名前
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxdrcheck - Disaster Recoveryの設定チェック
【Linuxマネージャー】
/opt/FJSVrcvmr/bin/rcxdrcheck - Disaster Recoveryの設定チェック
形式
rcxdrcheck -mode {prepare|check} [-config_dir dir]
[-dir dir] [-image_dir dir] [-map mapping_dir]
[-mirror storage_file] [{-vmmgr vmmgr_file|-vm_pool pool_file}]
[-global] [-tenant tenant1[,tenant2...]]
機能説明
rcxdrcheckは、DR(Disaster Recovery)の設定をチェックするコマンドです。
以下のチェックを切替え元サイトで行います。
チェック番号 | チェック内容 |
---|---|
1 | 切替え範囲にあるLUNのレプリケーションの有無 (OVM for SPARC構成のLUNは除く) |
2 | 仮想ストレージリソース名の重複回避処理がされている仮想ストレージリソースはないか |
3 | 切替え時に使用するファイルは作成されているか |
4 | 構成情報ファイルの出力後、構成情報ファイルの再出力が必要になる操作は本製品上で行われていないか |
5 | イメージ格納フォルダーは"切替え情報格納フォルダー\Image"に変更されているか |
6 | Active-Active運用の場合
|
Active-Standby運用の場合
| |
7 | ネットワークリソースについてサイト間で重複利用している範囲がないか |
8 | アドレスセットリソースについてサイト間で重複利用している範囲がないか |
9 | 切替え時に必要なサーバおよびVMホストリソースは切替え先サイトに存在するか |
10 | 切替え時に必要なネットワークデバイスリソースは切替え先サイトに存在するか |
11 | ROR CEのマネージャーのバージョンレベルは、サイト間で一致するか |
12 | ROR CEのマネージャーのインストールフォルダーは、サイト間で一致するか |
13 | 管理サーバの管理LANのIPアドレスは、サイト間で一致するか |
14 | 管理サーバに登録するストレージ装置のIPアドレスは、サイト間で重複しない値が設定されているか |
15 | サーバのIPアドレスは、サイト間で重複しない値が設定されているか |
16 | アドレスセットリソースとネットワークリソースは、テナントに格納されているか |
17 | ソフトウェアIDのプレフィックスは、両サイトで異なるように設定されているか |
18 | DR定義ファイル(fa_dr.rcxprop)が正しく設定されているか |
19 | 切替え元サイトのリソースと同名のリソースが切替え先サイトに存在するか |
必要に応じて、本コマンドを実行する前に以下のDR設定チェックツールの定義ファイルを、コマンドが実行されるサイトの本製品のマネージャーで編集してください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\drcheck.rcxprop
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/drcheck.rcxprop
以下の条件をすべて満たす場合に、-config_dirオプションの指定が必要です。
本定義ファイルに"rcxdrcheck_prepare_define"の値を設定しない場合
"-mode"オプションに"prepare"を指定するコマンドを実行する場合
また、以下の条件をすべて満たす場合も同様に、-config_dirオプションの指定が必要です。
本定義ファイルに"rcxdrcheck_check_define"の値を設定しない場合
"-mode"オプションに"check"を指定するコマンドを実行する場合
以下の条件をすべて満たす場合に、-dirオプションの指定が必要です。
DRの定義ファイル(fa_dr.rcxprop)に"#rcxmgrexport_define"の値を設定しない場合
"-mode"オプションに"check"を指定するコマンドを実行する場合
DR設定チェックツールの定義ファイルに、下記の項目を設定してください。
各項目に設定できる値については、以下のサンプルを確認してください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\drcheck.rcxprop.sample
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/drcheck.rcxprop.sample
項目名 | 内容 |
---|---|
DR_switchover_method | 切替え方式を指定します。 本項目の設定が行なわれていない場合、コマンド実行時に問合せのメッセージが出力されます。 |
DR_operation_method | DR切替え運用方式を指定します。 本項目の設定が行なわれていない場合、コマンド実行時に、問合せのメッセージが出力されます。 |
excluded_check_items | チェックを行わない項目を指定します。 本項目の設定が行なわれていない場合、全チェック項目に対してDR設定のチェックが行われます。 |
rcxdrcheck_prepare_define | DR設定チェックツールが使用する、切替え先サイトの設定情報が出力されるフォルダーを指定します。 格納フォルダーに100MB以上の空き容量を確保してください。 |
rcxdrcheck_check_define | DR設定チェックツールが使用する、切替え先サイトの設定情報が格納されるフォルダーを指定します。 格納フォルダーに100MB以上の空き容量を確保してください。 |
サブコマンド
ありません。
オプション
prepareまたはcheckを指定します。
指定するオプション | rcxdrcheckコマンドを実行するサイト | 備考 |
---|---|---|
prepare | 切替え先サイト | 本製品のマネージャーの情報が出力されます。 |
check | 切替え元サイト | DR設定チェックツールが実行されます。 |
-modeオプションに"prepare"が指定された場合
DR設定チェックツールが使用する、切替え先サイトの設定情報が出力されるフォルダーを指定します。なお、このフォルダーは切替え先サイトの本製品マネージャー上のフォルダーになります。
例
【Windowsマネージャー】
>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxdrcheck -mode prepare -config_dir C:\Users\Administrator\work\drcheck_prepare_dir <RETURN> |
