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Interstage List Creator V10.5.0 帳票設計編
FUJITSU Software

G.2.1 電子フォームをWebブラウザに表示したときと出力したときの違い

ここでは、電子フォームをForm CoordinatorでWebブラウザに表示したときと、List Creatorで出力したときの違いについて、以下のように説明します。

G.2.1.1 共通

ここでは、電子フォームをList Creatorで出力するときの共通の留意事項について説明します。

Form CoordinatorList Creatorでの指定方法の違い

電子フォームや、電子フォームをForm CoordinatorでWebブラウザに表示するときにWebアプリケーションで指定したもので、電子フォームをList Creatorで出力するために、List Creator用に指定する必要があるものについて、以下に示します。

対象

Form Coordinatorでの指定方法

List Creatorでの指定方法

電子フォーム名(帳票名)の指定方法

電子フォームを表示するWebアプリケーションで、OutputDataBuilderクラスのコンストラクタを使用して指定します。

出力時に、List Creatorの各インタフェースで指定します。

電子フォーム格納ディレクトリ(帳票格納ディレクトリ)の指定方法

電子フォーム格納ディレクトリの指定は、以下の優先順序で有効になります。

  • OutputDataBuilderクラスを使用する場合

    1. 電子フォームを表示するWebアプリケーションでの
      OutputDataBuilderクラスのコンストラクタでの指定

    2. Form Coordinatorの環境設定の[全般]タブでの指定

  • Webcoordinatorを使用する場合

    1. WebcoordinatorのWebアプリケーション環境定義ファイルでuji.formpathに指定したフォルダ

    2. Form Coordinatorの環境設定の[全般]タブでの指定

帳票格納ディレクトリの指定は、以下の優先順序で有効になります。

  1. 出力時の各インタフェースでの指定

  2. List Creatorの環境設定の[全般]タブでの指定(List Creatorデザイナインストール時は帳票定義一覧画面でも指定可能)

電子フォーム格納ディレクトリ(帳票格納ディレクトリ)の記述形式

OutputDataBuilderクラスのコンストラクタまたはWebcoordinatorのWebアプリケーション環境定義ファイルで指定する場合は、「file://」で始まるURI文字列で指定します。
Form Coordinatorの環境設定の[全般]タブで指定する場合は、電子フォームを表示するWebアプリケーションが動作するオペレーティングシステムのディレクトリの記述形式で指定します。

帳票を出力するオペレーティングシステムのディレクトリの記述形式で指定します。

メディアデータ格納ディレクトリの指定方法

メディアデータ格納ディレクトリの指定は、以下の優先順序で有効になります。

  1. 電子フォームのプロパティ画面の[メディア]タブでの指定

  2. Webアプリケーションの格納ディレクトリ

メディアデータ格納ディレクトリの指定は、以下の優先順序で有効になります。

  1. 出力時の各インタフェースでの
    メディアデータ格納ディレクトリの指定

  2. 出力時の各インタフェースでの
    帳票格納ディレクトリの指定

  3. List Creatorの環境設定の[全般]タブでの「帳票格納ディレクトリ」の指定(List Creatorデザイナインストール時は帳票定義一覧画面でも指定可能)

メディアデータ格納ディレクトリにフルパスを記述するときの形式

「http://」または「https://」で始まるURLの記述形式で指定します。
「%HOST%」を指定すると、電子フォームを表示するときにWebサーバのホスト名に置き換えられます。

帳票を出力するオペレーティングシステムのディレクトリの記述形式で指定します。

タイトルの指定方法

設計時に、電子フォームのプロパティ画面の[ファイルの概要]タブで指定します。

タイトルの指定は、以下の優先順序で有効になります。

1.出力時の各インタフェースでの指定

2.電子フォーム名(帳票名)

Form CoordinatorList Creatorでの扱えるデータの違い

電子フォームをForm CoordinatorでWebブラウザに表示し、入力された結果を出力したXMLデータは、そのままList Creatorで扱うことができます。

ただし、以下の点はForm Coordinatorで扱えるデータとList Creatorで扱えるデータが違うため、注意が必要です。

データの内容

Form Coordinatorで扱えるデータ/指定方法

List Creatorで扱えるデータ/指定方法

メディアデータ

以下のメディアデータを扱えます。

  • ビットマップデータ

  • JPEGデータ

  • TIFFデータ

  • EMFデータ

  • WMFデータ

  • PNGデータ

ただし、Webブラウザによっては表示できるメディアデータが異なります。

以下のメディアデータを扱えます。

  • ビットマップデータ

  • JPEGデータ

  • OLE2オブジェクト

  • TIFFデータ

  • PNGデータ

ただし、プラットフォーム、出力方法で使用できるメディアデータは異なります。詳細については、以下で確認してください。
⇒“9.2.2.1 演算子の種類”の“●メディアデータ

メディアデータ格納ディレクトリにフルパスを記述するときの形式

「http://」または「https://」で始まるURLの記述形式で指定します。
「%HOST%」を指定すると、電子フォームを表示するときにWebサーバのホスト名に置き換えられます。

帳票を出力するオペレーティングシステムのディレクトリの記述形式で指定します。

XMLデータとして利用できない範囲の文字
(CODE128、EAN-128のバーコード用データなど)

WebアプリケーションでBase64クラスを使用してBase64エンコード、デコードできます。

CODE128、EAN-128のバーコード用データのみ、Base64エンコードしたデータを出力時の各インタフェースで指定できます(List Creatorでは、Base64エンコード、デコードはできません)。

