名前
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxrecovery - Disaster Recoveryの切替え
【Linuxマネージャー】
/opt/FJSVrcvmr/bin/rcxrecovery - Disaster Recoveryの切替え
形式
rcxrecovery -help
rcxrecovery [-dir directory] [-map mapping_dir] [-mirror storage_file] [-vmmgr vmmgr_file]
[-vm_pool pool_file] [-nocleanup] [-allon|-alloff] [-salvage]
[-config_file_switchover {on -type {Active-Active|Active-Standby}|off}]
rcxrecovery [-dir directory] [-map mapping_dir] [-mirror storage_file] [-vmmgr vmmgr_file]
[-vm_pool pool_file] [-nocleanup] [-allon|-alloff] -global [-tenant tenant1[,tenant2,,,]]
[-salvage] [-config_file_switchover {on -type {Active-Active|Active-Standby}|off}]
rcxrecovery [-dir directory] [-map mapping_dir] [-mirror storage_file] [-vmmgr vmmgr_file]
[-vm_pool pool_file] [-allon|-alloff] -tenant tenant1[,tenant2,,,] [-salvage]
[-config_file_switchover {on -type {Active-Active|Active-Standby}|off}]
機能説明
rcxrecovery は、DR(Disaster Recovery)の切替えを行うコマンドです。
サブコマンド
ありません。
オプション
本コマンドの仕様を表示します。
rcxmgrexportコマンドで採取したDisaster Recoveryの切替え対象の情報が格納されているフォルダーを指定します。
例
【Windowsマネージャー】
>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxrecovery -dir E:\Export\ManagerExport <RETURN> |
【Linuxマネージャー】
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxrecovery -dir /DRImport/Export/ManagerExport <RETURN> |
省略した場合、以下のファイルで指定されたフォルダー(以降、インポート定義フォルダーと略します)配下のManagerExportフォルダーが指定されたとみなします。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fa_dr.rcxprop
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop
本オプションを指定した場合、必要に応じて以下のオプションも指定してください。
-map
-mirror
-vmmgr
-vm_pool
切替え元サイトと切替え先サイトのサーバ名の対応関係を定義したマッピングファイルが格納されているフォルダーを指定します。
-dirオプションおよび本オプションを省略した場合は、インポート定義フォルダー配下のMAPフォルダーが指定されたとみなされます。その際、インポート定義フォルダーがない場合、サーバ名のマッピングが行われません。
本製品のサーバツリー上に登録された物理サーバ名、または管理製品ツリー上に登録されたVM管理製品名が、切替え元サイトと切替え先サイトで異なる場合、マッピング定義を作成することにより、サイト間で対応する関係を定義できます。
切替え情報格納フォルダー配下に作成したMAPファイル格納域に、以下の内容のcsvファイルを作成してください。
ファイル名は任意です。
本定義ファイル内にコメントを設定できません。
本定義ファイル内の空行は、意味のない行として読み飛ばされます。
物理サーバのマッピング定義は1つのファイルに記述してください。
物理サーバのマッピング定義を行う場合、本定義ファイルに1行で"#PhysicalServer"と記述します。その次の行以降に物理サーバのマッピングを記述してください。
物理サーバのマッピングは、対応する2つの物理サーバ名をカンマ(",")区切りで1行に記載してください。
VM管理製品のマッピング定義は1つのファイルに記述してください。
VM管理製品のマッピング定義を行う場合、本定義ファイルに1行で"#VMManagementSoftware"と記述します。その次の行以降にVM管理製品のマッピングを記述してください。
VM管理製品のマッピングは、対応する2つのVM管理製品名をカンマ(",")区切りで1行に記載してください。
例
#PhysicalServer Server1-1,Server2-1 Server1-2,Server2-2 #VMManagementSoftware VMM1-1,VMM2-1 VMM1-2,VMM2-2 |
Server1-1,Server1-2は、切替え元サイトのサーバ名を指定します。
Server2-1,Server2-2は、切替え先サイトのサーバ名を指定します。
VMM1-1,VMM1-2は、切替え元サイトのVM管理製品名を指定します。
VMM2-1,VMM2-2は、切替え先サイトのVM管理製品名を指定します。
参考
MAPファイル格納域に、以下のどちらかのファイル構成で物理サーバのマッピング定義とVM管理製品のマッピング定義を記述することが出来ます。
1つのファイルに記述
別々(2つ)のファイルに記述
物理サーバのマッピング定義と、VM管理製品のマッピング定義を1つのファイルに記述する場合、以下のように記述しないでください。
"#VMManagementSoftware"が記載された行以降、かつ、"#PhysicalServer"が記載された行の前に物理サーバのマッピング定義を記述すること
"#PhysicalServer"が記載された行以降、かつ、"#VMManagementSoftware"が記載された行の前にVM管理製品のマッピング定義を記述すること
所属しているVMプールの定義ファイルを指定します。
このオプションが指定された場合、VMホストを事前構築済みとみなして切替え処理が動作します。
