FM出力する場合に帳票定義情報や入力データに指定できる文字、および利用者定義文字の出力手順について説明します。
Unicodeの文字を使用できる帳票定義情報を設計する場合、Unicodeの範囲の文字を指定できます。
Unicodeの文字を使用しない帳票定義情報を設計する場合、帳票設計時に指定できる文字は、Shift-JIS(Windowsで表示できる文字)の範囲です。
以下に、Unicodeの文字を使用しない帳票定義情報を設計する場合に、帳票に指定できる文字(FM出力時)を示します。
文字種 | 文字コード範囲 | 対応状況 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
JIS非漢字 | 8140~84FC | ◎ | - | |
JIS第一水準漢字 | 889F~989E | ◎ | 83年度JISで字体変更された文字は、入力データの文字コード系により出力される字体が異なります。
| |
JIS第二水準漢字 | 989F~EAFC | ◎ | ||
他社文字 | NEC特殊文字 | 8740~879E | △ |
|
IBM拡張文字 | FA40~FCFC | △ | ||
NEC/IBM選定文字 | ED40~EEFC | △ |
| |
利用者定義文字 | F040~F9FC | ○ |
|
◎:出力可能
○:Charset Managerをインストールすることで出力可能
△:出力可能だが、一部出力不可能
入力データの文字コード系がEUCの場合は、帳票を作成するWindows上で帳票の文字コード変換を行い、あらかじめEUCコード系にしておく必要があります。
入力データの文字コード系がUNICODE(UTF8)の場合は、帳票を作成するWindows上で帳票の文字コード変換を行い、あらかじめUNICODE(UTF8)コード系にしておく必要があります。
なお、入力データがEUC(S90)の場合は、帳票を文字コード変換するWindows上にCharset Manager をインストールして、文字コード変換する必要があります。
帳票の文字コード変換については、以下を参照してください。
⇒“8.4 帳票コード変換”
●入力データがShift-JISの場合
入力データがShift-JISの場合に指定できる文字は次のとおりです。
文字種 | 文字コード範囲 | 対応状況 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
JIS非漢字 | 8140~84FC | ◎ | - | |
JIS第一水準漢字 | 889F~989E | ◎ | 83年度JISで字体変更された文字は、新字体で出力されます。 | |
JIS第二水準漢字 | 989F~EAFC | ◎ | ||
他社文字 | NEC特殊文字 | 8740~879E | △ | “表18.54 Shift-JISコード系で出力できないNEC特殊文字”の14文字は出力できません。 |
IBM拡張文字 | FA40~FCFC | ◎ | ||
NEC/IBM選定文字 | ED40~EEFC | ◎ | - | |
利用者定義文字 | F040~F9FC | ○ | 利用者定義文字を登録することで出力できます。 |
◎:出力可能
○:Charset Managerをインストールすることで出力可能
△:出力可能だが、一部出力不可能
●入力データがEUC(U90)の場合
入力データがEUC(U90)の場合に指定できる文字は次のとおりです。
文字種 | 文字コード範囲 | 対応状況 | 備考 |
---|---|---|---|
JIS非漢字 | A1A1~A8FE | ◎ | - |
JIS第一水準漢字 | B0A1~CFFE | ◎ | 83年度JISで字体変更された文字は、旧字体で出力されます。 |
JIS第二水準漢字 | D0A1~F4FE | ◎ | |
OASYS拡張文字 | F7A1~FDFE | ◎ | - |
JEF拡張漢字 | 8FA1A1~8FD0FE | ◎ | - |
JEF拡張非漢字 | 8FD1A1~8FDCFE | ◎ | - |
利用者定義文字 | 8FDDA1~8FFDFE | ○ | 利用者定義文字を登録することで出力できます。 |
◎:出力可能
○:Charset Managerをインストールすることで出力可能
●入力データがEUC(S90)の場合
入力データがEUC(S90)の場合に指定できる文字は次のとおりです。
文字種 | 文字コード範囲 | 対応状況 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
JIS非漢字 | A1A1~A8FE | ◎ | - | |
JIS第一水準漢字 | B0A1~CFFE | ◎ | 83年度JISで字体変更された文字は、新字体で出力されます。 | |
JIS第二水準漢字 | D0A1~F4FE | ◎ | ||
他社文字 | NEC特殊文字 | ADA1~ADFC | △ | “表18.57 EUC(S90)コード系で出力できないNEC特殊文字”の14文字は出力できません。 |
利用者定義文字 | F5A1~FEFE | ○ | 利用者定義文字を登録することで出力できます。 |
◎:出力可能
○:Charset Managerをインストールすることで出力可能
△:出力可能だが、一部出力不可能
注意
EUC(S90)の場合、IBM拡張文字およびNEC/IBM選定文字は使用できません。
●入力データがUNICODE(UTF8)の場合
UNICODE(UTF8)の文字コード系で作成した入力データをFM出力する場合、Unicodeの文字のうち、U90に存在する文字が使用できます。
なお、利用者定義文字は、Charset Managerをインストールし、利用者定義文字を登録することで出力できます。
利用者定義文字の出力方法については、以下を参照してください。
利用者定義文字を出力する手順について説明します。
なお、利用者定義文字の登録や、登録した利用者定義文字を他プラットフォームで使用する場合については、Charset Managerのマニュアルを参照してください。
●帳票に利用者定義文字を指定して出力したい場合
入力データの文字コードごとに、利用者定義文字を以下の手順で登録することにより出力できます。
帳票を設計するコンピュータ(Windows)上で利用者定義文字を登録し、帳票を作成します。
表18.5の(1)の範囲に利用者定義文字を登録します。
帳票設計時に、登録した利用者定義文字を項目に指定します。
帳票出力サーバ(Solaris)上に利用者定義文字を登録し、帳票を出力します。
表18.5の(2)の範囲に帳票を設計したWindows上で登録した利用者定義文字と同じものを登録します。
帳票を帳票出力サーバに配置します。
帳票を出力します。
入力データの | (1) | (2) |
---|---|---|
Shift-JIS | F040~F9FC | 8FE5A1~8FF8FE |
EUC(S90) | F040~F4FC | 8FE5A1~8FEEFE |
例えば、入力データがEUC(S90)の場合、「F4FC」に登録した利用者定義文字を帳票の項目に指定して帳票を出力すると、帳票出力サーバの「8FEEFE」に登録された利用者定義文字が出力されます。
●入力データに利用者定義文字を指定して出力したい場合
帳票出力サーバ(Solaris)上に利用者定義文字を登録し、帳票を出力します。
入力データの | (1) | (2) |
---|---|---|
Shift-JIS | 8FE5A1~8FF8FE | F040~F9FC |
EUC(U90) | 8FE5A1~8FF8FE | |
EUC(S90) | 8FE5A1~8FEEFE | F5A1~FEFE |
UNICODE(UTF8) | 8FDDA1~8FFE4FE | EEA4AE~EEB09D |
8EE5A1~8FFDFE | EE8080~EEA4AD |
例えば、入力データがShift-JISの場合、入力データに「F9FC」と記述して帳票を出力すると、帳票出力サーバの「8FF8FE」に登録した利用者定義文字が出力されます。