ページの先頭行へ戻る
PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.4 (伝送路二重化機能編)
FUJITSU Software

5.1 クラスタシステムへの対応概要

伝送路二重化機能では、クラスタシステムにおいて以下の運用形態をサポートしています。

表5.1 クラスタ対応機能一覧に、各二重化方式のクラスタ対応機能一覧を示します。

表5.1 クラスタ対応機能一覧

二重化方式

運用待機
構成

相互待機
構成

カスケード
構成

移動待機
構成

SIS
伝送路
二重化

高速切替方式

×

NIC切替方式

仮想NIC方式

×

GS連携方式

×

×

×

[記号の説明] ○:サポート、×:未サポート

クラスタ切替え時の引き継ぎ情報は、仮想インタフェースに割当てる引継ぎIPアドレスのみです。MACアドレスやシステムノード名の引継ぎはサポートしていません。
また、仮想インタフェースが使用する物理インタフェースを、クラスタの引継ぎ対象(MACアドレス、IPアドレス)に設定することはできません。

なお、仮想NIC方式では、IPアドレスの引継ぎを行わず、伝送路異常時にノード切替えのみを行うことができます。

表5.2 サポートするクラスタ引継ぎ情報に、サポートする引継ぎ情報を示します。

表5.2 サポートするクラスタ引継ぎ情報

クラスタ運用形態

IPアドレス

MAC
アドレス

IPアドレス

MAC
アドレス

IPアドレス

システム
ノード名

IPアドレス

MAC
アドレス

システム
ノード名

運用待機

×

×

×

×

相互待機

×

×

×

×

カスケード

×

×

×

×

移動待機

×

×

×

×

[記号の説明] ○:サポート、×:未サポート

注意

  • クラスタ運用形態である移動待機構成でのGLSの構築(設定)は、カスケードの場合と同じように行います。

  • 高速切替方式を使用する場合、クラスタシステムを構成するノード以外に、通信相手として高速切替方式を使用しているホストが1台以上必要です。伝送路監視先がクラスタシステムを構成する1ノードしかない場合、運用ノードと待機ノードで伝送路異常が同時に検出され、Glsリソースのフェイルオーバに失敗することがあります。

  • 1台のサーバ上に複数の仮想マシンを作成してクラスタ構成を組み、高速切替方式を使用する場合、サーバ外のスイッチが故障しても、クラスタのリソースは異常になりません。これは、複数の仮想マシンが接続された仮想スイッチ内で、常に監視が成功する構成になるためです。

  • 1つのクラスタアプリケーションに複数のGlsリソースを登録した場合、いずれか1つでもGlsリソースが異常を検出するとクラスタアプリケーションはフェイルオーバします。

図5.1 仮想インタフェースのクラスタ切替えに、仮想インタフェースのクラスタ切替えの例を示します。

図5.1 仮想インタフェースのクラスタ切替え

クラスタ切替え対象となる引継ぎ仮想インタフェースの論理ユニット番号は、65以降が使用されます。(sha0:65、sha0:66等)