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NETSTAGE/FIC V1.0 説明書全銀RC接続オプション編
FUJITSU Software

6.2.2 呼出しインタフェース詳細

利用者出口プログラム呼出しインタフェースの詳細についての説明形式を以下に示します。

形式

利用者出口プログラムを呼び出す形式を示します。

呼出し契機

利用者出口プログラムを呼び出すタイミングを説明します。

処理内容

利用者出口プログラムの処理内容について説明します。

インタフェース

利用者出口プログラムの入出力情報を示します。

メンバ説明

利用者出口プログラムの入出力情報の詳細について説明します。

復帰コード

利用者出口プログラムの復帰コードを示します。

注意事項

利用者出口プログラムを作成または使用する上での注意事項を説明します。

6.2.2.1 EONFonTCP/IPトレースログ処理

形式

#include "trcext_userif.h"
void プログラム名(NFIC_TRCEXT_USERIF *userif);

呼出し契機

富士通メインフレームとNETSTAGE/FIC間のEONFonTCP/IP通信における業務データの送受信時に呼び出されます。

処理内容

富士通メインフレームとNETSTAGE/FIC間のEONFonTCP/IP通信における業務データに対し、トレースログのマスキングを行います。

インタフェース

6.6に、利用者出口プログラム呼出しインタフェースの構造体(NFIC_TRCEXT_USERIF)の使用メンバを示します。

利用者出口プログラム呼出しインタフェースの構造体(NFIC_TRCEXT_USERIF)の全体構成については6.2を参照してください。

表6.6 利用者出口プログラム呼出しインタフェースの構造体(NFIC_TRCEXT_USERIF)

項番

データ型

サイズ

メンバ名

項目名

I/O

1

char

4

name

構造体名

I

2

unsigned char

1

trckind

トレース種別

I

3

unsigned char

1

trcprtc

プロトコル種別

I

4

unsigned char

1

ficid

FIC識別子

I

5

union
nfic_eonf_area_t

-

cmn_area
eonf

手順情報域
EONFonTCP/IP通信の情報域

I

6

unsigned char

1

chain_inf

分割情報

I

7

unsigned char

1

dir_inf

通信方向

I

8

char *

8

data_area

通知データアドレス

I

9

int

4

data_len

通知データ長

I

10

char *

8

accumlate_area

参考情報データアドレス

I

11

int

4

accumlate_len

参考情報データ長

I

表項目のI/Oは、利用者出口プログラムにおける入力項目(I)と出力項目(O)を表します。

表6.7 EONFonTCP/IP通信の情報域の構造体(nfic_eonf_area_t)

項番

データ型

サイズ

メンバ名

項目名

I/O

1

char

16

procgr_name

procgr資源名

I

2

char

16

vlu_name

vlu資源名

I

3

char

16

enrsc_name

enrsc資源名

I

4

char

32

dhost_name

dhost資源名

I

表項目のI/Oは、利用者出口プログラムにおける入力項目(I)と出力項目(O)を表します。

メンバ説明

name

利用者出口プログラム呼出しインタフェースの構造体(NFIC_TRCEXT_USERIF)のアイキャッチ(“EXIT”)を通知します。

trckind

トレース種別として、以下の情報を通知します。

  • NFIC_TRCKIND_EONF : EONFonTCP/IPトレース

trcprtc

プロトコル種別として、以下の情報を通知します。

  • NFIC_TRCPRTC_ZENGIN : 全銀RC通信

ficid

FIC識別子の数値を通知します。

1≦FIC識別子≦99

cmn_area

通信手順ごとの情報(共用体)を通知します。

本通信手順では、EONFonTCP/IP通信の情報域の構造体(nfic_eonf_area_t)により参照してください。

cmn_area.eonf.procgr_name

procgr資源名を通知します。

cmn_area.eonf.vlu_name

vlu資源名を通知します。

cmn_area.eonf.enrsc_name

enrsc資源名を通知します。

cmn_area.eonf.dhost_name

dhost資源名を通知します。

chain_inf

分割情報として、以下の情報を通知します。

  • NFIC_CHAIN_ONLY : 分割されていない業務データ

dir_inf

通信方向として、以下の情報を通知します。

  • NFIC_DIR_SEND : 富士通メインフレームから送信

  • NFIC_DIR_RECV : 富士通メインフレームで受信

data_area

送受信した業務データの格納アドレスを通知します。

トレースログのマスキングを行う場合は、data_area域で通知されたアドレスに格納されているデータに対し、data_len域で通知された長さの範囲で加工してください。

