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Symfoware Analytics Server(Operational Data Store編) 導入ガイド
FUJITSU Software

Linux2.2.1 カーネルパラメタの設計

Interstage Information Storageでは、Interstage Information Storageを構成するプロセス間通信のために、OSが提供するSystem V IPC資源を使用しています。そのため、Interstage Information Storageを動作させるには、IPC資源を設定する必要があります。

Interstage Information Storageを動作させるためには、制御サーバセット、抽出サーバセットの各サーバセットにおいて以下のIPC資源が必要です。

ポイント

各カーネルのパラメタについて、備考欄にしたがって以下のように設定してください。どちらの場合でもパラメタが設定されていない場合は、“必要数”をそのまま設定してください。

  • 備考欄が“最大値”の場合

    すでに設定されている値より“必要数”が大きい値の場合、修正します。
    小さい場合は修正する必要はありません。

  • 備考欄が“加算”の場合

    すでに設定されている値に“必要数”を加算します。


注意

Interstage Information StorageのIPC資源使用時のキー(以降、IPCキー)は、“0xdc000000”となります。他のプロダクトと重複しないように注意してください。
IPCキーが他のプロダクトと重複する場合は、環境変数DC_SEM_OFFSETにて変更できます。

環境変数名

指定値

設定箇所

DC_SEM_OFFSET

IPCキーの下位3バイトの16進数の値を文字列で指定します。(注1)(注2)

例)IPCキーを“0xdca00001” にする場合

  • 指定値: a00001

  • ロードサーバセット

  • 制御サーバセット

注1)指定値の有効文字数は6文字までです。7文字以上設定した場合は、7文字目以降は切り捨てます。

  • 例) 環境変数DC_SEM_OFFSETに“1234567”を指定した場合

    →有効な値は「123456」 となり、IPCキーは“0xdc123456” となります。

  • 例) 環境変数DC_SEM_OFFSETに“a”を指定した場合

    →有効な値は「a」 となり、IPCキーは“0xdc00000a” となります。


注2) 使用できる文字は、0~9およびa~f 、A~Fです。有効な6文字に他の文字を使用した場合は、指定が無効となります。

  • 例) 環境変数DC_SEM_OFFSETに“12345X”を指定した場合

    →指定値はすべて無効となり、IPCキーは“0xdc000000” となります。


以下に各サーバセットの資源見積もり量を示します。

Linux2.2.1.1 制御サーバセット

制御サーバセットで、以下のIPC資源について設定してください。

共用メモリ資源

共用メモリ資源には、以下の値を設定してください。

記述形式

[カーネルのパラメタ名] = 値
表2.1 共用メモリ資源の見積もり値

カーネルのパラメタ名

必要数

備考

kernel.shmmax

2097152以上の値

最大値

kernel.shmmni

11+Cell

加算


表2.2 見積もり値の変動要因

変動要因

記号

備考

データ抽出セルのプロセス数

Cell

抽出制御動作環境定義ファイルで設定する"DECell"パラメタの合計数


セマフォ資源

セマフォ資源には、以下の値を設定してください。

記述形式

kernel.sem = para1 para2 para3 para4

para1, para2, para3およびpara4には、以下の値を設定してください。

表2.3 セマフォ資源の見積もり値

カーネルのパラメタ名

必要数

備考

para1 (注1)

14以上

最大値

para2

(1+Cell)×10+600

加算

para3 (注1)

1以上

最大値

para4

(1+Cell)×10+300

加算

注1)para1およびpara3を設定するときは、OSのデフォルト値以上の値を設定してください。


表2.4 見積もり値の変動要因

変動要因

記号

備考

データ抽出セルのプロセス数

Cell

抽出制御動作環境定義ファイルで設定する"DECell"パラメタの合計数


メッセージキュー資源

メッセージキュー資源には、以下の値を設定してください。

記述形式

[カーネルのパラメタ名] = 値
表2.5 メッセージキュー資源の見積もり値

カーネルのパラメタ名

必要数

備考

kernel.msgmax

128

最大値

kernel.msgmnb

4096

最大値

kernel.msgmni

2

加算


Linux2.2.1.2 抽出サーバセット

抽出サーバセットで、以下をIPC資源について設定してください。

共用メモリ資源

共用メモリ資源には、以下の値を設定してください。

記述形式

[カーネルのパラメタ名] = 値
表2.6 共用メモリ資源の見積もり値

カーネルのパラメタ名

必要数

備考

kernel.shmmax

1048576以上の値

最大値

kernel.shmmni

1+Cell

加算


表2.7 見積もり値の変動要因

変動要因

記号

備考

データ抽出セルのプロセス数

Cell

抽出制御動作環境定義ファイルで設定する"DECell"パラメタの合計数


セマフォ資源

セマフォ資源には、以下の値を設定してください。

記述形式

kernel.sem = para1 para2 para3 para4

para1, para2, para3およびpara4には、以下の値を設定してください。

表2.8 セマフォ資源の見積もり値

カーネルのパラメタ名

必要数

備考

para1 (注1)

1以上

最大値

para2

(1+Cell)×10

加算

para3 (注1)

1以上

最大値

para4

(1+Cell)×10

加算

注1)para1およびpara3を設定する時は、OSのデフォルト値以上の値を設定してください。


表2.9 見積もり値の変動要因

変動要因

記号

備考

データ抽出セルのプロセス数

Cell

抽出制御動作環境定義ファイルで設定する"DECell"パラメタの合計数