ページの先頭行へ戻る
ServerView Resource Orchestrator Express/Virtual Edition V3.1.2 導入ガイド
FUJITSU Software

2.1.1 マネージャーのインストール【Windowsマネージャー】

ここでは、Windowsマネージャーのインストールについて説明します。

2.1.1.1 事前準備

ここでは、インストールする前に、準備と確認が必要な事項について説明します。

2.1.1.2 ソフトウェアの準備と確認

ここでは、ソフトウェアの準備と確認について説明します。

本製品をインストールする前に準備と確認が必要な項目について説明します。

ホスト名の確認

管理サーバが正しく動作するためには、ホスト名(FQDN)の設定が必要です。256文字以内のホスト名をhostsファイルに記述してください。hostsファイルには、管理サーバのIPアドレスに対して、ホスト名(FQDN)、コンピュータ名の順番で設定してください。

hostsファイル

システムドライブ\Windows\System32\drivers\etc\hosts

注意

hostsファイル設定時には以下に注意してください。

  • "127.0.0.1"にホスト名(FQDN)およびコンピュータ名を設定しないでください。

IPアドレスが"10.10.10.10"、ホスト名(FQDN)が"remote1.example.com"、コンピュータ名が"remote1"である管理サーバを設定した場合

10.10.10.10 remote1.example.com remote1
127.0.0.1 localhost.localdomain localhost

管理クライアントについても、管理サーバにホスト名(FQDN)でアクセスできるようにhostsファイル、またはDNSサーバによる名前解決の設定を行ってください。


ステム時刻の確認

管理サーバと管理対象サーバのシステム時刻は、同じ時刻に設定してください。


他ソフトウェアの確認

本製品をインストールする前に、対象システムに「設計ガイド VE」の「2.4.2.5 排他ソフトウェア」に記載されているソフトウェア、および本製品のマネージャーがインストールされていないか確認してください。
以下の手順で、排他ソフトウェアがインストールされていないか確認します。

  1. Windowsのコントロール パネルで[プログラムの追加と削除]を開きます。

    [プログラムの追加と削除]画面が表示されます。

  2. 「設計ガイド VE」の「2.4.2.5 排他ソフトウェア」に記載されているソフトウェア、および本製品のマネージャーを示す以下が表示されていないか確認します。

    • "ServerView Resource Orchestrator Manager"

  3. 排他ソフトウェアの名前が表示された場合、各ソフトウェアのマニュアルに記載されているアンインストール手順に従って、事前にアンインストールしてください。

    本製品の旧バージョンのマネージャーがインストールされている場合、アップグレードできます。「E.2 マネージャー」を参照してください。
    本製品の同じバージョンのマネージャーがインストールされていて、再インストールする場合、「11.1 マネージャーのアンインストール」を参照してアンインストールしたあと、インストールしてください。

    参考

    Windows Server 2008以降の場合、Windowsのコントロール パネルで[プログラムと機能]を開いてください。

注意

  • 排他ソフトウェアをアンインストールする場合、ほかのシステム運用管理者がそのソフトウェアをインストールしていることがあるため、削除しても問題ないことを事前に確認してください。


須ソフトウェアの準備と確認

本製品をインストールする前に、下記の作業を行ってください。
さらに、「設計ガイド VE」の「2.4.2.4 必須ソフトウェア」に記載されているServerView Operations Managerなどのソフトウェアが、システムにインストールされているか確認してください。インストールされていない場合、事前にインストールしてください。

マネージャーのクラスタ運用を行う場合、「付録D マネージャーのクラスタ運用設定・削除」と「D.2.1 事前準備」を参照し、事前の準備と確認を行ってください。


須パッチの確認

本製品をインストールする前に、システムに「設計ガイド VE」の「2.4.2.2 必須パッチ」のマネージャーの必須パッチが適用されているか確認してください。

必須パッチが適用されていない場合、事前に必須パッチを適用してください。


ユーザアカウントの確認

本製品は自動で以下のユーザーアカウントを作成します。
以下のOSユーザーアカウントを利用しているアプリケーションが存在する場合は、アプリケーションに影響がないことを確認したあと、OSユーザーアカウントを削除してください。


ングルサインオンの準備と確認(利用する場合)

シングルサインオン連携を利用する場合、本製品をインストールする前に、証明書の準備と、ディレクトリサービスへの管理者ユーザー(特権ユーザー)の登録が必要です。
詳細は、「設計ガイド VE」の「第10章 シングルサインオンの導入と決定」を参照してください。


