クラスタアプリケーションの起動により、優先度の高い運用ノード上で引継ぎ仮想インタフェース(sha0:65等)が活性化され、引継ぎ仮想IPアドレスを使用した通信が可能となります。
通常運用時は、運用ノード上の引継ぎ仮想インタフェースを使用して相手システムと通信を行います。
なお、仮想インタフェース(sha0等)は、伝送路二重化機能の起動直後に活性化されます。以降はクラスタアプリケーションの停止、再起動にかかわらず、システムが停止するまで活性状態となります。
図5.41 仮想NIC方式の起動時の動作に、仮想NIC方式の起動時の動作を示します。
図5.41 仮想NIC方式の起動時の動作
通常運用時は、運用ノード上の引継ぎ仮想インタフェースを使用して相手システムとの通信を行います。
運用ノードにおける異常発生時(パニック、ハングアップまたは伝送路異常検出時)は、伝送路二重化機能が複数の待機ノードのうち、優先度が高い待機ノードに切替えます。アプリケーションで再接続を行うことによって運用ノードの通信を引き継ぎます。
図5.42 仮想NIC方式の切替え動作に、仮想NIC方式の切替え動作を示します。
以下の図では、運用ノードAの引継ぎ仮想インタフェース(sha0:65)に、引継ぎIPアドレス(IPa)が割当てられて活性化されており、異常等による切替え発生時は、運用ノードAの引継ぎ仮想インタフェース(sha0:65)が非活性化され、待機ノードBで、引継ぎIPアドレス(IPa)を割当てた引継ぎ仮想インタフェース(sha0:65)を活性化します。なお、ノードAの仮想インタフェース(sha0)は遷移しません。
図5.42 仮想NIC方式の切替え動作
クラスタ切替えが発生した場合、その後切戻しを行う手順を以下に示します。
1) 異常発生ノードの復旧
切替え発生要因がパニックまたはハングアップの場合は、パニック、ハングアップしたノードをリブートします。
切替え発生要因が伝送路異常の場合は、伝送路を正常な状態に戻します。(ケーブル再接続、HUB電源再投入、故障HUBの交換等必要な作業を実施)
2) 待機中の任意のノードへの切戻し
Web-Based Admin View の“Cluster Admin”を使用して、待機中の任意のノードにクラスタアプリケーションの切戻しを行います。