【Linuxマネージャー】
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxdrcheck -mode prepare -config_dir /root/work/drcheck_prepare_dir <RETURN> |
省略した場合は、以下のファイルの"rcxdrcheck_prepare_define"に指定されたフォルダーに格納されます。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\drcheck.rcxprop
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/drcheck.rcxprop
例
【Windowsマネージャー】
#Specify the rcxdrcheck export folder |
【Linuxマネージャー】
#Specify the rcxdrcheck export folder |
-modeオプションに"check"が指定された場合
DR設定チェックツールが使用する、切替え先サイトの設定情報が格納されるフォルダーを指定します。なお、このフォルダーは切替え元サイトの本製品マネージャー上のフォルダーになります。
例
【Windowsマネージャー】
>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxdrcheck -mode check -config_dir C:\Users\Administrator\work\drcheck_check_dir <RETURN> |
【Linuxマネージャー】
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxdrcheck -mode check -config_dir /root/work/drcheck_check_dir <RETURN> |
省略した場合は、以下のファイルの"rcxdrcheck_check_define"に指定された格納フォルダーに格納されます。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\drcheck.rcxprop
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/drcheck.rcxprop
例
【Windowsマネージャー】
#Specify the rcxdrcheck check folder |
【Linuxマネージャー】
#Specify the rcxdrcheck check folder |
-modeオプションに"check"を指定した場合、必要に応じて本オプションを指定してください。
rcxmgrexportコマンドで採取した、Disaster Recoveryの切替え情報が格納されている切替え元サイトのフォルダーを指定します。
例
【Windowsマネージャー】
>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxdrcheck -mode check -dir D:\Export\ManagerExport <RETURN> |
【Linuxマネージャー】
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxdrcheck -mode check -dir /DRExport/Export/ManagerExport <RETURN> |
省略した場合、以下のファイルの"#rcxmgrexport_define"に指定されたフォルダーより1つ上の階層に格納されている、ManagerExportフォルダーが指定されたとみなします。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fa_dr.rcxprop
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop
本オプションを指定した場合、必要に応じて以下のオプションも指定してください。
-image_dir
-map
-mirror
-vmmgr
-vm_pool
物理サーバのイメージ格納フォルダーを指定します。-dirオプションを指定する場合、併せて本オプションも指定してください。
-dirオプションおよび本オプションを省略した場合、以下のファイルの"#rcxmgrexport_define"に指定されたフォルダーより1つ上の階層に格納されている、Imageフォルダーが指定されたとみなします。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fa_dr.rcxprop
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop
切替え元サイトと切替え先サイトのサーバ名の対応関係を定義したマッピングファイルが格納されているフォルダーを指定します。-dirオプションを指定する場合、併せて本オプションも指定してください。
-dirオプションおよび本オプションを省略した場合、以下のファイルの"#rcxmgrexport_define"に指定されたフォルダーより1つ上の階層に格納されている、MAPフォルダーが指定されたとみなします。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fa_dr.rcxprop
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop
切替え元サイトと切替え先サイトで、サーバツリー上に登録された物理サーバ名、または、管理製品ツリー上に登録されたVM管理製品名を変更する場合、rcxdrcheckコマンドを実行する前にMAPフォルダー内に下記の内容のファイルを作成してください。
ファイル名は任意です。
本定義ファイル内にコメントを設定できません。
本定義ファイル内の空行は、意味のない行として読み飛ばされます。
物理サーバのマッピング定義は1つのファイルに記述してください。
物理サーバのマッピング定義を行う場合、本定義ファイルに1行で"#PhysicalServer"と記述します。その次の行以降に物理サーバのマッピングを記述してください。
物理サーバのマッピングは、対応する2つの物理サーバ名をカンマ(",")区切りで1行に記載してください。
VM管理製品のマッピング定義は1つのファイルに記述してください。
VM管理製品のマッピング定義を行う場合、本定義ファイルに1行で"#VMManagementSoftware"と記述します。その次の行以降にVM管理製品のマッピングを記述してください。
