機能概要
連携によって、以下のことが実現できます。
管理対象サーバの登録、削除の連携
本製品で管理対象サーバの登録、削除を行うことで、自動的にBMC BladeLogic Server Automationへの管理対象サーバの登録、削除が行われます。本製品とBMC BladeLogic Server Automationで同一環境のサーバを管理対象にする場合、この連携がサーバの登録作業の負担を軽減します。
クローニングとソフトウェア配付の連携
本製品のクローニングとBMC BladeLogic Server Automationのソフトウェア配付の機能を連携させることで、クローニングによって導入したサーバにソフトウェアを配付できます。この連携が、クローニングイメージに含めて配付できないソフトウェア(MACアドレスのような動作環境の固有情報を導入時に保持するようなソフトウェアなど)を管理対象サーバに導入する作業の負担を軽減します。
機能詳細
共通事項
連携によって実行するBMC BladeLogic Server Automationの処理と処理結果は、RORコンソールの進捗状況に本製品で実行する処理に含めて表示されます。
処理が実行される順序は、本製品の処理が先行します。本製品の処理が正常に終了しなかった場合、BMC BladeLogic Server Automationの処理は実行されません。
本製品の処理が正常に終了し、BMC BladeLogic Server Automationが正常に終了しなかった場合、RORコンソールの進捗状況では異常として表示されます。
BMC BladeLogic Server Automationの処理における処理異常の内容は、BMC BladeLogic Server AutomationのServer Automationコンソールで確認し、BMC BladeLogic Server Automationのマニュアルに従って対処してください。
管理対象サーバの登録の連携
本製品でエージェントの自動登録を伴う管理対象サーバの登録を実行する際に、BMC BladeLogic Server Automationに対するサーバの登録が自動的に行われます。
サーバの登録時にエージェントを自動登録しない場合、連携は動作しません。サーバの登録後にエージェントを登録することで、BMC BladeLogic Server Automationに対するサーバの登録が自動的に行われます。
BMC BladeLogic Server Automationに登録されるサーバ名は、OSに設定されているコンピュータ名(Windowsの場合)またはホスト名(Linuxの場合)が使用されます。
本製品の処理が正常に終了し、BMC BladeLogic Server Automationの処理が正常に終了しなかった場合、RORコンソールの進捗状況では異常として表示されます。その場合、本製品へのサーバの登録は物理サーバの登録までが完了し、エージェントの登録は未完了の状態になるため、問題を取り除いたあと、エージェントを再登録してください。
管理対象サーバの削除の連携
本製品で管理対象サーバの削除を実行する際に、BMC BladeLogic Server Automationに対するサーバの削除が自動的に行われます。
本製品の処理が正常に終了し、BMC BladeLogic Server Automationの処理が正常に終了しなかった場合、RORコンソールの進捗状況では異常として表示されます。その場合、本製品のサーバ削除は完了しているため、BMC BladeLogic Server Automationのサーバ削除は、Server Automationコンソールから行ってください。
クローニングとソフトウェア配付の連携
BMC BladeLogic Server Automationでソフトウェア配付用のバッチジョブを事前に作成することで、ソフトウェア配付に関する設定が行われます。
本製品でクローニングイメージを配付したあと、対象のサーバをBMC BladeLogic Server Automationに自動的に登録すると共に、BMC BladeLogic Server Automationに設定したソフトウェア配付用のバッチジョブを実行します。
本製品の処理が正常に終了し、BMC BladeLogic Server Automationの処理が正常に終了しなかった場合、RORコンソールの進捗状況では異常として表示されます。その場合、本製品でのイメージ配付は完了しているため、ソフトウェア配付はBMC BladeLogic Server Automationのバッチジョブを実行し、完了させてください。
BMC BladeLogic Server Automationの導入
BMC BladeLogic Server Automationのマニュアルに従い、BMC BladeLogic Server Automationの導入作業を行ってください。本製品との連携に関する留意事項を以下に示します。
導入の順序
本製品とBMC BladeLogic Server Automationの導入作業には順序関係はありません。そのため、どちらの製品を先に導入しても問題ありません。
マネージャーの導入
本製品のマネージャーとBMC BladeLogic Server AutomationのマネージャーであるApplication Serverは、同一のサーバに導入することも、別々のサーバに導入することもできます。
注意
BMC BladeLogic Server Automationをサーバ管理製品として本製品に登録する場合は、同一サーバに導入することをお勧めします。ただし、本製品のマネージャーをクラスタ運用する場合は、別々のサーバに導入してください。
連携の必須コンポーネント
