Tierプールには、FTVだけを作成できます。
FTVの設定は、Webコンソールで行います。ETERNUS Web GUIでは行えません。
ボリューム作成時のAllocation設定で、FTVの総容量での物理領域の割当て指定(Thick)にした場合、FTVには、総容量分の物理領域(FTRPE)が割り当てられます。そのため、データ書込みの有無にかかわらず、Allocationが"Thick"のFTVでは、常に総容量分のFTRPEに対してアクセス状況データの評価・再配置が動作します。
FTVの使用率とは、FTVに割り当てられている総物理容量を100とした場合の、階層ごとの割合です。小数点第二位を四捨五入した値が表示されるため、合計が100%にならないことがあります。
FTVの容量割当て比率の設定
FTVを作成/変更するときは、Tierプール内の各サブプールの容量に対する割当て比率を設定できます。
割当て比率が設定されているFTVに対しては、割当て比率に従って各サブプールに再配置します。
割当て比率が指定されていないFTVに対しては、Tierプールに指定されている階層化ポリシーに従って再配置します。
例
頻繁にアクセスしても、業務上高速なレスポンスが不要なFTVは、割当て比率を100%Lowのサブプールに設定します。
FTVの割当て比率が指定された場合の再配置の論理は、以下のとおりです。
FTVを構成するFTRPEを対象にIOPS値の昇順でソートし、IOPS値が大きいFTRPEから指定された容量割当て比率になるようにサブプールに再配置します。
割当て比率に応じた空き容量を確保できない場合は、確保できるだけの容量で再配置を実施するため、指定された割当て比率どおりに再配置されないことがあります。
図3.4 各階層に容量割当て比率を指定した場合の再配置
図3.5 容量割当て比率の指定に応じた空き容量を確保できない場合の再配置
図3.6 容量割当て比率を特定の階層に指定した場合の再配置
注意
FTVの変更/削除/フォーマットは、FTVの管理情報を最新にしたあとで、実施してください。
ETERNUS ディスクアレイ側でFTVの構成を変更した場合は、FTVの管理情報を最新にするために、対象のETERNUS ディスクアレイに対して、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ETERNUS ディスクアレイの設定情報の再読込み」に記載されている操作を実施してください。
FTVの物理割当ては、ブロック単位で割り当てられます。
FTVの各階層の使用率(容量)に表示される容量は、各階層から割り当てられているブロック数から計算した容量を表示しています。そのため、各階層の使用容量の合計値が、FTVの使用容量と一致しない場合があります。
ストレージ装置 | 1ブロックあたりの容量 |
---|---|
ETERNUS DX S2 series (DX60 S2を除く) | 1344MB |
ETERNUS DX S3 series (DX60 S3を除く) | 21MB |