ここでは、この製品で提供されているサンプルプログラム-sample09-について説明します。
sample09では、FORMAT句付き印刷ファイルを使って、集計表を印刷装置に出力するプログラムの例を示します。
FORMAT句付き印刷ファイルの使い方は、“NetCOBOL ユーザーズガイド”の“帳票定義体を使う印刷ファイルの使い方”を参照してください。
なお、このプログラムを実行するためには、MeFtが必要です。
概要
商品コード、商品名および単価が格納されているマスタファイル(master)と受注日、数量および売上げ金額が格納されている売上げファイル(sales)を入力して、売上集計表を印刷装置に出力します。
使用している帳票定義体
形式 | 集計表形式 | |
---|---|---|
用紙サイズ | A4 | |
用紙方向 | 縦 | |
行ピッチ | 1/6インチ | |
パーティション | PH(ページ頭書き) | [固定パーティション、印刷開始位置:0インチ(1行目)、縦幅:1インチ(6行)] |
CH1(制御頭書き) | [浮動パーティション、縦幅:0.83インチ(5行)] | |
DE(明細) | [浮動パーティション、縦幅:0.33インチ(2行)] | |
CF1(制御脚書き) | [浮動パーティション、縦幅:0.83インチ(5行)] | |
CF2(制御脚書き) | [浮動パーティション、縦幅:0.67インチ(4行)] | |
PF(ページ脚書き) | [固定パーティション、印刷開始位置:10.48インチ(63行目)、縦幅:0.49インチ(3行)] |
帳票定義体の内容を確認する場合には、Windows上のPowerFORMを使用してください。
プログラムを作成するうえでのポイント
PHおよびPFは、固定パーティション(固定の印刷位置情報を持っている)なので、パーティションを出力すると、必ず、パーティションに定義されている印刷開始位置に出力されます。
CH1、DE、CF1およびCF2は、浮動パーティション(固定の印刷位置情報を持たない)なので、自由な位置に出力することができる反面、パーティション出力時に印刷位置を制御する必要があります。
各パーティションに定義された出力項目は、翻訳時にCOPY文で帳票定義体からレコードに展開されます。このとき、定義した出力項目の項目名がデータ名になります。
提供プログラム
sample9.cob(COBOLソースプログラム)
SYUUKEI.pmd(帳票定義体)
SYOHINM.cbl(登録集原文)
URIAGE.cbl(登録集原文)
mefprc(プリンタ情報ファイル)
Makefile(メイクファイル)
sales(索引ファイル)
master(マスタファイル)
COBOL.CBR(実行用初期化ファイル)
使用しているCOBOLの機能
FORMAT句付き印刷ファイル
索引ファイル(参照)
登録集の取込み
小入出力機能
使用しているCOBOLの文
OPEN文
READ文
WRITE文
START文
CLOSE文
PERFORM文
DISPLAY文
IF文
MOVE文
SET文
GO TO文
EXIT文
COPY文
ADD文
プログラムを実行する前に
MeFtのセットアップを行い、使用できる状態にしておいてください。
プリンタ情報ファイルの設定を使用する環境にあわせて修正してください。
プリンタ情報ファイル(mefprc)の下線部の情報を、エディタを使用して変更しておきます。
PRTNAME printer-name MEDDIR /opt/FJSVcbl64/samples/ja_JP.UTF-8/sample09
PRTNAME : 帳票を出力する印刷装置名
MEDDIR : 帳票定義体(SYUUKEI.pmd)を格納したパス名
プリンタ情報ファイルに記述する内容の詳細については“MeFtユーザーズガイド”を参照してください。
翻訳、リンク、実行方法
cobolコマンドを利用する場合
$ cobol -M -o sample9 sample9.cob 最大重大度コードはIで,翻訳したプログラム数は1本です. $ ./sample9 $
Makefileを利用する場合
$ make $ ./sample9 $