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Enterprise Postgres 9.5 クラスタ運用ガイド
FUJITSU Software

4.7.3 データベース多重化運用から単体のサーバでの運用への変更

データベース多重化運用をやめて、単体のサーバで行う運用に変更する場合の手順を示します。

  1. インスタンスを停止するサーバの決定と切り替え

    データベース多重化運用の対象から外して、インスタンスを停止するサーバを決定します。

    インスタンスを停止するサーバがプライマリサーバである場合は、mc_ctlコマンドをswitchモードで実行してスタンバイサーバをプライマリサーバに切り替えてください。

    切り替えが完了したあとのスタンバイサ―バが、インスタンスを停止するサーバとなります。

    インスタンスを停止するサーバがスタンバイサーバである場合は、切り替え操作は必要ありません。

    例)
    $ mc_ctl switch -M /mcdir/inst1
  2. Mirroring Controllerおよびインスタンスの停止とファイル資源の削除

    手順1で決定したサーバにおいて、mc_ctlコマンドをstopモードで実行して、Mirroring Controllerとインスタンスを停止します。

    例)
    $ mc_ctl stop -M /mcdir/inst1

    そのあと、以下のファイル資源を削除してください。

    • データ格納先ディレクトリ

    • Mirroring Controller管理ディレクトリ

    例)
    $ rm -rf /database/inst1
    $ rm -rf /mcdir/inst1

    参照

    データを安全に削除するには、“運用ガイド”の“セキュリティに関する注意事項”を参照してください。

  3. プライマリサーバのMirroring Controllerおよびインスタンスの停止

    プライマリサーバでmc_ctlコマンドをstopモードで実行します。

    例)
    $ mc_ctl stop -M /mcdir/inst1
  4. プライマリサーバのインスタンスに対して設定されているデータベース多重化運用の設定を削除します。

    各パラメータおよび資源について、postgresql.confファイルを以下のように対処します。また、recovery.confファイルは削除するか、ファイル名をrecovery.doneなどに変更してください。

    ファイル

    パラメータ

    対処内容

    postgresql.confファイル

    wal_level

    指定値である“hot_standby”を削除します。

    max_wal_senders

    データベース多重化運用として設定する前の値に戻します。

    synchronous_standby_names

    削除します。

    wal_sender_timeout

    listen_addresses

    データベース多重化運用として設定する前の値に戻します。

    max_connections

    synchronous_standby_names

    削除します。

    hot_standby

    • Mirroring Controller管理ディレクトリ

    また、バックアップ運用を行っている場合は、以下の資源を削除してください。

    • データベース多重化運用中に取得したMirroring Controller管理ディレクトリのバックアップデータ

    • データベース多重化運用中に取得したインスタンスのバックアップデータ

    これらの対処を行ったあと、単体運用を開始するときには、バックアップデータを採取するようにしてください。

    参照

    • データを安全に削除するには、“運用ガイド”の“セキュリティに関する注意事項”を参照してください。

    • バックアップ運用の詳細は、“3.10 バックアップ運用”を参照してください。

    • postgresql.confファイルのパラメータの詳細は、“付録A パラメータ”を参照してください。