Interstage Information Storageでは、Interstage Information Storageを構成するプロセス間通信のために、OSが提供するSystem V IPC資源を使用しています。そのため、Interstage Information Storageを動作させるには、IPC資源を設定する必要があります。
Interstage Information Storageを動作させるためには、制御サーバセット、抽出サーバセットの各サーバセットにおいて以下のIPC資源が必要です。
共用メモリ資源
セマフォ資源
メッセージキュー資源(制御サーバセットだけ)
ポイント
各カーネルのパラメタについて、備考欄にしたがって以下のように設定してください。どちらの場合でもパラメタが設定されていない場合は、“必要数”をそのまま設定してください。
備考欄が“最大値”の場合
すでに設定されている値より“必要数”が大きい値の場合、修正します。
小さい場合は修正する必要はありません。
備考欄が“加算”の場合
すでに設定されている値に“必要数”を加算します。
注意
Interstage Information StorageのIPC資源使用時のキー(以降、IPCキー)は、“0xdc000000”となります。他のプロダクトと重複しないように注意してください。
IPCキーが他のプロダクトと重複する場合は、環境変数DC_SEM_OFFSETにて変更できます。
環境変数名 | 指定値 | 設定箇所 |
---|---|---|
DC_SEM_OFFSET | IPCキーの下位3バイトの16進数の値を文字列で指定します。(注1)(注2) 例)IPCキーを“0xdca00001” にする場合
|
|
注1)指定値の有効文字数は6文字までです。7文字以上設定した場合は、7文字目以降は切り捨てます。
例) 環境変数DC_SEM_OFFSETに“1234567”を指定した場合
→有効な値は「123456」 となり、IPCキーは“0xdc123456” となります。
例) 環境変数DC_SEM_OFFSETに“a”を指定した場合
→有効な値は「a」 となり、IPCキーは“0xdc00000a” となります。
注2) 使用できる文字は、0~9およびa~f 、A~Fです。有効な6文字に他の文字を使用した場合は、指定が無効となります。
例) 環境変数DC_SEM_OFFSETに“12345X”を指定した場合
→指定値はすべて無効となり、IPCキーは“0xdc000000” となります。
以下に各サーバセットの資源見積もり量を示します。
制御サーバセットで、以下のIPC資源について設定してください。
共用メモリ資源には、以下の値を設定してください。
記述形式
[カーネルのパラメタ名] = 値
カーネルのパラメタ名 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
kernel.shmmax | 2097152以上の値 | 最大値 |
kernel.shmmni | 11+Cell | 加算 |
変動要因 | 記号 | 備考 |
---|---|---|
データ抽出セルのプロセス数 | Cell | 抽出制御動作環境定義ファイルで設定する"DECell"パラメタの合計数 |
セマフォ資源には、以下の値を設定してください。
記述形式
kernel.sem = para1 para2 para3 para4
para1, para2, para3およびpara4には、以下の値を設定してください。
カーネルのパラメタ名 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
para1 (注1) | 14以上 | 最大値 |
para2 | (1+Cell)×10+600 | 加算 |
para3 (注1) | 1以上 | 最大値 |
para4 | (1+Cell)×10+300 | 加算 |
注1)para1およびpara3を設定するときは、OSのデフォルト値以上の値を設定してください。
変動要因 | 記号 | 備考 |
---|---|---|
データ抽出セルのプロセス数 | Cell | 抽出制御動作環境定義ファイルで設定する"DECell"パラメタの合計数 |
メッセージキュー資源には、以下の値を設定してください。
記述形式
[カーネルのパラメタ名] = 値
カーネルのパラメタ名 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
kernel.msgmax | 128 | 最大値 |
kernel.msgmnb | 4096 | 最大値 |
kernel.msgmni | 2 | 加算 |
抽出サーバセットで、以下をIPC資源について設定してください。
共用メモリ資源には、以下の値を設定してください。
記述形式
[カーネルのパラメタ名] = 値
カーネルのパラメタ名 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
kernel.shmmax | 1048576以上の値 | 最大値 |
kernel.shmmni | 1+Cell | 加算 |
変動要因 | 記号 | 備考 |
---|---|---|
データ抽出セルのプロセス数 | Cell | 抽出制御動作環境定義ファイルで設定する"DECell"パラメタの合計数 |
セマフォ資源には、以下の値を設定してください。
記述形式
kernel.sem = para1 para2 para3 para4
para1, para2, para3およびpara4には、以下の値を設定してください。
カーネルのパラメタ名 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|
para1 (注1) | 1以上 | 最大値 |
para2 | (1+Cell)×10 | 加算 |
para3 (注1) | 1以上 | 最大値 |
para4 | (1+Cell)×10 | 加算 |
注1)para1およびpara3を設定する時は、OSのデフォルト値以上の値を設定してください。
変動要因 | 記号 | 備考 |
---|---|---|
データ抽出セルのプロセス数 | Cell | 抽出制御動作環境定義ファイルで設定する"DECell"パラメタの合計数 |