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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.1.2 導入ガイド
FUJITSU Software

C.3.4 ネットワークの自動設定

Hyper-V環境でのネットワークの設定は、ハードウェア(ブレードサーバやラックマウント型サーバなど)やL-Serverのネットワークを冗長するかで異なります。

ブレードサーバのネットワークの自動設定

L-Server作成時にNICとネットワークリソースを接続すると、L-Serverが動作するVMホストに対して、以下の設定が自動的に行われます。

さらに、VM管理製品のクラスタ機能を利用している環境では、VMゲストのマイグレーションや、HA機能を用いた運用を可能にするため、クラスタを構成するすべてのVMホストに対して、LANスイッチブレード、仮想ネットワークが自動で設定されます。

ネットワークリソースの外部接続ポートに対して、タグVLANを自動設定しなかった場合、その外部接続ポートのVLAN設定は、RORコンソールで行います。サーバリソースツリーでLANスイッチを右クリックし、表示されたメニューで[設定変更]-[ネットワーク情報]を選択してください。

詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「5.4.4 LANスイッチブレードのVLAN設定」を参照してください。

注意

L-Serverを作成したあと、クラスタにVMホストを追加した場合、本製品によるネットワークの自動設定は行われません。

追加したVMホストのLANスイッチブレードと仮想ネットワークに対して、クラスタを構成する既存のVMホストと同じ設定をしてください。

ブレードサーバの場合の仮想ネットワーク定義ファイル

  • ブレードサーバのネットワークを自動設定する場合

    仮想ネットワーク定義ファイルを作成する必要はありません。

  • 仮想ネットワーク定義ファイルが存在し、仮想ネットワークとVLAN IDの対応が定義されていない場合

    仮想ネットワークを自動的に設定します。

  • 仮想ネットワーク定義ファイルにより、仮想ネットワークとVLAN IDの対応が定義されている場合

    そのVLAN IDに対応した仮想ネットワークは、事前に手動で設定されている必要があります。

    詳細は、「C.3.5 ネットワークの手動設定」を参照してください。


本製品でネットワーク設定の自動化をサポートするデフォルトのブレードサーバ構成

本製品でネットワーク設定の自動化をサポートするデフォルトのブレードサーバ構成(サーバブレード、ネットワークリソースの外部接続ポート指定、LANスイッチブレード、物理ネットワークアダプター番号の対応関係)を、以下の表に示します。サーバNIC定義がない場合、ネットワークの自動設定では、この表に従って選択された物理ネットワークアダプターを使用して、仮想ネットワークが作成されます。

表C.13 ネットワーク自動設定のデフォルトのブレードサーバ構成(PRIMERGY BX900 S1/S2シャーシの場合)

サーバブレード

外部接続ポートの指定
(LANスイッチブレードの搭載位置)

使用するLANスイッチブレード

物理ネットワークアダプター番号 (注6)

BX920 S1
BX920 S2
BX920 S3
BX920 S4
BX2560 M1
BX922 S2
BX924 S3
BX924 S4

CB1およびCB2または外部接続ポート指定なし

PY-SWB102(PG-SW111)
PY-SWB103(PG-SW112)

3,4

PY-SWB101(PG-SW201)
PY-SWB104(PG-SW109) (注1)
PY-CNB101 (注2)
PY-FEB101 (注3)

1,2

CB3およびCB4

PY-SWB101(PG-SW201)
PY-SWB102(PG-SW111)
PY-SWB103(PG-SW112)
PY-SWB104(PG-SW109)
PY-CNB101
PY-FEB101 (注3)

5,6

CB5およびCB6

PY-SWB104(PG-SW109)
PY-CNB101
PY-FEB101 (注3)

9,10

CB7およびCB8

PY-SWB102(PG-SW111)
PY-SWB103(PG-SW112)

11,12

PY-SWB101(PG-SW201)

9,10

BX924 S2

CB1およびCB2または外部接続ポート指定なし

PY-SWB101(PG-SW201)
PY-SWB102(PG-SW111)
PY-SWB103(PG-SW112)
PY-SWB104(PG-SW109)

1,2

CB3およびCB4

PY-SWB101(PG-SW201)
PY-SWB102(PG-SW111)
PY-SWB103(PG-SW112)
PY-SWB104(PG-SW109)
PY-CNB101
PY-FEB101 (注3)

3,4

CB5およびCB6

PY-SWB104(PG-SW109)
PY-CNB101
PY-FEB101 (注3)

7,8

CB7およびCB8

PY-SWB102(PG-SW111)
PY-SWB103(PG-SW112)

9,10

PY-SWB101(PG-SW201)