VM管理製品のマッピングは、対応する2つのVM管理製品名をカンマ(",")区切りで1行に記載してください。
例
#PhysicalServer |
Server1-1,Server1-2は、切替え元サイトのサーバ名を指定します。
Server2-1,Server2-2は、切替え先サイトのサーバ名を指定します。
VMM1-1,VMM1-2は、切替え元サイトのVM管理製品名を指定します。
VMM2-1,VMM2-2は、切替え先サイトのVM管理製品名を指定します。
参考
MAPファイル格納域に、以下のどちらかのファイル構成で物理サーバのマッピング定義とVM管理製品のマッピング定義を記述することが出来ます。
1つのファイルに記述
別々(2つ)のファイルに記述
物理サーバのマッピング定義と、VM管理製品のマッピング定義を1つのファイルに記述する場合、以下の記述はしないでください。
"#VMManagementSoftware"が記載された行以降、かつ、"#PhysicalServer"が記載された行の前に物理サーバのマッピング定義を記述すること
"#PhysicalServer"が記載された行以降、かつ、"#VMManagementSoftware"が記載された行の前にVM管理製品のマッピング定義を記述すること
所属しているVMプールの定義ファイルを指定します。このオプションが指定された場合、仮想L-Server切替えとみなして事前チェックを行います。-dirオプションを指定する場合、併せて本オプションも指定してください。
-dirオプションおよび本オプションを省略した場合、以下のファイルの"#rcxmgrexport_define"に指定されたフォルダーより1つ上の階層に格納されている、vm_pool.csvファイルが指定されたとみなします。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fa_dr.rcxprop
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop
切替え対象の仮想L-Serverが動作するVMホストを定義するファイルを、切替え情報格納フォルダー配下に以下のように作成します。
ファイル名はvm_pool.csvで作成してください。
本定義ファイルでは、行の先頭にシャープ("#")を記述するとコメントになります。
本定義ファイル内の空行は、意味のない行として読み飛ばされます。
例
#vmpool_name,vmhost_name,vmhost_type |
vmpool_nameには切替え元サイトのVMプール名を指定してください。
vmhost_nameには切替え先サイトでvmpool_nameに登録する切替え先サイトのVMホスト名(切替え先サイトのRORコンソールのサーバツリーに表示されている名前)を指定してください。
vmhost_typeにはVMホスト種別を指定してください。
vmhost_typeは"VMware"と"OVM-SPARC"を指定できます。省略した場合、"VMware"が設定されます。
1つのVMプールに対して複数のVMホストを登録する場合、複数行記述してください。
切替え先サイトにVM管理製品を登録するためのVM管理製品定義ファイルを指定します。このオプションが指定された場合、物理/仮想L-Server切替えとみなして事前チェックを行います。-dirオプションを指定する場合、併せて本オプションも指定してください。
-dirオプションおよび本オプションを省略した場合、以下のファイルの"#rcxmgrexport_define"に指定されたフォルダーより1つ上の階層に格納されている、vmmgr_file.txtファイルが指定されたとみなします。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fa_dr.rcxprop
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop
切替え先サイトで本製品のVM管理製品を登録するための情報を、切替え情報格納フォルダー配下に以下のように作成します。
ファイル名はvmmgr_file.txtで作成してください。
本定義ファイルでは、行の先頭にシャープ("#")を記述するとコメントになります。
本定義ファイル内の空行は、意味のない行として読み飛ばされます。
例
#name soft name ip user name password physical-lserver |
rcxstorageコマンドの-recoveryオプションおよび-mode prepareオプションを切替え元サイトで実行し、出力されたマッピング用の中間ファイルを指定します。-dirオプションを指定する場合、併せて本オプションも指定してください。
-dirオプションおよび本オプションを省略した場合、以下のファイルの"#rcxmgrexport_define"に指定されたフォルダーより1つ上の階層に格納されている、storage_fileファイルが指定されたとみなします。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fa_dr.rcxprop
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop
グローバルリソースに対するDR設定チェックを行います。
このオプションと-tenantオプションを省略した場合、切替え元サイトのすべてのリソースに対するDR設定チェックが行われます。
テナントのリソース、および、テナントに関連するグローバルのリソースに対するDR設定チェックを行います。
このオプションと-globalオプションを省略した場合、切替え元サイトのすべてのリソースに対するDR設定チェックが行われます。
終了ステータス
以下の終了ステータスが返されます。
正常に処理されました。
エラーが発生しました。
チェック結果
以下のチェック結果が、各チェック項目の"Result"に出力されます。
OK: 対象項目をチェックした結果、問題なくDRが実行できる場合
ERROR: 対象項目をチェックした結果、設定の誤りがあるためDRが実行できない場合
WARNING: 対象項目をチェックした結果、DRは実行できるが、推奨されていない設定が含まれる場合
SKIPPED: 対象項目が、DR設定チェックツールの設定ファイルに"excluded_check_items"が設定された項目である場合
ERRORおよびWARNINGメッセージの対処方法については、「C.3 rcxdrcheckのメッセージ」を参照してください。
使用例
切替え先サイトで本製品マネージャーの情報を出力する場合
>rcxdrcheck -mode prepare <RETURN> |
切替え元サイトでDR設定チェックツールのチェックを行う場合
>rcxdrcheck -mode check <RETURN>
|