本製品のマネージャーとApplication Serverを別々のサーバに導入する場合、本製品のマネージャーを導入するサーバ上にBMC BladeLogic Server Automationコンソールを導入してください。
設定手順
連携は、本製品の処理のあとに、連携用のスクリプトを通してBMC BladeLogic Server Automationの機能を実行することで実現します。連携を利用する前に以下の手順で、BMC BladeLogic Server Automationの設定と連携用スクリプトの設定を行ってください。
共通設定
BMC BladeLogic Server Automationに対する設定
管理対象サーバの名前解決用の設定を行います。
BMC BladeLogic Server Automationでは、サーバ名を指定してサーバを登録します。そのため、登録されるサーバ名がApplication Serverから名前解決できるように、事前にDNSまたはhostsファイルを設定してください。
注意
本製品のクローニングを使用してサーバを構築する場合、サーバに設定されるサーバ名は[クローニングイメージの配付]ダイアログの"配付後のサーバ名"で設定できます。
"配付後のサーバ名"に設定するサーバ名がApplication Serverから名前解決できないと、BMC BladeLogic Server Automationとの連携処理が失敗します。
上記の問題を防ぐため、"配付後のサーバ名"には解決できるサーバ名を設定してください。
Server AutomationコンソールでApplication Serverに接続し、証明書を取得します。すでに証明書を取得している場合、この手順は必要ありません。
【Windows】
OSにAdministratorでログインした状態でApplication Serverに接続してください。
注意
Windowsの言語バージョンによっては、ビルトインアカウントである管理者ユーザーの名前が"Administrator"ではない場合があります。その場合、お使いの環境に応じて管理者ユーザー名を読み替えてください。
【Linux】
OSにrootでログインした状態でApplication Serverに接続してください。
プロパティ辞書で、サーバのプロパティとして"CLONING_DEPLOY"という名前の整数型のプロパティを作成し、既定値を"0"にします。
[サーバ]ワークスペースに"CLONING_DEPLOY"という名前のサーバスマートグループを作成します。スマートグループ作成時に表示される画面の一致条件欄で、以下の一致条件を設定してください。
選択リストで"サーバ"を選択し、"CLONING_DEPLOY"と入力します。
選択リストで"等しい"を選択し、"1"と入力します。
本製品に対する設定
連携用のスクリプトの拡張子を変更します。
連携用のスクリプトは以下の場所にあります。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\scripts
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/scripts
利用する機能に合わせて"sample"となっているファイルの拡張子を、"bat"に変更してください。
機能 | ファイル名(拡張子を除く) |
---|---|
サーバの登録 | post_register_server |
サーバの削除 | post_delete_server |
クローニングイメージの配付 | post_cloning_deploy |
Application Serverへの接続設定
連携用のスクリプトと同じフォルダーにある"blenv.bat"という名前のファイルを編集し、Application Serverへの接続情報に合わせて、以下に示す変数に指定されている値を書き換えてください。
変数 | 意味 |
---|---|
PROFILE | Application Serverに接続するための認定プロファイル名 |
ID | 連携用のバッチジョブを実行する権限のあるユーザー名 |
PASSWD | 上記ユーザーに対するパスワード |
注意
"blenv.bat"には、Application Serverへの接続情報が含まれるため、以下の対策で接続情報を保護してください。
- 管理サーバをセキュリティ的に保護する。
- 連携用に使用するBMC BladeLogic Server Automationユーザーの権限を、連携用バッチジョブを実行するだけの権限に留める。
【Windows】
"blenv.bat"の中で設定されている以下のパスは、Windowsの言語バージョンによっては存在しない場合があります。その場合、使用している環境のビルトイン管理者ユーザー名や、アプリケーションデータの格納フォルダーに応じて書き換えてください。
set BL_SSO_TRUSTED_CERT_KEYSTORE_FILE="C:\Documents and Settings\Administrator\Application Data\BladeLogic\client_keystore.pkcs12.PEM"
クローニングとソフトウェア配付を連携する場合に必要な設定
本製品に対して、以下を設定してください。
連携用のスクリプト"post_cloning_deploy.bat"を編集し、BMC BladeLogic Server Automationで作成したソフトウェア配付用のバッチジョブを指定してください。
以下に示す変数に指定されている値を書き換えてください。
変数 | 意味 |
---|---|
JOB_GROUP | ジョブフォルダー名 |
JOB_NAME | バッチジョブ名 |
注意事項
連携用のスクリプトはマネージャーのアンインストール時に保存されません。そのため、必要に応じてバックアップしてください。