NetCOBOLシリーズでは、「画面定義体」と呼ばれる画面フォーマット、「帳票定義体」と呼ばれる帳票フォーマットおよび帳票定義体に重ねて使用する「オーバレイ定義体」を用いることにより、COBOLによるきめ細かい画面帳票アプリケーションを作成することができます。
画面定義体および帳票定義体には、項目の位置、項目の種別(どのような種類のデータを扱う項目か、固定的な項目かなど)、項目の属性(文字の大きさ、色など)、罫線や網がけといった装飾などを定義します。また、オーバレイ定義体には固定的な文字や図形などを定義します。
画面定義体、帳票定義体およびオーバレイ定義体は、COBOLプログラムから独立しているため、作成や変更が容易です。なお、画面定義体と帳票定義体を総称して、「画面帳票定義体」と呼びます。
画面帳票定義体およびオーバレイ定義体を使用したプログラムの開発および実行には、NetCOBOLのほかに次のツールも使用します。
名称 | 説明 |
---|---|
FORM | 画面帳票定義体を画面イメージで設計するツール。 |
FORMオーバレイオプション | オーバレイ定義体を画面イメージで設計するFORMのオプション製品。 |
PowerFORM | 帳票定義体を画面イメージで作成する帳票設計ツール。FORMに含まれます。 |
MeFt | 画面帳票定義体およびオーバレイ定義体を元に帳票印刷を行うライブラリ。 |
MeFt/Web | WWWブラウザを使って、WWW サーバ上で動作する利用者プログラムをディスプレイ装置やプリンター装置に入出力することができる通信プログラム。 |
FORM、FORMオーバレイオプションおよびPowerFORMは、Linux(64)版 NetCOBOLシリーズでは提供していません。Windows版をお使いください。
MeFtおよびMeFt/WebはNetCOBOLシリーズのStandard Editionおよび Enterprise Editionに含まれています。
COBOL、FORM、FORMオーバレイオプション、PowerFORM、MeFtおよびMeFt/Webの関連図を示します。
注:MeFt/Webサーバからダウンロードされます。
COBOLプログラムからFORM、MeFt/Webを使用して画面入出力を行う場合、表示ファイルによるアプリケーションを作成します。表示ファイルによる画面帳票入出力では、通常のファイルを扱うのと同じようにWRITE文やREAD文を使用します。つまり、WRITE文で画面やプリンターへの出力を行い、READ文で画面から入力します。
プログラムは、画面およびプリンターとのデータの受渡し手段としてレコードを使用します。画面帳票定義体に定義されたデータ項目のレコードは、COBOLのCOPY文を使って、翻訳時にプログラムに取り込むことができます。そのため、画面帳票の入出力のためのレコードの定義をCOBOLプログラムに記述する必要はありません。
なお、データ項目のウィンドウ内での位置や印刷位置など、ウィンドウやプリンターの制御はMeFt(またはMeFt/Web)が行うため、COBOLプログラムでは意識する必要がありません。