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Systemwalker Operation Manager 設計ガイド
FUJITSU Software

5.3.1 起動条件の検討

ジョブネットの起動条件について検討します。

ジョブネットは、以下のいずれかの起動条件を指定する必要があります。設定した条件が満たされた場合に起動します。

起動条件

内容

起動日の設定との関係

なし

起動条件を指定しません。

  • 子ジョブネットやマスタリンクジョブネットの場合に “なし”になります。

“起動日のみ有効(注1)”を指定した場合、子ジョブネットまたはマスタリンクジョブネットに設定された起動日に起動します。

“起動日のみ有効(注1)”を指定しない場合、親ジョブネットの起動日に起動します。

時刻起動

指定された時刻に起動します。

  • 最大6個まで設定できます。

  • “終了予定時刻”を指定すると、スケジュールどおりに終了しない場合に、“終了遅延”状態としてガントチャート等で確認できます(時刻が1つだけ指定されている場合のみ)。

  • 指定した時刻に電源が入ってない等の理由でジョブネットが起動されなかった場合でも、その後の電源投入時に起動させることができます(時刻が1つだけ指定されている場合のみ)。

起動日として設定されている日だけ有効

間隔起動

一定間隔で起動します。

  • 指定できる間隔は1~240分です。

  • 間隔起動する期間(開始時刻と終了時刻)も指定できます。

起動日として設定されている日だけ有効

サーバ起動時に起動

スケジュールサーバの起動時に起動します。

  • 一日(日変わり時刻から次の日変わり時刻までの間)に一回だけの指定ができます。

起動日として設定されている日だけ有効

メッセージ事象発生時のみ起動

メッセージ事象が発生した時にだけ起動します。

  • 一日(日変わり時刻から次の日変わり時刻までの間)に一回、初回のみ起動の指定ができます。

  • “開始予定時刻”を指定すると、予定した時刻を過ぎても起動されていない場合に、“開始遅延”状態としてガントチャート等で確認できます(一日一回が指定されている場合のみ)

起動日の設定に関わらず、毎日、メッセージを待ち合わせます(デフォルト)。

起動日として設定されている日だけ待ち合わせたい場合は、“起動日のみ有効(注2)”の指定が必要です。

注1) [登録-ジョブ]ウィンドウ-[制御情報]シートの“起動日のみ有効”
注2) [ジョブネットのプロパティ]ウィンドウ-[メッセージ]シートの“起動日のみ有効”

起動条件は、[ジョブネットのプロパティ]ウィンドウの[基本情報]シートで指定できます。

メッセージ事象の発生と他の起動条件を組み合わせる

メッセージ事象は、以下の起動条件を指定した時にも登録できます。

組み合わせた場合、基本的には、それぞれの起動条件を満たした時に、その都度ジョブネットが起動します。

起動条件

ジョブネットが起動する場合

メッセージ事象と時刻起動の組み合わせ

待ち合わせているメッセージ事象が発生した場合、および指定した起動時刻にジョブネットが起動します。

  • メッセージ事象の発生と時刻起動の条件が両方とも成立した時(AND条件)だけ起動したい場合

    時刻を1つだけ指定し(1日1回)、[起動時刻の到来を待つ]を指定

メッセージ事象と間隔起動の組み合わせ

メッセージ事象が発生した場合、および一定間隔が経過した時点でジョブネットが起動します。

メッセージ事象とサーバ起動時に起動の組み合わせ

メッセージ事象が発生した場合、およびサーバの起動時にジョブネットが起動します。

起動条件を組み合わせる場合は、[ジョブネットのプロパティ]ウィンドウ-[基本情報]シートの起動条件で、“時刻起動”、“間隔起動”または“サーバ起動時に起動”を選択し、[メッセージ]シートで待ち合わせるメッセージ事象を登録します。

5.3.1.1 起動条件としてメッセージ事象の発生を待ち合わせる場合

メッセージ事象の発生を起動条件にする場合には、以下について検討します。

待ち合わせるメッセージ事象名

待ち合わせるメッセージ事象名を検討します。ここに登録されたメッセージが発生した場合に、ジョブネットが起動されます。

1つのジョブネットに対して登録できるメッセージ事象数は70個までです。

待ち合わせ条件

待ち合わせるメッセージ事象が複数登録されている場合に、すべてのメッセージ事象の発生を待ってから起動するか(AND条件)、いずれか1つが発生した時点で起動させるか(OR条件)を検討します。

非起動日にメッセージ事象が発生した場合の扱いについて

初期状態では、起動日の設定に関わらず、メッセージ事象が発生した場合にジョブネットが起動します。

起動日のみ起動させたい場合には、“起動日のみ有効”を指定します。

ジョブネット実行中に発生したメッセージ事象の扱いについて

ジョブネット実行中に再び同じメッセージが発生した場合に、その分のジョブネットを起動するか起動しないかを指定できます。

“ジョブネット実行中も有効”を設定すると、ジョブネットの実行中もメッセージ事象が受理されるため、ジョブネットの終了後、実行中に受け取ったメッセージ分だけジョブネットの起動と終了が連続して行われます。

待ち合わせるメッセージ事象については、[ジョブネットのプロパティ]ウィンドウの[メッセージ]シートで定義できます。


なお、メッセージの受信を契機に起動させる場合は、メッセージを受け取るジョブネット側では上記の“待ち合わせるメッセージ事象名”を設定し、メッセージ事象を発生させる側のジョブには、メッセージ事象発生コマンド(jobschmsgevent/jobschmsgeventex)を登録してメッセージ事象を発行してください。

参考

メッセージ事象のカウント方法について

ジョブネットの起動条件としてメッセージ事象の発生を定義する場合、メッセージ事象が発生した場合のカウント方法やクリアのされ方についても知っておく必要があります。メッセージ事象のカウント方法は、スケジュールで起動されるのか手動で起動されるのか、また、メッセージ事象の発生だけを起動条件にするのか、メッセージ事象の発生と起動時刻とを組み合わせて起動条件にするのか等によっても異なります。

詳細については、“Systemwalker Operation Manager 使用手引書”の“メッセージ事象とジョブネットの動作”を参照してください。