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PRIMECLUSTER Wizard 4.4 for SAP HANA(R) 導入運用手引書
FUJITSU Software

2.3 タイムアウト値の設定指針

ここでは、PRIMECLUSTER Wizard for SAP HANA のクラスタアプリケーションの構築で使用するタイムアウト値の設定指針と、見積もり手順について説明します。

[設計指針]

タイムアウト値は、実機でのSAP HANA システムの起動・停止時間をもとに設定します。

[タイムアウト値]

PRIMECLUSTER Wizard for SAP HANA では以下のCmdline リソースのパラメタに設定するタイムアウト値が存在します。

[見積り手順]

各タイムアウト値を設定するための見積り手順は以下の通りです。

  1. timeout_secの決定

    全ノードのRMSを停止した状態で、プライマリシステムおよびセカンダリシステムのそれぞれのSAP HANA システムの起動・停止を行い、起動・停止にかかった時間を測定します。

    測定した時間のうち、起動時間または、停止時間の長かった方の時間に + 30 (秒) を加えた時間を hvhdbコマンドの -t timeout_sec に設定します。
    今後、DBサイズの増加に伴う起動・停止の時間増加が見込まれる場合は、更に大きい値を設定します。

  2. wait_secの決定

    待機活用の場合は、手順1.と同様に、SAP HANA システム(非本稼動用)の起動・停止を行い、起動・停止にかかった時間を測定します。

    測定した時間のうち、起動時間または、停止時間の長かった方の時間に + 30 (秒) を加えた時間を hvhdbコマンドの-w wait_sec に設定します。
    今後、DBサイズの増加に伴う起動・停止の時間増加が見込まれる場合は、更に大きい値を設定します。

  3. ScriptTimeoutの決定

    手順1.、手順2.で設定した timeout_secwait_sec の合計よりも大きい値を秒で設定します。目安は timeout_secwait_sec の合計値 + 30 (秒) です。
    -w wait_sec を指定していない場合は、wait_sec を 0 (秒) として計算してください。

  4. CheckCommandTimeoutsの決定

    監視処理がハングアップした場合に、異常と判断する時間として、手順1.で設定した timeout_sec 以上の時間 (秒) を設定します。手順1.で設定した timeout_sec と同じ値でも問題ありません。