data_len

送受信した業務データのデータ長を通知します。

トレースログのマスキングを行う場合は、data_area域で通知されたアドレスに格納されているデータに対し、data_len域で通知された長さの範囲で加工してください。

accumlate_area

参考情報の先頭アドレスを通知します。通知されるアドレスは、分割された業務データにおいて、業務データの先頭アドレスを示しています。

本通信手順では、data_area域と同じアドレスを通知します。

accumlate_len

参考情報のデータ長を通知します。通知される値は、data_area域で通知したデータの、1つの業務データにおける先頭からのオフセットを意味します。

本通信手順では、0を通知します。

復帰コード

本処理では、復帰コードはありません。

本処理で異常を検出した場合は、必要に応じてシスログメッセージなどを出力してください。

注意事項

6.2.2.2 接続先通信プロトコルトレースログ処理

形式

#include “trcext_userif.h”
void プログラム名(NFIC_TRCEXT_USERIF *userif);

呼出し契機

NETSTAGE/FICと全銀RCセンタとの全銀RC通信における業務データの送受信時に呼び出されます。業務データが分割されている場合は、分割されたデータごとに呼び出されます。

処理内容

NETSTAGE/FICと全銀RCセンタとの全銀RC通信における業務データに対し、トレースログのマスキングを行います。

インタフェース

6.8に、利用者出口プログラム呼出しインタフェースの構造体(NFIC_TRCEXT_USERIF)の使用メンバを示します。

利用者出口プログラム呼出しインタフェースの構造体(NFIC_TRCEXT_USERIF)の全体構成については6.2を参照してください。

表6.8 利用者出口プログラム呼出しインタフェースの構造体(NFIC_TRCEXT_USERIF)

項番

データ型

サイズ

メンバ名

項目名

I/O

1

char

4

name

構造体名

I

2

unsigned char

1

trckind

トレース種別

I

3

unsigned char

1

trcprtc

プロトコル種別

I

4

unsigned char

1

ficid

FIC識別子

I

5

union
nfic_zengin_area_t
nfic_cmn_inf_t

-

cmn_area
zengin
cmninf

手順情報域
全銀RC通信の情報域
共通通信情報域

I

6

unsigned char

1

chain_inf

分割情報

I

7

unsigned char

1

dir_inf

通信方向

I

8

char *

8

data_area

通知データアドレス

I

9

int

4

data_len

通知データ長

I

10

char *

8

accumlate_area

参考情報データアドレス

I

11

int

4

accumlate_len

参考情報データ長

I

表項目のI/Oは、利用者出口プログラムにおける入力項目(I)と出力項目(O)を表します。

表6.9 全銀RC通信の情報域の構造体(nfic_zengin_area_t)

項番

データ型

サイズ

メンバ名

項目名

I/O

1

nfic_cmn_inf_t

-

cmninf

共通通信情報

I

2

char

1

plineno

物理回線番号

I

3

char

1

llineno

論理回線番号

I

4

char

1

lcn

論理チャネル番号

I

表項目のI/Oは、利用者出口プログラムにおける入力項目(I)と出力項目(O)を表します。

表6.10 共通通信情報の構造体(nfic_cmn_inf_t)

項番

データ型

サイズ

メンバ名

項目名

I/O

1

char

16

procgr_name

procgr資源名

I

2

char

32

rsc_name

通信資源名

I

3

in_addr

4

srcip

自側IPアドレス

I

4

in_addr

4

dstip

相手側IPアドレス

I

5

unsigned short

2

srcport

自側ポート番号

I

6

unsigned short

2

dstport

相手側ポート番号

I

表項目のI/Oは、利用者出口プログラムにおける入力項目(I)と出力項目(O)を表します。

メンバ説明

name

利用者出口プログラム呼出しインタフェースの構造体(NFIC_TRCEXT_USERIF)のアイキャッチ(“EXIT”)を通知します。

trckind

トレース種別として、以下の情報を通知します。

  • NFIC_TRCKIND_EXT : 接続先通信プロトコルトレース

trcprtc

プロトコル種別として、以下の情報を通知します。

  • NFIC_TRCPRTC_ZENGIN : 全銀RC通信

ficid

FIC識別子の数値を通知します。

1≦FIC識別子≦99

cmn_area

通信手順ごとの情報(共用体)を通知します。

本通信手順では、全銀RC通信の情報域の構造体(nfic_zengin_area_t)または共通通信情報の構造体(nfic_cmn_inf_t)により参照してください。