XMLデータの前後の半角空白

空白文字として扱われます。

文字として扱われません。

Form CoordinatorList Creatorでの出力結果の違い

電子フォームをForm CoordinatorでWebブラウザに表示したときと、List Creatorで出力したときの出力結果の違いについて、以下に示します。

指定内容

Form Coordinatorでの表示結果

List Creatorでの出力結果

項目の背景色

有効です。

無効です。

入力値チェック

有効です。

無効です。

バーコード

正しいバーコードは表示されません。

有効です。

電子フォームの背景色

有効です。

無効です。

G.2.1.2 電子フォームにList Creatorの帳票出力に関する詳細な定義を行って出力する場合

ここでは、デザイナ連携して、電子フォームにList Creatorの帳票出力に関する詳細な定義を行って出力する場合の固有の留意事項について説明します。

Form CoordinatorList Creatorでの指定方法の違い

電子フォームや、電子フォームをForm CoordinatorでWebブラウザに表示するときにWebアプリケーションで指定したもので、電子フォームをList Creatorで出力するために、List Creator用に指定する必要があるものについて、以下に示します。

対象

Form Coordinatorでの指定方法

List Creatorでの指定方法

演算

設計時に、イベント定義(電子フォームデザイナの[書式]-[イベント定義])で定義します。

設計時に、データ定義画面(デザイナ連携時の電子フォームデザイナの[ファイル]-[データ定義])で定義します。

日本語フォントと英文フォントに異なるフォントを指定する(帳票出力サーバがUNIX系OSでPostScript印刷する場合)

設計時には指定できません。
電子フォームを表示するWebアプリケーションで、PrintDataBuilderクラスのsetFontMappingFileNameメソッドを使用して指定します。

設計時に、置換フォント設定画面(帳票(電子フォーム)のプロパティ画面の[印刷]タブから表示)で、日本語置換フォント名と英文置換フォント名を「カンマ(,)」で区切って、「日本語置換フォント名,英文置換フォント名」の形式で指定します。
なお、帳票(電子フォーム)の出力時には指定できません。

Form CoordinatorList Creatorでの出力結果の違い

電子フォームをForm CoordinatorでWebブラウザに表示したときと、List Creatorで出力したときの出力結果の違いについて、以下に示します。

対象

Form Coordinatorでの表示結果

List Creatorでの出力結果

演算時の関数の精度

Webブラウザで使用するJavaScriptの関数の精度に依存します。
整数の場合、15桁まで演算できます。15桁を超える演算を実行すると、先頭から15桁を超えた部分の数値が丸められます。
小数の場合、JavaScriptでは2進法で計算されるため、小数を2進数にしたときに丸め誤差が発生することがあります。

項目の項目長の桁数で計算します(最大18桁)。
小数部は、数字項目の小数部桁数で計算し、それを超えた部分の桁は、データ定義または数字項目で指定した丸め方法にしたがって値が丸められます。

G.2.1.3 電子フォームを帳票に変換して出力する(電子フォームとは別に帳票を用意する)場合

ここでは、電子フォームを帳票に変換して出力する(電子フォームとは別に帳票を用意する)場合の固有の留意事項について説明します。

電子フォームを帳票に変換する方法については、デザイナヘルプを参照してください。

電子フォームを帳票に変換したときの結果については、以下を参照してください。

⇒“G.3 電子フォームを帳票に変換したときの結果

Form CoordinatorList Creatorでの指定方法の違い

電子フォームを帳票に変換してから、List Creatorで出力するために指定しなおす必要があるものについて、以下に示します。

対象

Form Coordinatorでの指定方法

List Creatorでの指定方法

演算

設計時に、イベント定義(電子フォームデザイナの[書式]-[イベント定義])で定義します。

設計時に、データ定義画面(デザイナ連携時の電子フォームデザイナの[ファイル]-[データ定義])で定義します。

日本語フォントと英文フォントに異なるフォントを指定する(帳票出力サーバがUNIX系OSでPostScript印刷する場合)

設計時には指定できません。
電子フォームを表示するWebアプリケーションで、PrintDataBuilderクラスのsetFontMappingFileNameメソッドを使用して指定します。

設計時に、置換フォント設定画面(帳票(電子フォーム)のプロパティ画面の[印刷]タブから表示)で、日本語置換フォント名と英文置換フォント名を「カンマ(,)」で区切って、「日本語置換フォント名,英文置換フォント名」の形式で指定します。
なお、帳票(電子フォーム)の出力時には指定できません。

データによって印刷するかどうかを変更する

設計時に、電子フォームにイベント定義(電子フォームデザイナの[書式]-[イベント定義])で指定できます。
また、電子フォームを表示するWebアプリケーションで、ItemAttributeAccessクラスを使用して指定もできます。

設計時に指定できません。
ただし、以下の方法で代替できます。
1)以下の3つの項目を定義します。

  • 印刷する項目

  • 印刷しない項目(非出力項目)

  • データを受け取る項目(非出力項目)

2)データを受け取る項目に条件判定(CASEデータ出力)を指定して、印刷する項目と印刷しない項目のどちらにデータを設定するかを指定します。

データによって項目の書式を変更する

電子フォームを表示するWebアプリケーションで、ItemAttributeAccessクラスを使用して指定できます。

出力時に指定できません。
ただし、以下の方法で代替できます。
1)出力したい書式の数の項目を定義します。
2)データに条件判定(CASEデータ出力)を指定して、出力する項目を切り替えます。