ここでは、定義ファイルの作成について説明します。
仮想L-Serverで共通な定義ファイルは、「C.1 仮想L-Server作成で共通に利用する定義ファイル」を参照してください。
ここでは、Solarisゾーン固有の定義ファイルについて説明します。
管理対象のリソースプール定義ファイル
本製品では、"pool_resource"という名前のSolarisゾーンリソースプールを管理対象とします。
管理対象のSolarisゾーンリソースプールを変更する場合、事前にMANAGED_POOLと、VMホストの管理IPアドレスのどちらか、または両方を定義ファイルに指定します。
MANAGED_POOLの指定と、VMホストの管理IPアドレスの指定が両方ある場合、VMホストの管理IPアドレスの指定値を優先します。
定義ファイルの文字コードはUTF-8にしてください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
ポイント
上記の格納場所には、定義ファイルのサンプル(container_resource.sample.rcxprop)が格納されています。
サンプルを流用する場合、ファイルの内容を変更したあと、ファイル名に含まれる".sample"を削除して配置してください。
container_resource.rcxprop
定義ファイルでは、1行ごとに定義する項目を記述します。各行は、以下の形式で記述してください。
キー = 値 |
同じVMホストの設定を重複して記述した場合、先に記述されているものが採用されます。
キー | 説明 |
---|---|
MANAGED_POOL | 本製品で管理対象とするVMホスト(大域ゾーン)全体で共通のリソースプールを利用する場合に指定します。 |
VMホストの管理IPアドレス | 本製品で管理対象とするVMホスト(大域ゾーン)ごとのリソースプールを定義します。 |
管理対象とするVMホストに合致する定義がない場合、"pool_resource"という名前のリソースプールを管理対象とします。
注意
本定義で指定したMANAGED_POOLに対応するリソースプールサービスを、Solarisゾーン環境で有効化しておく必要があります。
運用中に本定義を変更した場合、または、Solarisゾーン環境でリソースプール名の変更を行った場合は、本製品でのリソース容量の計算や表示も変更します。運用中の変更は行わないでください。
VMホストのIPアドレスを変更した場合、定義ファイルも合わせて修正してください。
行の先頭に"#"を記述すると、コメント行になります。
VMホスト予約メモリ容量定義ファイル
Solarisゾーンの大域ゾーン用に、予約するメモリ容量を定義します。
メモリ容量の空きリソースを計算・表示する際に、本定義ファイルで指定した、VMホストの予約メモリ量を利用します。
定義ファイルの文字コードはUTF-8にしてください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
参考
上記の格納場所には、定義ファイルのサンプル(global_zone_reserved_memory.rcxprop.sample)が格納されています。
サンプルを流用する場合、ファイルの内容を変更したあと、ファイル名に含まれる".sample"を削除して配置してください。
global_zone_reserved_memory.rcxprop
定義ファイルでは、1行ごとに定義する項目を記述します。各行は、以下の形式で記述してください。
キー = 値 |
同じキーを複数行に記載した場合、最後に記載した行の定義が有効になります。
以下の項目を指定できます。
キー | 説明 |
---|---|
ALL | RORで管理対象とするVMホスト(global_zone)で、共通に使用する予約メモリ容量を指定します。 |
VMホストの管理IPアドレス | 指定したIPアドレスが設定されたVMホスト(global_zone)の予約メモリ容量を指定します。 |
注意
運用中に本定義を変更した場合、本製品でのリソース容量の計算・表示も変更されます。
VMホストのIPアドレスを変更した場合、本定義ファイルを修正してください。
本定義ファイルに有効な値が指定されていない場合、global zoneに設定されているcapped-memoryの値を指定しているとみなします。
global zoneにcapped-memoryを設定していない場合、0を指定しているとみなします。
Solarisゾーン有効化定義ファイル
Logical Domains Managerデーモンの有効/無効に関わらず、SolarisゾーンとしてVMホストを登録するかを定義します。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
参考
上記の格納場所には、定義ファイルのサンプル(sparc_vm.rcxprop.sample)が格納されています。
サンプルを流用する場合、ファイルの内容を変更したあと、ファイル名に含まれる".sample"を削除してください。
sparc_vm.rcxprop
UTF-8
【Windowsマネージャー】
CR/LF
【Linuxマネージャー】
LF
定義ファイルでは、1行ごとに定義する項目を記述します。各行は、以下の形式で記述してください。
キー=値 |
以下の項目を指定できます。
キー | 説明 |
---|---|
ALWAYS_ZONE | Logical Domains Managerデーモンの有効/無効に関わらず、SolarisゾーンとしてVMホストを登録するかを指定します。
|
例
Logical Domains Managerデーモンの有効/無効に関わらず、SolarisゾーンとしてVMホストを登録する場合
ALWAYS_ZONE=true |
注意
2行以上記載した場合、最下行の設定が有効になります。
イコール("=")の前後に含まれるスペースおよび半角空白、タブは無視されます。
定義は、大文字小文字の違いを含めて正しく記述してください。
Windowsのメモ帳を使用してUTF-8のテキストを編集し保存すると、ファイルの先頭3バイトにByte Order Mark(BOM)が格納され、ファイルの1行目に記載した情報が正しく解析されません。メモ帳を使用する場合、2行目から情報を記述してください。
本製品のマネージャーを再起動しなくても定義ファイルの設定が反映されます。