7,8

BX960 S1

CB1およびCB2または外部接続ポート指定なし

PY-SWB101(PG-SW201)
PY-SWB102(PG-SW111)
PY-SWB103(PG-SW112)
PY-SWB104(PG-SW109)

11,12

CB3およびCB4 (注4)

PY-SWB101(PG-SW201)
PY-SWB102(PG-SW111)
PY-SWB103(PG-SW112)
PY-SWB104(PG-SW109)
PY-CNB101
PY-FEB101 (注3)

3,4

CB5およびCB6 (注5)

PY-SWB104(PG-SW109)
PY-CNB101
PY-FEB101 (注3)

7,8

CB7およびCB8 (注5)

PY-SWB102(PG-SW111)
PY-SWB103(PG-SW112)

9,10

PY-SWB101(PG-SW201)

7,8

注1) PY-SWB104(PG-SW109)をCB1およびCB2に搭載する場合、PY-SWB104(PG-SW109)のダウンリンクポートの通信速度を1Gbpsに設定してください。設定方法については、該当するハードウェアのマニュアルを参照してください。
注2) PY-CNB101をCB1およびCB2に搭載する場合、サーバブレードとしてBX920 S3以降およびBX924 S3以降のモデルだけサポートします。
注3) PY-FEB101はサーバブレードとしてBX920 S3以降およびBX924 S3以降のモデルだけサポートします。
注4) LAN拡張カードは、拡張スロット1に搭載します。
注5) LAN拡張カードは、拡張スロット2に搭載します。
注6) それぞれの物理ネットワークアダプターを使った冗長化構成で、事前に設定された仮想インターフェース上に、仮想ネットワークを自動設定します。仮想インターフェースは、以下のどれかの製品を使って、管理対象サーバ上に事前設定してください。

表C.14 ネットワーク自動設定のデフォルトのブレードサーバ構成(PRIMERGY BX400 S1シャーシの場合)

サーバブレード

外部接続ポートの指定
(LANスイッチブレードの搭載位置)

使用するLANスイッチブレード

物理ネットワークアダプター番号(注5)

BX920 S2
BX920 S3
BX920 S4
BX2560 M1
BX922 S2
BX924 S3
BX924 S4

CB1およびCB2(注1)または外部接続ポート指定なし

PY-SWB102(PG-SW111)
PY-SWB103(PG-SW112)

3,7

PY-SWB101(PG-SW201)
PY-SWB104(PG-SW109) (注2)
PY-CNB101 (注3)
PY-FEB101 (注4)

2,6

CB3およびCB4

PY-SWB101(PG-SW201)
PY-SWB102(PG-SW111)
PY-SWB103(PG-SW112)
PY-SWB104(PG-SW109)
PY-CNB101
PY-FEB101 (注4)

9,10

BX924 S2

CB1およびCB2(注1)または外部接続ポート指定なし

PY-SWB101(PG-SW201)
PY-SWB102(PG-SW111)
PY-SWB103(PG-SW112)
PY-SWB104(PG-SW109)

2,4

CB3およびCB4

PY-SWB101(PG-SW201)
PY-SWB102(PG-SW111)
PY-SWB103(PG-SW112)
PY-SWB104(PG-SW109)
PY-CNB101
PY-FEB101 (注4)

7,8

注1) CB1およびCB2には、同一機種のLANスイッチブレードを搭載してください。
注2) PY-SWB104(PG-SW109)をCB1およびCB2に搭載する場合、PY-SWB104(PG-SW109)のダウンリンクポートの通信速度を1Gbpsに設定してください。設定方法については、該当するハードウェアのマニュアルを参照してください。
注3) PY-CNB101をCB1およびCB2に搭載する場合、サーバブレードとしてBX920 S3以降およびBX924 S3以降のモデルだけサポートします。
注4) PY-FEB101はサーバブレードとしてBX920 S3以降およびBX924 S3以降のモデルだけサポートします。
注5) それぞれの物理ネットワークアダプターを使った冗長化構成で、事前に設定された仮想インターフェース上に、仮想ネットワークを自動設定します。仮想インターフェースは、以下のどれかの製品を使って、管理対象サーバ上に事前設定してください。

表C.15 ネットワーク自動設定のデフォルトのブレードサーバ構成(PRIMERGY BX600 S3シャーシの場合)

サーバブレード

外部接続ポートの指定
(LANスイッチブレードの搭載位置)

使用するLANスイッチブレード

物理ネットワークアダプター番号(注)