2.1.1.3 必要な情報の収集と確認

本製品をインストールする前に、インストール時に必要な情報の収集やシステムの状態の確認を行い、インストーラ画面で指定する情報を決定してください。事前準備が必要な情報を以下に示します。

ンストール時のパラメーター

インストール時のパラメーターについて説明します。

項番

画面

入力項目

説明

1

インストール先の選択

インストールフォルダー

本製品のインストール先のフォルダーです。

  • Windows 64bit(x64)の場合

    初期値: C:\Program Files (x86)\Resource Orchestrator

  • Windows 32bit(x86)の場合

    初期値: C:\Program Files\Resource Orchestrator

インストール先のフォルダーは、ドライブ文字と"\"を含めて、45文字以内になります。
"\\"で開始するパス、および相対パス表記での指定はできません。
指定できる文字は、半角英数字および空白(" ")です。ただし、Windows 64bit(x64)の初期値のうち"C:\Program Files (x86)"を除きます。
NTFS形式のディスクを指定してください。

注意

  • Windows Serverで64ビットOSを使用している場合、インストールフォルダーに以下のフォルダー名は指定できません。

    • "Program Files"フォルダー

  • Windows Serverで64ビットOSを使用している場合、ドライブ文字を初期値から変更するとインストールフォルダーに以下のフォルダー名は指定できません。

    • "Program Files (x86)"フォルダー

2

特権ユーザーの作成

ユーザーアカウント名

本製品に特権ユーザーとしてログインするためのユーザーアカウント名です。

  • シングルサインオンを使用する場合

    2.1.1.2 ソフトウェアの準備と確認」の「シングルサインオンの準備と確認(利用する場合)」でディレクトリサービスに登録したユーザーを指定します。

    ServerView Operations Managerに同梱されているOpenDSを利用する場合、ServerView Operations Managerの管理者アカウント"Administrator"を指定すると、この管理者アカウントでServerView Operations Managerとシングルサインオン連携できます。

  • シングルサインオンを使用しない場合

    先頭文字を英字とし、半角英数字、アンダースコア("_")、ハイフン("-")およびピリオド(".")で構成された16文字以内の文字列を指定してください。

また、大文字と小文字は区別されます。

パスワード

特権ユーザーのパスワードです。

シングルサインオンを使用しない場合に指定します。

半角英数字と記号で構成された16文字以内の文字列を指定してください。

パスワード再入力

3

管理LANの選択

管理LANとして使用するネットワーク

管理LANとして使用するネットワークです。リストから選択できます。

4

認証方式の選択

認証方式

以下のどちらかを選択します。

  • 内部認証機構を使用する。

  • ServerView Single sign-on (SSO)を使用する。


2.1.1.4 使用ポートの確認

システムのservicesファイルに自動で設定されるポート

本製品をインストールすると、本製品で使用する以下のポート番号がシステムのservicesファイルに自動的に設定されます。

本製品が使用する以下のポート番号がほかのアプリケーションで使用されている場合、インストーラの起動時にポート番号がすでに使用されていることを示すメッセージが表示され、インストールが中断されます。
その場合、本製品が使用する以下のポート番号のエントリーを、ほかと重複しない番号でservicesファイルに記述し、そのあとインストーラを起動してください。

システムのservicesファイルに自動で設定されるポート
# サービス名  ポート番号/プロトコル名
nfdomain      23455/tcp
nfagent       23458/tcp
rcxmgr        23460/tcp
rcxweb        23461/tcp
rcxtask       23462/tcp
rcxmongrel1   23463/tcp
rcxmongrel2   23464/tcp
rcxdb         23465/tcp

ポートの使用状態の確認

2.1.1.5 構築条件の確認」で"構築条件チェックツール"を実行すると、ポートの使用状態が確認できます。
"ポートの状態"の結果で"使用されています。"と表示されたポートについて、C:\Windows\System32\drivers\etc\servicesを確認し、本製品が使用する用途で当該ポートが使用されることを確認してください。
本製品が使用する以外の用途でポートが使用されている場合、使用ポートを変更してください。

