バックアップを取得しておくことにより、誤ってデータを削除したり、更新してしまった場合でも、バックアップ取得時点までリカバリすることができます。より直近の時点に戻るよう、バックアップは1日に1回取得するようにしてください。長期間バックアップを取得しないと、誤操作からのリカバリを実施した場合、より過去の時点へとリカバリされてしまいます。
定期的にバックアップを行う間隔のことを、バックアップ周期と呼びます。タスクスケジューラとの連携による定期的なバックアップを設定する際は、バックアップ周期を“毎日”となるよう設定してください。
注意
誤操作からのリカバリでは、表に格納されたデータのほか、定義情報についてもバックアップ完了時点に復旧されます。明示的に定義操作をしていなくても定義情報が変更されるものは次の通りです。
定義情報 | 動作 |
---|---|
順序値 | バックアップ完了時点の順序値に復旧します。 |
パスワードを連続して失敗した回数 | Symfoware/RDBでユーザのパスワード管理している場合は、連続して失敗した回数がバックアップ完了時点に復旧します。 |
パスワードのロック | ロックされたパスワードがバックアップ完了時点に復旧することで解除されます。 |
図4.2 誤操作による復旧の例
Symfoware Serverは、バックアップ取得後、次のバックアップまでに行った更新ログを保管します。この更新ログとバックアップにより、データ格納先に障害が発生しても、障害が発生する直前の状態にまでリカバリすることができます。
更新ログは、バックアップを取得することにより、削除されます。更新ログを保管するファイル(アーカイブログファイル)には容量の限度があるため、定期的にバックアップを取得するようにしてください。
長期間バックアップを取得しない場合のバックアップ周期は、最長でも1週間としてください。
バックアップ周期内にアーカイブログファイルが満杯となった場合は、メッセージが表示され、バックアップを取得するように促されます。メッセージに従って対処してください。
そのあと、前回のバックアップ取得時点から、メッセージが表示されるまでの期間よりも短い期間を、バックアップ周期に設定しなおしてください。
図4.3 バックアップ周期
注意
以下の操作を行うと、それ以前に取得したバックアップを用いたリカバリが実行できなくなります。異常時に備えて、データベースのバックアップを取得しなおしてください。
分類 | 操作 |
---|---|
SQL文 |
|
データ格納先に対する異常時の対処 | |
バックアップデータ格納先に対する異常時の対処 |
備考. SQL文については、“SQLリファレンス”を参照してください。