営業
    
    定義体の取得に失敗しました。
    MpJobsch:エラー :0483:ジョブネット定義CSVファイルの書き込みに失敗しました

    備考.メッセージには、エクスポートが成功したか失敗したかが出力されます。

    実行結果のテキストファイルは、次回、エクスポート処理を行ったときに上書きされます。