本製品が使用するポートの情報については、「設計ガイド VE」の「付録A ポート一覧」を参照してください。


ポート番号の変更

マネージャーのインストール後にポート番号を変更する場合には、以下を参照してください。


ephemeralポート

Windowsでephemeralポート番号の範囲を変更している場合、ephemeralポートと使用するポートが競合する可能性があります。この場合も、ポート番号を変更し、ephemeralポートの範囲に含まれない値にしてください。

ephemeralポート番号の範囲は以下のとおりです。

2.1.1.5 構築条件の確認

以下の手順で構築条件の確認を行います。

  1. 管理者権限(Administrator)でログインします。

  2. TEMP環境変数に1つのフォルダパスが設定されていることを確認します。

    参考

    TEMP環境変数が設定されていない場合、または、TEMP環境変数に複数のフォルダーパスが設定されている場合、"構築条件チェックツール"は以下のメッセージを出力して処理を中断します。

    The check tool cannot be processed because the temporary folder %temp% cannot be accessed. Please set the TEMP environment variable of current user correctly, then rerun the check tool.
    press enter key to exit...

    上記のメッセージが出力された場合、TEMP環境変数に1つのフォルダーパスを設定した後、再度"構築条件チェックツール"を実行してください。

  3. インストーラを起動します。

    DVD-ROM(1枚目)をセットすると、自動的にインストーラが起動します。起動しない場合、"RcSetup.exe"を実行し、インストーラを起動してください。

  4. ツールを選択し、表示された画面で"構築条件チェックツール"をクリックしてください。構築条件の確認が開始されます。

    確認結果のチェック項目名にエディションが記載されているものは、インストール予定のエディションに該当する場合にチェックしてください。

  5. 構築条件の確認が完了すると、確認結果が以下に格納されます。

    %temp%\ror_precheckresult-YYYY-MM-DD-hhmmss.txt

    確認結果は同時にメモ帳で出力されます。

    以下の項目がチェック項目として表示されます。

    • 必須ソフトウェア(LAN Managerモジュール)

    • 必須ソフトウェア(Windows PowerShell)

    • 必須ソフトウェア(ETERNUS SF Storage Cruiser)

    • ディスク容量(Express/Virtual Edition)

    • ディスク容量(Cloud Edition)

    • メモリ容量(Express/Virtual Edition)

    • メモリ容量(Cloud Edition)

    • cpu

    • SNMPサービス

    • ポートの状態(Express/Virtual Edition)

    • ポートの状態(Cloud Edition)

  6. 確認結果に"注意"または"NG"が含まれていないことを確認します。"注意"または"NG"と判定されたチェック項目が存在する場合、エラーがあった場合、エラーの原因を取り除いてください。対処の詳細は、「2.1.1.1 事前準備」、「設計ガイド VE」の「2.4 ソフトウェア環境」および「2.5 ハードウェア環境」を参照してください。


2.1.1.6 インストール

以下の手順で、マネージャーをインストールします。

インストールする前に、「2.1.1.1 事前準備」が行われているか確認してください。


本製品の使用ポートに対するファイアーウォール設定の無効化

ファイアーウォール設定が有効になっているシステムに本製品をインストールする場合、マネージャー、エージェント、およびクライアント間の通信が問題なく行われるように、使用するポート番号のファイアーウォールを無効に設定してください。

本製品と必須ソフトウェアが使用するポート番号については、「設計ガイド VE」の「付録A ポート一覧」を参照してください。

なお、本製品のインストール時に、servicesファイルを編集してポート番号の変更を行った場合、「設計ガイド VE」の「付録A ポート一覧」に記載されている本製品のデフォルトのポート番号を、インストールの際に変更したポート番号に読み替えてください。


インストール

以下の手順で、マネージャーをインストールします。

  1. 管理者権限(Administrator)でログオンします。

    マネージャーをインストールするシステムにログオンします。
    ローカルコンピュータのAdministratorアカウントでログオンしてください。

  2. インストーラを起動します。

    DVD-ROM(1枚目)をセットすると、自動的にインストーラが起動します。起動しない場合は"RcSetup.exe"を実行し、インストーラを起動してください。

  3. [マネージャー(Virtual Edition)のインストール]をクリックしてください。

  4. 以降は、インストールウィザード画面に従って、「インストール時のパラメーター」で設計および確認したパラメーターを入力し、インストールします。

注意

  • インストールに失敗した場合、再起動後にインストールを行ったユーザーでログインし、アンインストール手順に従ってアンインストールしてください。
    そのあと、出力されたメッセージの意味や対処方法を参考にして失敗した原因を取り除き、再インストールしてください。

  • インストール時に内部不整合があると、"The problem occurred while installing it"または"Native Installer Failure"というメッセージが表示され、インストールに失敗します。その場合、マネージャーをアンインストール後、再インストールしてください。問題が解決しない場合、当社技術員に連絡してください。