BX600シリーズ

NET1およびNET2または外部接続ポート指定なし

PG-SW107

3,4

NET3およびNET4

PG-SW104

7,8

注) それぞれの物理ネットワークアダプターを使った冗長化構成で、事前に設定された仮想インターフェース上に、仮想ネットワークを自動設定します。仮想インターフェースは、以下のどれかの製品を使って、管理対象サーバ上に事前設定してください。

上記の表の物理ネットワークアダプター番号は、LANスイッチブレードの詳細画面で確認できます。

管理対象サーバのMACアドレス(IPアドレス)情報は、サーバリソースの[リソース詳細]タブの[ハードウェア保守]で確認できます。

このMACアドレスの情報を元に、管理対象サーバ上で事前にIntel PROSetまたはPRIMECLUSTER GLSの設定を行ってください。

LANスイッチブレードがIBPモードの場合、上記の表の"外部接続ポート指定なし"の場合と同じ物理ネットワークアダプターを使って、冗長化構成で事前設定された仮想インターフェース上に、仮想ネットワークが作成されます。

なお、以下の操作を行うことで、任意の物理NICを使用してネットワークの自動設定が行えます。

  1. サーバNIC定義を作成し、本製品に反映します。

    1. サーバNIC定義の作成

      ひな型ファイルを編集し、サーバNIC定義を作成します。

    2. サーバNIC定義の反映

      サーバNIC定義ファイルに指定した物理NICの構成を、rcxadm nicdefctl commitコマンドを実行し、本製品に反映します。

    3. 反映したサーバNIC定義の確認

      本製品に反映したサーバNIC定義を、rcxadm nicdefctl showコマンドを実行し、確認します。

  2. ネットワークリソースを作成します。

    • GUIの場合

      1. RORコンソールのオーケストレーションツリーのネットワークリソースを作成するネットワークプールを右クリックし、[ネットワークリソース作成]を選択します。
        新規に作成する場合は、続いて[新規]を選択します。
        登録済みの管理LANサブネットを利用して作成する場合は、続いて[管理LANサブネットから]を選択します。

      2. [ネットワークリソースの作成]ダイアログで、"設定済みの仮想スイッチを利用"チェックボックスを外します。

      3. [ネットワークリソースの作成]ダイアログで、"物理LANセグメント"の"設定"を選択します。

      4. [物理LANセグメントの設定]ダイアログで、サーバNIC定義のPhysicalLANSegment nameに指定した物理LANセグメント名を選択します。

    • コマンドの場合

      1. ネットワークリソースを定義したXMLファイルを作成します。
        サーバNIC定義のPhysicalLANSegment nameに指定した物理LANセグメント名を、ネットワークリソースを定義したXMLファイルのPhysicalLANSegmentに指定します。
        このとき、Networkタグに、auto="true"を指定します。

      2. ネットワークリソースを作成します。
        手順a.で作成したXMLファイルを指定して、rcxadm network createコマンドを実行します。

参照

  • サーバNIC定義の詳細は、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.12 サーバNIC定義」を参照してください。

  • rcxadm nicdefctlコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.15 rcxadm nicdefctl」を参照してください。

  • ネットワークリソースの定義については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.5 ネットワークリソース」を参照してください。

  • rcxadm networkコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.9 rcxadm network」を参照してください。

注意

  • 以下のすべての条件を満たすVMホストがある場合、そのシャーシではネットワーク設定の自動化はサポートしません。

    • 外部接続ポートを指定したネットワークリソースを使用する

    • ネットワーク設定の自動化をサポートするVMホストの構成パターンで使用するNICを、異なる構成で使用する仮想ネットワークが存在する

  • 以下のすべての条件を満たすVMホストがある場合、ネットワーク設定の自動化はサポートしません。

    • 外部接続ポートを指定しないネットワークリソースを使用する

    • ネットワーク設定の自動化をサポートするVMホストの構成パターンで使用するNICを、異なる構成で使用する仮想ネットワークが存在する

PRIMERGY BX900 S1シャーシで、以下の構成例に対するデフォルトのブレードサーバ構成を図に示します。

表C.16 構成例1

サーバブレード

BX920 S2

外部接続ポートの指定

CB1およびCB2

使用するLANスイッチブレード

PY-SWB103(PG-SW112)

仮想インターフェース

PRIMECLUSTER GLS

表C.17 構成例2

サーバブレード

BX920 S2

外部接続ポートの指定

"外部接続ポート指定なし"と"CB3およびCB4"の混在

使用するLANスイッチブレード

PY-SWB104(PG-SW109)

仮想インターフェース

PRIMECLUSTER GLS

図C.4 構成例1のブレードサーバ構成図

図C.5 構成例2のブレードサーバ構成図