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Symfoware Server V12.2.0 クラスタ運用ガイド
FUJITSU Software

6.4.2 スタンバイサーバのインスタンスの作成・設定・登録

スタンバイサーバのインスタンスの作成・設定・登録について、説明します。

参照

  • 各パラメータの詳細については、“付録B パラメータ”を参照してください。

  • mc_ctlコマンドの詳細は、“リファレンス”を参照してください。

以下の手順で行います。

  1. カーネルパラメータの設定を行います。

    詳細は“導入ガイド(サーバ編)”の“カーネルパラメータの設定”を参照してください。

  2. 格納データの暗号化の設定を行います。

    プライマリサーバのキーストア・ファイルのコピーをスタンバイサーバ側に配置します。

    詳細は、“運用ガイド”の“データベース多重化運用”を参照して、設定してください。

  3. mc_ctlコマンドをsetupモードで実行して、スタンバイサーバにプライマリサーバのインスタンスの複製を作成します。この時、mc_ctlコマンドにより、各オプションに指定されたプライマリサーバへの接続情報を使用してrecovery.confも作成されます。

    例)
    $ mc_ctl setup -M /mcdir/inst1 -r standby -U ユーザー名 -h プライマリサーバのホスト名 -p プライマリサーバのポート番号 --standby-name=スタンバイサーバ名

    注意

    プライマリサーバへの接続がパスワード認証を必要とする方式の場合、自動で認証が行われるようにしておく必要があります。
    mc_ctlコマンドのsetupモードに-Pオプションを指定すると、mc_ctlコマンドによりrecovery.confにパスワードが設定されて自動的に接続できるようになります。

    mc_ctlコマンドのsetupモードに-Pオプションを指定しない場合は、recovery.confにパスワードが設定されないため、インスタンス管理者ユーザーのホームディレクトリに.pgpassファイルを作成してreplicationデータベースに対するパスワードを設定してください。

  4. postgresql.confファイルに以下のパラメータを設定してください。

    表6.3 設定するパラメータ

    パラメータ

    指定内容

    備考

    synchronous_standby_names

    'プライマリサーバ名'

    プライマリサーバを切り替えたあとに、旧プライマリサーバを新しくスタンバイサーバとして組み込んだときに必要です。

    Mirroring Controller起動中は、本パラメータを変更しないでください。

  5. Mirroring Controllerのプロセスを起動します。

    プライマリサーバのMirroring Controllerのプロセスが起動していることを確認してから、起動します。

    Mirroring Controllerオプションを使用する場合

    インスタンス管理者ユーザーで、mc_ctlコマンドをstartモードで-fオプションを指定して実行します。これにより、自動切り替え/切り離しの有効化を行います。

    なお、-fオプションを指定せずに起動した場合、自動切り替え/切り離しは有効になりません。有効にするには、Mirroring Controllerを起動したあとにmc_ctlコマンドをenable-failoverモードで実行するか、-fオプションを指定してMirroring Controllerを再起動してください。

    例)
    $ mc_ctl start -M /mcdir/inst1 -w -f
    Mirroring Controllerオプションを使用しない場合

    インスタンス管理者ユーザーで、mc_ctlコマンドをstartモードで実行します。

    例)
    $ mc_ctl start -M /mcdir/inst1 -w
  6. Mirroring Controllerプロセスの状態を確認します。

    インスタンス管理者ユーザーでmc_ctlコマンドをstatusモードで実行します。“mirroring status”が切り替え可能状態(switchable)になっていることを確認してください。

    例)
    $ mc_ctl status -M /mcdir/inst1