切替え対象の仮想L-Serverが動作するVMホストを定義するファイルを、切替え情報格納フォルダー配下に以下のように作成します。
ファイル名はvm_pool.csvで作成してください。
本定義ファイルでは、行の先頭にシャープ("#")を記述するとコメントになります。
本定義ファイル内の空行は、意味のない行として読み飛ばされます。
例
#vmpool_name,vmhost_name,vmhost_type /VMHostPool,192.168.2.1,VMware /VMHostPool,192.168.2.2,OVM-SPARC /tenant1/TenantVMHostPool,vmhost1.example.org,VMware /tenant1/TenantVMHostPool,vmhost2.example.org,OVM-SPARC /tenant2/TenantVMHostPool,192.168.10.15 |
vmpool_nameには切替え元サイトのVMプール名を指定してください。
vmhost_nameには切替え先サイトでvmpool_nameに登録する切替え先サイトのVMホスト名(切替え先サイトのRORコンソールのサーバツリーに表示されている名前)を指定してください。
vmhost_typeにはVMホスト種別を指定してください。
vmhost_typeは"VMware"と"OVM-SPARC"を指定できます。省略した場合、"VMware"が設定されます。
1つのVMプールに対して複数のVMホストを登録する場合、複数行記述してください。
省略した場合、以下のファイルで指定されたフォルダー(以降、インポート定義フォルダーと略します)配下のvm_pool.csvファイルが指定されたとみなします。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\custmize_data\fa_dr.rcxprop
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop
切替え元サイトでrcxstorageコマンドの-recoveryオプション、-mode prepareオプションを使用し、出力されたマッピング用の中間ファイルを指定します。
-dirオプションおよび本オプションを省略した場合は、インポート定義フォルダー配下のstorage_file が指定されたとみなされます。その際、インポート定義フォルダー配下のstorage_fileがない場合、ストレージのマッピングが行われません。
切替え先サイトにVM管理製品を登録するためのVM管理製品定義ファイルを指定します。
-dirオプションおよび本オプションを省略した場合、インポート定義フォルダー配下のvmmgr_file.txtが指定されたとみなされます。その際、インポート定義フォルダー配下のvmmgr_file.txtがない場合、VM管理製品の登録が行われません。
切替え先サイトで本製品のVM管理製品を登録するための情報を、切替え情報格納フォルダー配下に以下のように作成します。
ファイル名はvmmgr_file.txtで作成してください。
本定義ファイルでは、行の先頭にシャープ("#")を記述するとコメントになります。
本定義ファイル内の空行は、意味のない行として読み飛ばされます。
例
#name soft name ip user name password physical-lserver vcenter, vmware-vc, 192.168.1.24, admin, admin, no scvmm, ms-scvmm, 192.168.100.77, root, root, yes |
各指定項目を以下に説明します。切替え元サイトに登録している情報を記載してください。
本製品に登録するVM管理製品の名前です。
VM管理製品の種別を指定します。指定できる値は、vmware-vc(vCenter)とms-scvmm(SCVMM)だけです。
VM管理製品のIPアドレスを指定します。
VM管理製品にログインする際に指定するユーザーIDを指定します。
VM管理製品にログインする際に指定するパスワードを指定します。
VM管理製品を物理L-Server上に作成している場合、yesを指定してください。
物理L-Server上に作成していない場合、noを指定してください。
noを指定した場合、コマンド処理中にVM管理製品を復旧するためにメッセージを出力して処理を中断しますので、中断時に復旧を行ってください。
被災時の切替えで切替え先サイトの構成定義情報をクリアしない場合に指定します。
グローバル環境を含む切替えの場合に有効なオプションです。
本オプションを省略すると、切替え先サイトの環境をクリアします。環境をクリアする場合に本当に削除して良いかコマンド実行中に問い合わせがあります。問い合わせに"y"を回答した場合、切替え先サイトの環境をクリアし、切替え処理を継続します。"n"を回答した場合、切替えを中断します。
切替え後、すべてのL-Serverの電源をオンする場合に指定します。
本オプションを省略した場合、切替え情報を取得した時点の起動状態に合わせて電源をオンします。
切替え後、すべてのL-Serverの電源をオフする場合に指定します。
本オプションを省略した場合、切替え情報を取得した時点の起動状態に合わせて電源をオンします。
グローバルプール内のリソースの切替えを行う場合に指定します。
このオプションと-tenantオプションを省略した場合、切替え元サイトのすべての資源を切替えます。本オプション指定時に切替え先サイトの構成定義情報はクリアされます。
切替えるテナントを指定します。
globalオプションを指定して本オペランドを省略した場合、テナントに含まれる資源は切替えません。
また、本オプションを指定し、-globalオプションを省略した場合、切替え先サイトの構成定義情報はクリアされません。
本オプションは切戻し操作のあと、切替え範囲限定機能によって縮退したリソースを復旧するために使用します。
本オプションを指定する場合、-nocleanupオプションと-config_file_switchover offオプションも指定されていると見なします。
本オプションの使用方法については「4.6 切戻し操作後の追加復旧の運用」を参照してください。
注意
インポートしたL-PlatformやL-Serverが大量に存在する場合、L-PlatformやL-Serverの情報が、稼動状況タブで表示されない場合があります。しばらく時間を空けてから、再度、稼動状況タブで確認してください。
本コマンドで異常となった場合、異常原因メッセージが表示されます。表示されたメッセージに対処し、コマンドを再実行してください。このとき、切替え先サイトの構成定義情報をクリアする設定のコマンドを発行し、"cleanup of resources"が"completed"と表示された場合、-nocleanupオプションを指定して、クリアしない設定にしてください。切替え先サイト環境のクリア処理を除いてすでに実行済みで再実行が不要な処理は、スキップされます。
