本節では、GLSの運用について説明します。
Hyper-Vの仮想ネットワーク作成後、GLSの運用を開始するには、管理OSまたはGLSサービスを再起動する必要があります。
GLSサービスの再起動には、以下の2つの方法があります。
GUIによるサービス再起動
GUIによるGLSサービスの再起動は、[サービス]画面で行います。
[コントロールパネル]-[管理ツール]から、[サービス]を開きます。
"PRIMECLUSTER GLS"という名前のサービスを右クリックし、[再起動]を選択します。
コマンドによるサービス再起動
コマンドによるGLSサービスの再起動は、scコマンドを使用します。
> sc stop hanetctld > sc start hanetctld |
注意
以下の場合、GLSサービスの再起動時に、運用状態の物理アダプターの切替えが発生する可能性があります。
仮想アダプターのプライマリアダプターを、優先的に運用アダプターとして使用している
(hanetparamコマンドの-pオプションで“yes”を指定した場合)
以下の場合、GLSサービスの再起動時に、クラスタのフェールオーバーが発生する可能性があります。
MSFCのリソースとして、GLSの仮想アダプターのIPアドレスが設定されている
管理OSにGLSを導入した構成においてネットワークの切替えが発生した場合、仮想アダプターはゲストOS上のネットワークアダプターのMACアドレスを隣接スイッチへ通知してMAC学習テーブルを更新します。これにより、ネットワーク切替え時の通信が即時再開できます。
参考
隣接スイッチに通知する情報を手動で設定することもできます。
設定する情報として、GLSの仮想アダプターが登録された仮想ネットワークに接続するネットワークアダプターを確認します。管理OSについては、ipconfigコマンドの表示結果等から確認してください。ゲストOSについては、[Hyper-V マネージャー]からゲストOSの設定画面を開き、[ネットワークアダプター]にある、“MAC アドレス”および“VLAN ID”を参照してください。ゲストOSを一度も起動していない場合、動的に割り当てられる“MAC アドレス”は表示されません。ゲストOSを起動して“MAC アドレス”を確認してください。
“GLSインストールディレクトリ\usr\script\adapter\maclist.txt”のファイルに、確認した情報を以下の形式で記載します。
仮想アダプター名 VLAN ID MACアドレス マシン名 |
各項目は、タブを入れて区切ります。また、タグVLANの設定がない場合のVLAN IDや、管理OS上のネットワークアダプターを設定する場合のマシン名には、半角ハイフン(-)を指定してください。
[設定例]
sha0 - ZZ-ZZ-ZZ-ZZ-ZZ-ZZ - sha0 2 XX-XX-XX-XX-XX-XX VM1 sha0 3 YY-YY-YY-YY-YY-YY VM2 |
参考
隣接スイッチへ通知する情報を設定したファイルが存在しない場合、ネットワーク切替え時にGLSが自動で情報を取得して通知します。
手動でファイルを設定した場合、ファイルに記載された情報を元にMACアドレス情報を隣接スイッチに通知します。
Windows Server 2008 R2以降のOSにおいて、管理OS上の、共有を許可したネットワークアダプターを使用しない場合、そのアダプターのMACアドレスはmaclist.txtに記載する必要はありません。