ページの先頭行へ戻る
PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.4 (伝送路二重化機能編)
FUJITSU Software

B.5.5 クラスタシステムによる設定例(1:1運用待機)

以下のネットワーク構成における環境設定例を示します。

図のIPアドレスにおけるxxはアドレス自動構成により自動採番されることを表します。

GLS以外のネットワークの設定については、“3.2.2 ネットワークの設定”を参照してください。
クラスタシステムの設定については、クラスタシステムのマニュアルを参照してください。
なお、ここでは系間パスの記述は省略してあります。
また、点線は、インタフェースが非活性状態であることを表します。

[HOST-Aの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。ただし、アドレス自動構成により自動採番されるIPv6アドレスは定義する必要はありません。

fec0:1::1       v6hosta    # HOST-A/Bの引継ぎ仮想IPアドレス
fec0:1::100     swhub1     # primary監視先HUBのIPアドレス
fec0:1::101     swhub2     # secondary監視先HUBのIPアドレス

1-2) /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-ethX(Xは0,1)ファイルを以下のように設定します。

1-3) /etc/sysconfig/networkファイルに、IPv6のモジュールをロードさせる設定を記述します。

NETWORKING=yes
NETWORKING_IPV6=yes
IPV6TO4INIT=no

2) リブート

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、eth0がIPv6インタフェースとして活性化されていることを、ifconfigコマンドで確認してください。

/sbin/shutdown -r now

3) 仮想インタフェースの作成

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m d -i fec0:1::1/64 -t eth0,eth1

4) HUB監視機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p fec0:1::100,fec0:1::101 -b off

5) 待機パトロール機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -t sha0

6) 引継ぎ仮想インタフェースの作成

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc create -n sha0

7) HUB監視の開始

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on

8) 待機パトロールの開始

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/strptl -n sha1

[HOST-Bの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

1-2) /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-ethX(Xは0,1)ファイルを以下のように設定します。

1-3) /etc/sysconfig/networkファイルに、IPv6のモジュールをロードさせる設定を記述します。

NETWORKING=yes
NETWORKING_IPV6=yes
IPV6TO4INIT=no

2) リブート

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、eth0がIPv6インタフェースとして活性化されていることを、ifconfigコマンドで確認してください。

/sbin/shutdown -r now

3) 仮想インタフェースの作成

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m d -i fec0:1::1/64 -t eth0,eth1

4) HUB監視機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p fec0:1::100,fec0:1::101 -b off

5) 待機パトロール機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -t sha0

6) 引継ぎ仮想インタフェースの作成

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc create -n sha0

7) HUB監視の開始

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on

8) 待機パトロールの開始

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/strptl -n sha1

[RMS Wizardでの設定]

1) クラスタ環境設定

HOST-AおよびHOST-Bの設定が完了した後、作成した引継ぎ仮想インタフェースを、Glsリソースとして登録し、クラスタアプリケーションを作成します。クラスタ環境設定は、RMS Wizardを使用して実施します。詳細については、マニュアル“PRIMECLUSTER 導入運用手引書”を参照してください。

2) クラスタアプリケーションの起動

クラスタ環境設定が完了した後、クラスタアプリケーションを起動することにより、運用ノードで引継ぎ仮想インタフェースが活性化されます。