切替え情報を自動採取する設定が有効である場合、rcxrecoveryを行うことで設定が無効になります。
「3.7 切替え情報を自動採取する設定」を参照し、切替え完了後に設定を有効にしてください。
本オプションは設定ファイル自動引継ぎ機能を強制的に有効化、または、無効化するために使用します。
"on"が指定された場合
DR定義ファイル(fa_dr.rcxprop)の"#Config File Switchove"の値に係わらず、設定ファイル自動引継ぎ機能が有効化されます。
-type {Active-Active|Active-Standby}オプションと併せて指定する必要があります。
-type Active-Activeが指定された場合、DR定義ファイル(fa_dr.rcxprop)の"#DR Operation Method"に"DR_operation_method=1"が定義された場合と同じ動作になります。
-type Active-Standbyが指定された場合、DR定義ファイル(fa_dr.rcxprop)の"#DR Operation Method"に"DR_operation_method=2"が定義された場合と同じ動作になります。
"off"が指定された場合
DR定義ファイル(fa_dr.rcxprop)の"#Config File Switchover"の値に係わらず、設定ファイル自動引継ぎ機能が無効化されます。
終了ステータス
以下の終了ステータスが返されます。
正常に処理されました。
エラーが発生しました。
使用例
>rcxrecovery <RETURN> ------------------------------------------------------------ The following administrative information that exists on the manager will be deleted. - L-Platform templates - L-Platform configuration information - Resource information - L-Servers - L-Server templates - Tenants - Resource folders - Image resources - Customized role - Users - User groups - Network resources - Address resources - Resource pools * Resources registered in pools will be unregistered. - Accounting information - Metering logs Please specify the "-nocleanup"option when you do not want to delete the administrative information. Caution: In the following case, reply "n" to this prompt to quit the command and rerun the command with "-nocleanup" option. - rcxrecovery had been executed to failover the whole site or global resources, and - "-nocleanup" had not been specified, and - rcxrecovery had exited with some error after the 2nd process "cleanup of resources" had completed, and - rcxrecovery has rerun after the error had been recovered. ------------------------------------------------------------ Press [y] to continue rcxrecovery, or [n] to cancel rcxrecovery. : y [xx:xx:xx] (1/8)check of input data : completed [xx:xx:xx] (2/8)cleanup of resources : completed [xx:xx:xx] (3/8)copy and configure the definition files : completed [xx:xx:xx] (4/8)import physical resources : completed ------------------------------------------------------------ When this is in the process of physical/virtual L-Server switchover (VM host/VM guest) and the VM management software (vCenter Server/SCVMM) is not installed on physical L-Servers which are in switchover scope, the configuration of VM management software in switchover source site needs to be restored to the VM management software in switchover destination site here. After the restoration of the VM management software configuration is complete, press Y to continue. ------------------------------------------------------------ Press [y] when restoration is complete. : y [xx:xx:xx] (5/8)register/refresh VM management software : completed [xx:xx:xx] (6/8)import virtual resources : completed [xx:xx:xx] (7/8)import middleware information : completed [xx:xx:xx] (8/8)start/stop L-Platform, L-Servers : completed [xx:xx:xx] rcxrecovery finished |