cmn_area.zengin.cmninf.procgr_name
cmn_area.cmninf.procgr_name

procgr資源名を通知します。

cmn_area.zengin.cmninf.rsc_name
cmn_area.cmninf.rsc_name

vpu資源名を通知します。

cmn_area.zengin.cmninf.srcip
cmn_area.cmninf.srcip

自側IPアドレスを通知します。IPアドレスは、4バイトの数値をネットワークバイトオーダ形式で通知します。

cmn_area.zengin.cmninf.dstip
cmn_area.cmninf.dstip

相手側IPアドレスを通知します。IPアドレスは、4バイトの数値をネットワークバイトオーダ形式で通知します。

cmn_area.zengin.cmninf.srcport
cmn_area.cmninf.srcport

自側ポート番号を通知します。ポート番号は、2バイトの数値をホストバイトオーダ形式で通知します。

cmn_area.zengin.cmninf.dstport
cmn_area.cmninf.dstport

相手側ポート番号を通知します。ポート番号は、2バイトの数値をホストバイトオーダ形式で通知します。

cmn_area.zengin.cmninf.plineno

物理回線番号を1バイトの数値で通知します。

cmn_area.zengin.cmninf.llineno

論理回線番号を1バイトの数値で通知します。

cmn_area.zengin.cmninf.lcn

論理チャネル番号を1バイトの数値で通知します。

chain_inf

分割情報として、以下の情報を通知します。

  • NFIC_CHAIN_ONLY : 分割されていない業務データ

  • NFIC_CHAIN_FIRST : 分割された業務データの先頭データ

  • NFIC_CHAIN_MIDDLE : 分割された業務データの中間データ

  • NFIC_CHAIN_LAST : 分割された業務データの最終データ

dir_inf

通信方向として、以下の情報を通知します。

  • NFIC_DIR_SEND : 富士通メインフレームから送信

  • NFIC_DIR_RECV : 富士通メインフレームで受信

data_area

送受信した業務データの格納アドレスを通知します。

業務データが分割されている場合は、分割して送受信したデータを通知します。

トレースログのマスキングを行う場合は、data_area域で通知されたアドレスに格納されているデータに対し、data_len域で通知された長さの範囲で加工してください。

業務データの先頭から参照する必要がある場合は、accumlate_area域で通知されたアドレスを参照してください。

data_len

送受信した業務データのデータ長を通知します。業務データが分割されている場合は、送受信した一部のデータの長さを通知します。

トレースログのマスキングを行う場合は、data_area域で通知されたアドレスに格納されているデータに対し、data_len域で通知された長さの範囲で加工してください。

accumlate_area

参考情報の先頭アドレスを通知します。通知されるアドレスは、分割された業務データにおいて、業務データの先頭アドレスを示しています。

本領域は、chain_inf域の値がNFIC_CHAIN_MIDDLEまたはNFIC_CHAIN_LASTであるとき、業務データの先頭から解析を行う必要がある場合に参照してください。なお、chain_inf域の値がNFIC_CHAIN_ONLYまたはNFIC_CHAIN_FIRSTの場合は、data_area域と同じアドレスを通知します。

accumlate_len

参考情報のデータ長を通知します。通知される値は、data_area域で通知したデータの、1つの業務データにおける先頭からのオフセットを意味します。

chain_inf域の値がNFIC_CHAIN_MIDDLEまたはNFIC_CHAIN_LASTの場合は、業務データにおける先頭からのオフセットを通知します。chain_inf域の値がNFIC_CHAIN_ONLYまたはNFIC_CHAIN_FIRSTの場合は、0を通知します。

復帰コード

本処理では、復帰コードはありません。

本処理で異常を検出した場合は、必要に応じてシスログメッセージなどを出力してください。

注意事項