本章では、本製品の概要について説明します。
本製品は、複数階層システムが持つ複数の階層を分離し、ネットワークセキュリティの確保やL-Platform内のサーバへのアクセスを分散し、サーバ障害によるアクセス不可やアクセス集中によるレスポンス遅延を回避するための仮想アプライアンス製品です。以降、これらの機能を"NSアプライアンス"と表記します。
NSアプライアンスを使用することで、L-Platformの各ネットワークセグメントのセキュリティやL-Platformに配備されているサーバの負荷の平準化を、柔軟にかつ簡単に確保できます。NSアプライアンスを利用するためには、NSオプションライセンスが必要です。NSアプライアンスは、1台のサーバ上に最大20個まで作成できます。
図1.1 サーバ上での展開イメージ
NSアプライアンスは、ファイアーウォールおよびサーバロードバランサーが含まれたL-Platformテンプレートの選択時に、ほかのファイアーウォール装置やサーバロードバランサー装置と同じようにネットワークデバイスとして配備の対象になります。NSアプライアンスがL-Platformに配備されると、NSアプライアンスに設定された運用ルールに従って、サーバとの通信を制御します。
図1.2 NSアプライアンスの配備構成例
参考
NSアプライアンスが動作するNSアプライアンス専用サーバは、NSオプション用クローニングイメージを用いて作成します。これにより、NSアプライアンスとNSアプライアンスの制御プログラムを含む、NSオプション専用のサーバになります。
NSアプライアンスは、NSオプション用クローニングイメージを用いてサーバ上に配備された、NSアプライアンス専用サーバ上のVMとして動作します。これをネットワークデバイスとしてマネージャーに登録または管理できます。
マネージャーに登録されているNSオプションライセンスのライセンス数と同じ数のNSアプライアンスを利用できます。