Tierプールのアクセス状況チャートから、現在設定している階層化ポリシーの妥当性を判断できます。
階層化ポリシーで設定している[Highのデータ範囲]の下限値と[Middleのデータ範囲]の下限値が、補助線としてグラフ上に表示されます。補助線とグラフの交点から、現在の階層化ポリシー設定を実現するために必要なディスク容量を求めることができます。
ポイント
グラフ領域に表示される階層ごとの割合は、対象のプールまたはFTVの総IOPSを100とした場合の階層ごとのIOPSの割合です。小数点第二位を切り上げた値が表示されるため、階層ごとの割合の合計値は、最大0.2%の誤差が生じます。
FTVのアクセス状況チャートで表示される横軸の%は、FTVの使用容量に対する容量の割合を示します。[High割当て率]の設定値が赤線で表示されます。3階層の場合、[Middle割当て率]と[Low割当て率]の設定値の境界が青線で表示されます。
例
以下の例を用いて、階層化ポリシーの妥当性を判断する方法を説明します。
指定した階層化ポリシーを実現するために必要なHighのサブプール容量は400GBですが、実際には500GBまで使用可能です。
Highのサブプールで処理するIOを増加したい場合は、[階層のデータ範囲]を"自動設定"に指定する、または[Highのデータ範囲]の下限値を"1500"に変更してください。
現在の階層化ポリシー設定を実現するために必要なディスク容量が不足しています。この場合、[階層のデータ範囲]を"自動設定"に指定する、または[Highのデータ範囲]の下限値を"2000"に変更してください。
階層化ポリシーを変更しない場合は、サブプール容量を100GB拡張してください。
FTVのアクセス状況チャートから、FTVの割当て率の妥当性を判断できます。
FTVに設定されている[High割当て率]と[Middle割当て率]から求めた各階層の境界線が、グラフ上に表示されます。
例
以下の例を用いて、FTVの割当て率の妥当性を判断する方法を説明します。
FTV割当て比率で指定した容量の境界値よりも、実際のHigh/Lowの境界値が左にある場合は、Highの領域に必要な容量が不足しています。この場合は、[High割当て率]を20%に変更してください。
FTV割当て率を変更しない場合は、Highのサブプールに空き容量を確保し、FTVに割り当て可能なHighの容量を100GB用意してください。空き容量が確保できない場合は、サブプール容量を100GB拡張してください。